軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

学園編、変な所で切れた

「ケータ様、ケータ様」

ユサユサされて起きました。

いつの間にかソファーで寝てました。

夕飯なので起こしてくれたらしい。

寮での食事は、基本食堂で取る。

テイクアウトも出来るので、部屋で食べる事も出来るんだって。

俺は食堂を見てみたいので行きますよ!

いつの間にか来ていた助も合流して移動。

アールスハインとシェルもいつも食堂行って食べてるって。

普通、侍従は主とご飯を食べないんだけど、学園は、人が多くてすぐ混雑するので、侍従とかメイドさんも席を離して同時に食べるんだって。

人の多さに驚くけど、ここにいるのは皆貴族か大商人の子息、令嬢。

後、一部優秀な平民の生徒もいるとか。

無駄に皆キラキラしてるね!

食堂につくと、テーブルにボタンがあって、メニューを選ぶとボタンを押して給仕の人を呼んで注文、料理も運んできてくれる。

ファミレス方式ですな!

押しボタンは魔道具だった。

食堂の席は7割埋まっていて、俺達は空いている隅の席に座った。

アールスハインは気にしないので、シェルも助も同じテーブルで食べてる。

驚いたのは、給仕の人が、料理と一緒に幼児用の椅子を持ってきてくれた事!

教員の子供用に置いてあるんだって!

まぁ、普通の子供用なので、俺には大きいんだけど、それは仕方ない。

笑顔でお礼しましたよ!

後、子供用のメニューもあったよ!

そりゃ頼むよね!お子様ランチー!しかも日替わり!パンと肉は固いけど!

流石に王宮の食事よりは、ランクが落ちるけど、王宮は、ねぇ、この国の最高峰の料理人さんとかいるからね!

学園の食堂としては、美味しかったと思うよ!

上から目線で味の評価をしながら、食後のお茶を飲んでると、食堂中央の方が、何やらザワザワしている。

見てみると、騒ぎの真ん中には、二股女を連れたキャベンディッシュ、またあの二人がバカな騒ぎを起こしたらしい。

関わりたく無いので早々に退散します!

部屋に戻ってマッタリして、お風呂入って寝ます。

おやすみなさい。

パッチリ目覚めた俺、違和感を感じて、動かずに目だけで確認。

そうでした、昨日から寮生活が始まっていました。

思い出して安心したので、日課の準備体操、しかしいつもよりベッドが狭いので、アールスハインを起こさないようにベッドの下のスペースで体操します。

相変わらず、あり得ない位柔軟な体ですな!自分の体に感心していると、ガバッと布団を跳ね上げて、飛び起きるアールスハイン、何事?と思っていると、ベッドから降りたアールスハインに危うく踏まれそうになった!

「のわー」

飛んで逃げると、

「あぁ、ケータ、そこにいたのか、悪かった」

謝って来た。

俺が見当たらなくて慌てたご様子。

なぜ下にいたのか聞かれたので、ベッドが狭かった事を伝えると、広いベッドに替えるか?と聞いてきた。

別に寝る分には今のベッドで困らないので断った。

アールスハインが、ちょっと不服そうなのが謎だった。

シェルが来ていたので、着替え、アールスハインは制服に着替えた。

白の学ランみたいな制服で、紺の縁取のある制服は、アールスハインにとても似合っていた。

これだからイケメンは!ヤンキー顔の癖に!

あ、シェルは科が違うので、アールスハインと同じデザインの紺色に白の縁取りの入った制服。

俺の今日の服は、いつもの柔らかい生地のつなぎ、色は紺色、尻の部分が丸く縫って有るのは、オムツしている幼児用だからか?俺、そもそもトイレ行かないんだけど。

部屋の前で待ってた助は、騎士科だそうで濃い緑に白の縁取りな制服。

朝御飯を食べに食堂へ、昨日の今日で、俺の事がだいぶ広まったのか、昨日は驚いて皆3度見してきたのに、今日はアールスハインに抱っこされてる俺に、小さく手を振る人や、笑顔で見ている人が多い。

手を振り返してあげると、女子はキャッキャ喜んで、男子は笑顔が濃くなる。

食堂の隅の席で朝食を食べる。

朝食用の日替わりお子様ランチもあって、とても助かります!

