軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第一モフモフ発見!

そろそろお昼なので、休憩出来る場所を探しています。

魔物はスルーしてズンズン進むと程無く少し開けた場所に出た。

地面は草が生い茂っていたので、そのまま座り込む。

3人は、警戒してか緊張してか疲れたように座っているので、密かに透明のバリアを張っておいた。

各自、携帯食料を出して食事に、俺もシェルにもらった携帯食料を出して一口。

食えなかった!固いよ!味は悪く無いのに、俺の歯ではまるで歯が立たない!

ガシガシ噛もうとしても、欠片も落ちないって、どんだけ硬いんだよ!石かよ!

皆を見るとゴリッゴリッって固そうに食っている。

この世界基準でも固いって、俺が食えるわけないよ!

腹が立ったので、小さなバリアで携帯食料を蒸かしてやった、ホカホカと湯気を上げてなんとか食べられるくらいの固さにはなった!

ちょっと塩気の強い具沢山ハードパンって所。

アギアギ俺が食っていると、俺を凝視して、無言で携帯食料を差し出す3人。

やっぱり皆も固かったのね!

受け取って殺ってやりましたよ!

憎っくき携帯食料のヤツを!

ホカホカで食べやすくなったパンを皆も嬉しそうに食べた。

水を飲んで、食事は終了。

さて、午後も油断無く行こー。

地図を広げ、方向を確認、再び森へ。

相変わらず虫系の魔物は多いが、ユーグラムが必要以上に虫魔物避けの香を焚いているので近寄って来ない。

ウサギ魔物とキツネ魔物がたまに出て、サクッと狩って行く。

そして次に出た大物は、巨大猪魔物。

何とかボアってディーグリーが呼んでた。

何かを貪り食っている何とかボアはこちらの存在に気付いていない。

気配を消して近寄る3人、ユーグラムが少し離れた場所で止まり、何とかボアに魔法を放つ、眠りの魔法を掛けたのか、その場でバタンと横倒しになる何とかボア、素早く近寄って首に切りつけるアールスハイン、ディーグリーは足の腱を切っている。

噴き出す血が収まると、黒い靄も消えて、猪魔物の死亡を確認。

たいした戦闘も無く、大物を倒せてホクホクの3人。

それじゃぁ次行ってみよー。

街中育ちの3人に、森を歩くのは大変な作業らしく、進むスピードは遅い。

飛んでる俺は関係ないので、見つけた虫系の魔物を勝手に狩って収納していく。

虫系の魔物は、素材として買い取りをしてくれるとシェルが教えてくれたので、暇に飽かせて捕っている。

大丈夫!前と足下しか見ていないユーグラムにはばれて無い!たぶん。

それ程深い森でも無いのに、他の班と遭遇することも無く、ゆっくりながら順調に進む。

薄暗い森の中に、黒い靄を背負った魔物は見つけにくいが、さっきから視界の端にチラチラと光が映るのは木洩れ日だろうか?確かめようとそちらに向かうと、アールスハインに止められて、

「こらこらどこ行くつもりだ?」

「あしゅこ、ひかってりゅ、ちょっちょみちぇくりゅ(あそこ、光ってる、ちょっと見てくる)」

「光ってる?どこが?」

「あしゅこ!」

俺の指差す先を見ても、アールスハインは不思議そうに首を傾げるばかり、

「どうしました?」

「何か見つけたー?」

「ケータが、光る何かを発見したらしいんだが、分かるか?」

俺の指差す方を、ユーグラムとディーグリーも見たが、不思議そうにするだけ。

3人には見えないのだろうか?

