軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

お礼はしっかり貰わないとね

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

エイシェインの町に到達! バーストバックラーを手に入れた!

効果:防御+130 魔防+100

ダメージを受けた時、炎属性魔法『バースト』が発動する。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「オートカウンター装備きたぁーーーーーー!」

「反撃するんだな! オラがガンガン突っ込んで爆破しまくるべ!」

いつもみたいに町の入り口で大騒ぎしているとやっぱり変な目で見られる。

衛兵らしき人が近づいてきて、すごい凝視された。

「な、なんですか? うるさかった?」

「似てるなぁ」

「は?」

「……いや、気のせいかもしれん。通っていいぞ」

意味深なセリフを言いかけてやめやがった。

それより私は忘れていない。

鉱山の中で助けた冒険者の礼は必ずさせてくれという言葉を。

待ち合わせ場所とかまったく知らないけど、たぶん冒険者ギルドだと思う。

あっちも私達を冒険者だと思ってそうだからね。

というわけで――。

「ここが冒険者ギルド……。なんだかピリピリしてるね」

「これがまさに冒険者だ。張り詰めた空気に汗の臭い……たまらねぇだ」

「ミリータちゃんって変態なの?」

「は!? 失礼なこと抜かすな!」

いや、変態じゃなかったら汗の臭いを堪能しないよ。

でも確かに一緒にお風呂に入る時にやたらと顔を近づけてきた気がしないでもない。

あれってまさか私の匂いをかいでいた?

「なんだ、あいつら?」

「見ない顔だな。女二人かよ」

「ちょっとからかってやるか」

うわぁ、なんか定番のイベントが発生しそう。

柄も育ちも悪そうな冒険者のおじさんがこっちに来る。

面倒ごとを覚悟した時、一人の冒険者がおじさんの肩を掴んだ。

「おい、俺達の大切な客に何をしようってんだ?」

「あ? あっ! いや、すまねぇ! 知らなかったんだ!」

「わかればいい」

その冒険者を見るなり、おじさんはすごすごといなくなる。

他の冒険者達も途端に静かになり、どこか恐れているような目つきだ。

「君達、あの時はありがとう。自己紹介が遅れたが俺達は一級冒険者パーティ『蒼天の翼』だ」

「私がヒール連打した人だ……ど、どうも」

「見ての通り、ここにはいろんな奴がいるけど俺達がいる限りは乱暴なことはさせない……というか、命拾いしたのはあっちかな? ハハ……」

「そっちこそ一級だったんだ」

それだけあそこの鉱山は難所ということか。

この人達はあのドテなんとかという魔導機に挑んで命からがら逃げてきたそうだ。

その際にリーダーが仲間を庇って怪我をして動けなくなったところで私達が来た。

私達がドテなんとかを討伐した後に会った紅の刃とはあまり仲がよくなくて、あの日も競争と称してダンジョンに潜ってきたそうだ。

「そうか、やっぱりあのドテツコロトン228Tを討伐したのか……」

「よくその名前をすらっと言えるね。私なんか頭二文字までしか覚えてないよ」

「あいつはもう何人もの冒険者パーティを葬っている。今じゃ賞金額も跳ね上がって桁違いだ」

「しょーきんがく?」

私の物欲魂がぴくりと反応した。

次の瞬間、ミリータちゃんがドテなんとかの残骸をギルドの受付けに持っていく。

「三百万ゲットだべ!」

「さんびゃくまん!」

「よく話の途中でそれできるよな……」

リーダーが呆れているけどこれが私達だ。

見事な連携に唸る他はないでしょう。

驚いてるのは他の冒険者達もだ。

「あのドテツコロトン228Tを!?」

「あいつ攻撃なんか一切効かないだろ! おまけにめちゃくちゃに撃ってきて近づけやしねぇ!」

「防御が200近い仲間が一撃でやられたのは今でも忘れないよ……」

「攻撃200超えでもダメだし、魔法もまったく効かん。なのにどうやってあのドテッコツコロトック6Vを……」

よくわからないけどたぶん一人言えてない。

こういうことがあるから、開発者の方々はややこしい名前にするのはやめましょう。

「礼になるかわからないが、君たちに俺達の分け前の半分をやるよ」

「えっ、ぜ、全部?」

「自分達の未熟さを痛感して一からやり直すつもりだ。世の中にはまだまだ上がいるとよくわかった」

「はぁ……それじゃ遠慮なくいただくよ」

本当に遠慮なく貰った私に「マジで遠慮ねぇな」とか誰かが呟いた。

ここで謙遜して受け取らないのは逆に失礼だからね。

事前にちょっと驚いたからセーフセーフ。

ほっこりしていると冒険者ギルドのドアが勢いよく開け放たれた。

「やっと見つけたぞ……!」

「は? え? だ、誰?」

武装した人達が私を見るなり、ゾロゾロと入ってくる。

この格好、忘れもしない。王国の兵士だ。

明らかに私に用があるようで、さすがにギルド内もざわつく。

「君がマテリで間違いないか?」

「違いますね」

「間違いない。私は王国兵団の総隊長ブライアス、君を連行する」

「えぇ……?」

私達はすっかり兵士達に囲まれている。

ちょっとイケメンのブライアスは私に優しく外に出るよう促した。

なに、どういうこと?

「ねぇ、もしかして王様が私を連れ戻しにきた?」

「君の質問に答える義務はない。その装備品はどこで手に入れた?」

「忘れた」

「スキルだろう?」

ブライアスの瞳が光った気がした。

どう考えても穏やかに済みそうもない。

しかもブライアスってミリータちゃんの話によれば、かなり強いんだっけ。

逆らうのは得策じゃないか。

やっぱりあの王様の命令?

心変わりして私をこき使う路線に変更したと考えるのが妥当かな。

はぁー、もうどうしよう。

でも仕方ない。ここはおとなしく――

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新たなミッションが発生!

・ブライアス隊を全滅させる。 報酬:全上昇の実×2

・ブライアスを討伐する。 報酬:ユグドラシルの枝

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「とぅりゃあぁーーーーーーーーーーーー!」

「ぐぅあッ!」

不意を突いた私の一撃がブライアスにクリーンヒットする。

ミリータちゃんも察したようで、すかさず王国兵士達相手にハンマーを振るって一掃した。