中央の席の方で、また騒がしい声、見れば、キャベンディッシュと二股女、にもう一人増えてた!ビックリして見ていると、増えた人と目があった!

銀色の長い髪、青と緑のオッドアイ、イケメンと言うより美人顔の無表情、エルフな学園長に雰囲気がちょっと似てるけど、それよりも教皇猊下に瓜二つ!こっちは若いけど。

目があったその人は無表情なのに、パァッと空気に花を咲かせ、次の瞬間俺の目の前にいた!

えぇ!瞬間移動したのこの人?

驚いて隣のアールスハインにしがみつくと、

「アールスハイン王子、おはようございます、ご一緒しても宜しいですか?」

見た目に合わない低音ボイスでアールスハインに尋ねて来た。

突然の事にアールスハインも少し動揺しながら、

「あ、ああ、アッセンブル殿、おはよう、一緒に座るのは構わないが……」

「ありがとうございます!どうぞ私の事はユーグラムと名前でお呼び下さい」

「わ、わかったユーグラム」

「ありがとうございます、失礼します」

空いた席に座ったユーグラムに気を使ったのか、シェルと助が席を立とうとするが、ユーグラムに気にせず食事を、と言われてまた座りなおす。

さっきからユーグラムにガン見されてる俺、アンネローゼで慣れているので気にしないけど、

「アールスハイン王子、こちらのお子様はアールスハイン王子のお子様ですか?」

「ブフゥッ………失礼しました」

ユーグラムの質問にシェルが吹き出したが、すぐに取り繕って澄ましている。

「………いや、この子は突然変異の妖精族で、気に入られて側にいる」

「おお!妖精族の突然変異?このような可愛らしい妖精は見たことが有りません!妖精さん、お名前を伺っても宜しいですか?」

アールスハインを見ると頷いたので、

「けーたでつ、よーしぇーじょくでつ」

と答えたら、空気により一層の花が咲いたが無表情のまま、

「私は、教皇が第1子、ユーグラム・アッセンブルと申します、ユーグラムとお呼び下さい。仲良くして下さいね」

と言ってきた。

何と返事をしたものか考えていたら、

「ちょっと~グラムさまぁ~、何でそんな所に座ってるの~?私とご飯食べる約束でしょ~?早く向こうに行きましょ~よ~」

と、二股女が突進してきて、ユーグラムの腕を掴んだ。

ユーグラムは二股女の登場に眉間に皺を寄せているのに無表情、と言う器用な顔で振り向き、

「約束をした覚えはありませんが?」

とひっっっっっくーい声で答えた。

二股女と周りにいて聞こえてしまった女子達がゾクゾクゾクと身を震わせる。

声に殺られたってヤツだね!

更にそこにキャベンディッシュ登場。

「どうしたリナ?」

「あ~ディッシュ!グラムさまったら酷いのよ!私との朝御飯の約束を破ろうとするの!」

「何?どう言う事だ!ユーグラム・アッセンブル!私のリナと約束をしておいて、勝手に破るとは!お前がそんな無責任な男とは見損なったぞ!」

ユーグラムは、二股女とキャベンディッシュのやり取りを見て、自分に言いがかりを吹っ掛けて来るキャベンディッシュに、短くため息をつくと、

「私は、そこの女性と約束をした覚えはありません、勝手に見損なうのは構いませんが、言いがかりは止めて頂きたい」

はっきりと通る声で、キャベンディッシュに言い返した。

「?どう言う事だ?リナ?」

「酷い酷いひど~い!ディッシュは私を疑うのね!ここまで一緒に来たんだもの、約束したも同然でしょ!それに昨日会った時、名前で呼んでって言ったじゃない!その約束も守ってくれないなんてひど~い!……でもでも、照れてただけなら、今回だけは許して上げても良いけど~?」