「どうします?」

「ケータ様には見えてんでしょ?だったら行くだけ行ってみよーよ」

「だな!」

見えないのに行ってくれるらしい。

俺を先頭に光に向かって進む。

最初は微かな光だったのが、近付くうちに、段々光の粒が集まって強い光になっていった。

目的の場所はそれ程遠くは無く、光の集まる中心まで、後3、4メートルといったところ。

ここまで来れば、アールスハイン達にも光が見えるようになったのか、警戒しながらも驚いていた。

魔物の靄とは違って、危険な感じも不快な感じもしないので構わず進む。

光の中心には、純白の光の鳥がいた。

ヒヨコのような丸いフォルムの可愛らしい鳥だが、輪郭が光に溶けて実体があるのかは不明。

「こ、これは!」

何か心当たりが有ったのか、ユーグラムが酷く驚いている。

「ちってりゅー?」

「………恐らくですが、こちらは精霊ではないかと」

「精霊に幼体ってあるの?」

「はい、私も本での知識しか有りませんが、精霊にも子供は居るようですよ?」

逃げる素振りも無く留まっているので、近付いてみる。

サイズは今の俺の倍位。

目の前に降り立つと、円らな目と視線が合う。

『あなた聖獣?助けてくれる?』

「どーちたにょー?」

『魔力が足りないの、元の姿に戻れないし、飛べないの』

「まりょきゅあげりぇばいーの?(魔力あげれば良いの?)」

『分けてくれる?』

「どーじょー」

鳥の前に立ち両手を出すと、スリッと頭を寄せてくる鳥。

やわやわとした触り心地に驚いていると、触れている場所から魔力が流れていくのが分かる。

こちらからも意識して流してやると、鳥は一瞬目を瞬いて、気持ち良さそうに更にすり寄った。モフモフでフワフワです!

暫く続けていると、鳥は自分から手を離れ、胸を張り翼を広げるとカッ!と強く光り、光が収まると、純白の孔雀の様な姿に変わっていた。

『ありがとう、貴方の魔力とても気持ち良かった』

そう言って尾羽を一本俺に渡して、飛び立って行った。

バイバイと手を振っていると、

「あー、ケータ?今のは何だったんだ?精霊と話していたように見えたが?」

「ん?はなしぇたよ?まりょくにゃくてこまってたかりゃ、わけてあげたよ!(ん?話せたよ?魔力無くて困ってたから、わけてあげたよ!)」

「そ、そうか、それは良いことをしたな、じゃぁその羽はお礼に貰ったのか?」

「しょーね」

ユーグラムとディーグリーは、ちょっと離れた所でヒソヒソしている。

アールスハインは苦笑している。

貰った尾羽はマジックバッグにしまっといた。

気を取り直して再出発。

精霊と聖獣の違いを訊ねると、精霊は実体を持たない魔力の塊に意思の宿ったもの。聖獣は神の眷族だってユーグラムが教えてくれた。

精霊と別れた後は、なぜか魔物の数が増えた。

ユーグラムに言わせると、精霊は清浄な空気を纏っていたから、魔物が近付けなかったのかもしれません、だって、あれー?俺ってば確か聖獣じゃなかった?清浄な空気って何さ?

まぁ別に困ってないから良いけど。

増えた魔物を、切って瞬殺しては収納、虫系魔物をユーグラムが魔法で殲滅、たまに熊や猪の魔物と戦闘。

そんな繰り返しで、流石に3人に目に見える疲れが出始めた頃、初めての他の班と遭遇。

と思ったら何と相手は、キャベンディッシュ!朝見た時は、舞台衣裳か?って程キラッキラッしてたのに、今はもう見る影も無く、ズタズタのボロボロ、顔に泥まで付いていて、真っ赤だった長いマントは半分も残っていなかった。

気に入らない相手だが、思わず大丈夫?と声を掛けそうになった。

「なんだ貴様ら!私の獲物を横取りしにきたのか?馬鹿な奴等だ!私に挑む愚を犯すとは!」

いきなり叫びだし剣を抜いたが、過剰に装飾の施された剣は、既に刃溢れが酷く、もう一撃で折れそうな程ガタガタだった。

比べて俺達は、草に擦れた摺り傷程度で、全員無傷である。

誰が見ても、どっちが強いかは丸わかりで、キャベンディッシュの後ろにいる同じ班だろう2人は、完全に腰が引けている。

それでも獲物だろう袋を必死に引きずっているが。

何を言っても無駄そうなので、俺と3人は頷きあって素早くその場を離れた。

「アーハッハッハッハッ!貴様にしては正しい判断だ!私に恐れを成して逃げ出すとは!アーハッハッハッハッ!」

後ろから馬鹿笑いと共に大声の勘違い発言が聞こえてくるが、丸無視で!時間の無駄です!