軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

我、敵を伐採せり

ログインすると一つの通知が飛んできた。

[『黒羽のダガー』が購入されました]

[200HGを入手しました]

「案外買われるの早かったな」

黒羽のダガーには多く助けられた。

序盤のお供としては有用な代物、それが200HGで買えるとなれば俺でも食いつく。

「確か渓谷は『サンド街』の東側に位置していたから……今度は北方面でも探索してみるか」

ここ『カラカラ荒野』は『サンド街』周辺に広がっており、東方面には大きな山と渓谷が盛り上がっている。

東の探索を徹底しても良いが、個人的に目新しい物が欲しい所だ。

「……多いなプレイヤー」

初日と比べて多くのプレイヤーが『カラカラ荒野』でモンスター狩りに勤しんでいる。

これだけ多いと、めぼしい遺物は粗方取られてそうだな。

「……いや、せっかく来たんだ。最北端に何があるのかだけ確かめよう」

歩き続ける事数十分、やっとプレイヤーの数が少なくなってきた。

まだボチボチ点在しているが、それでも渋滞している程では無くなった。

「あれは……遺跡か?」

目の前には巨大な遺跡が立っていた。

それは天を覆い尽くす程の建造物であり、ここを通らなければ先に進めないようだった。

[未知のダンジョンを発見しました]

「だろうな」

ここを攻略しなければ、この先には行けない。

そう宣告されているかのようだった。

だがこのダンジョンは一筋縄では行かないだろう。

この巨大な建造物の中にあるのだ、前のダンジョンとは違って階層も多いはず。

ソロで攻略したって良いが、本来ならマルチ前提のダンジョンなはずだ。

「どうしたもん……か……」

「うーん……どうしようかな……」

居た。

俺と同じ立ち竦んでるプレイヤーが。

「……あ〜お前も行くか悩んでる感じか?」

「え、あっ、はい。そうです」

プレイヤーネームは“木こり”。

その名の通り背中に巨大なバトルアックスを担いでいる。

敵を伐採でもするのか……?

「一つ提案なんだが……パーティ組むか? 確かそんな機能あったはずだが」

「……良いんですか?! はい、是非お願いします!」

[プレイヤー 木こりからパーティ申請を送られました]

[承認/拒否]

俺は迷わず承認を押す。

すると、UIに木こりのプレイヤーネームと体力バーが表示された。

「宜しくお願いします」

「宜しく。見た所、近接戦闘が得意なのか?」

見た目や様子を見れば、彼女は華奢な女性だ。

背中に背負ってるバトルアックスを見なければ、そういう評価になっていただろう。

「はい! こう……斧で薙ぎ倒すのが好きなんです」

戦闘狂かな?

脳筋と言っても過言じゃない。

「なら俺は木こりの援護に回るとしよう。銃を持ってるし、この弾は相手の防御力を下げる効果もある」

「そして、柔らかくした敵を私がスパッと斬るんですね! 何か燃えてきました!」

実際、俺と木こりは相性が良い。

状態異常で弱らせて、木こりの火力で押し切る事が出来れば、大抵の相手は心配要らないだろう。

「さぁ行きますよ! いざダンジョン攻略へ!」

「いや俺を置いてくなって!」

心配なのは、俺が木こりに合わせれるかだ。