上目使いで熱視線を送る二股女。

シラーと冷えた顔で見るユーグラム。

二人の温度差に震えそうだ。

「私は、貴方と、約束などしていないし、許しを乞うような行いもしていない!今後、私が、貴方を名前で呼ぶ事などあり得ない!……アールスハイン王子、ケータ殿、今日はこれで失礼します」

物凄くキッパリとした拒絶である。

俺達にだけ頭を下げて、ユーグラムは去っていった。

残された二股女は、怒りなのかブルブル震えているし、キャベンディッシュは訳が分かっていないものの、ここにアールスハインがいる事が、気に入らない様子で、意味も無く睨んで来る。

とても迷惑。

二股女とユーグラムのやり取りの間に食べ終わっていたので、こんな奴等は無視して部屋に戻りましょう!

通り過ぎる時、キャベンディッシュが何か言ってたけど、当然無視したよ!

部屋に戻って、荷物を持つ、のはシェルの仕事らしく、アールスハインは、手ぶらで登校。俺は、何となくリュックを背負って登校。

二度目だけど無駄に豪華な校舎。

ねぇ柱一本一本に彫刻って必要?と聞きたい。

アールスハインは1年Sクラス。

何故英語表記?シェルに聞いたら英語と似た文字が古代語として使われてた。

それでもSって何さ?Aが始まりじゃ無いの?ってシェルに聞いたらspecialのSだってさ!

2階にある教室は広く、前世の大学のような階段型、机は一人一人区切られて侍従やメイドさん用の椅子も置いてある。

席順は決まっているのか、アールスハインは窓際の一番後ろの席につく。

クラスの人数は20人弱と言った所。

俺が机の端に座っていても、邪魔にならない位広い机。

世界が違うなーと思って、教壇にある黒板を見て変に安心してみたり。

忙しなく周りを見ていると、見覚えのある人が、こっちに真っ直ぐ向かって来る。

「アールスハイン王子、ケータ様、先程は失礼しました」

目の前で止まって、頭を下げたのはユーグラム。

綺麗に手入れされているのか、サラッサラの銀色の髪が流れる。

目の前に垂れる一房の髪を、思わずワシッと掴んでしまう。

「こらこらこら、何してんだお前は!」

アールスハインに怒られた。

掴んだままの髪を、アールスハインに見せて、

「ちゅるちゅるしゃりゃしゃりゃー」

と教えてあげると、

「やめなさい、アッセンブル殿が固まって動けないでしょ!」

助にまで怒られた。

見ると、困ってんのになぜか嬉しそうなユーグラムが、こっちを見て動けないでいる。

シェルはずっと、そっぽを向いて声も無く爆笑している。

手を離して、

「ごーめんしゃい」

謝ったら、背筋を真っ直ぐに戻してユーグラムが、頭を撫でてきて、

「ケータ様の髪は柔らかいですね」

と良い声で誉めてきた。

「ユーグラム、子供のやった事とは言え、悪かった」

「いえ、お気になさらず、咄嗟に手が出てしまっただけでしょうし、誉めて頂けましたから」

ユーグラムは、常に無表情ではあるが、感情は判りやすい奴である。

そして、結構な子供好き?

パラパラと教室に人が増えてきて、話しているアールスハインとユーグラム、知らん顔の助に、未だに爆笑しているシェル、ついでに俺な組合せに、視線が集まる。

その視線の大半が、珍しいものを見た!って視線なので、二人は今までそれ程親しい仲では無かったのが窺える。

それを証明するように、新たな人物の声がかかる。

「あれ~?珍しい組合せ!何?いつから二人は親しくなったの~?」

軽い声の主はチャラ男。

明るい金茶色の髪に、濃い茶色の目の声に似合ったチャラ男。

それ程、高価そうでは無いけど、幾つものアクセサリーをつけて、制服も着崩しているのに、イケメンなので下品には見えないチャラ男。