作品タイトル不明
孔明の作戦
「つまり、孔明殿は大軍を送り込んで力づくで攻略することを勧めると?」
うちのスライムは多すぎるから、千や万やられても問題ない。しかし、果たしてそんな単純、と言うか脳筋な方法で二桁のマスターに勝てるのだろうか?
「ニアラはこちらの戦力はあまり分かってないので、五千程度のスライムを送り込んで大敗して見せれば好機だと思って押し寄せてくるでしょう」
その程度の数なら、失ってもどうということはないか。マジックスライムやウエポンスライムならそれなりの強さはあるから、あからさまに手を抜いてると思われることもあるまい。
「無理矢理、短期決戦ができるように誘導するということですね?」
「はい。こちらに敵が攻め込んできた時に敗走するふりをしてダンジョンの奥まで逃げて敵の縦に伸び切った部隊を分断して各個撃破します」
「冒険者はその間にダンジョンの攻略か?」
「冒険者の方々はこちらがサポートしやすいスライムダンジョンでの各個撃破に協力してもらいます。蓮さんやSランク以上の冒険者のみ、ダンジョン攻略部隊として運用します」
流石に敵もLランクは留守番部隊に残すだろうからAランク以下の実力はいるだけ邪魔になる。
攻略部隊にはマオ、ジョーカー、ヴァイオレット、ソラン、ソフィア、フィー、ピクリナたちが指揮官としてヒューマンスライムたちを主軸に編成されている。
「敵が誘いに乗らない場合は?」
「乗るまでスライムを送り込みます。多くても三、四回すれば普通は戦力が尽きたと思いますから。どうしても乗らない場合は時間が掛かろうともスライムの数を増やして、少しずつ物量で押します」
「奇策は使わないんだな」
「使わなくても戦果は十分得られますからね。そもそもダンジョンバトルを利用して敵を分断することが奇策だと思いますが」
それもそうだ。資料に書かれている魔法無効果モンスターたちの大半は、俺とマスターソードが引き受けてくれてる。
魔法が有効ならマジックスライムの脳死突撃で何とかなる。