軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

俺の魔法ちーと見せてやんよ? 後、学園編が

この世界の魔法は、想像力が物を言う。

ならば出来るんじゃない?

失敗しても、まあ子供だし、で許してもらおう!

さて、では、ポーチに魔力を流して、ポーチの中の空間を広げるイメージ、たぶん今いる30畳の部屋くらいに広がった空間を固定、容れた物同士がお互いを損なわないように念じる…………俺が魔法を使う度にポーチがピカピカ光って…………出来たんじゃね?

恐る恐るテイルスミヤ長官に差し出すと、テイルスミヤ長官も恐る恐る受け取って、蓋を開け、手を突っ込んだ!

ええ!いきなり?と思ったけど、テイルスミヤ長官の手は、二の腕までポーチに突っ込まれて、全員が驚いた。

暫し全員が固まり、テイルスミヤ長官がゆっくりと手を引き抜くと、手は傷付く事なく無事な事にほっとして、次に、テイルスミヤ長官は、本棚の本を次々にポーチに突っ込んだ。

繊細そうなほっそりした見た目なのに、やることが大胆な人である。

本棚の本が無くなると、今度はポーチから本を取り出して本棚に並べて行く。

「ほ、ほ、本物だ!本物のマジックバッグになっている!!ケータ様!どうやったんですか?何の魔法を使ったんですか?このマジックバッグはどれくらいの荷物が入るのですか?魔力はどの程度使いましたか?バッグの材質は魔物の材質でもマジックバッグに出来ますか?…」

矢継ぎ早に質問攻めにされる。

肩をガクガク揺するのは止めて欲しい。

「長官、テイルスミヤ長官!そんなに揺さぶられてはケータ様が答えられませんよ!」

シェルが止めてくれなければ、大変なことになりそうだった。

グッタリとソファーにもたれると、テイルスミヤ長官が、凄く凄く反省した顔で謝って来た。

「も申し訳ありません、私、マジックバッグには、思い入れが大いに有りまして、つい興奮を抑えられず、ケータ様、大丈夫ですか?本当に申し訳ありません」

聞いてみると、テイルスミヤ長官は若い頃、冒険者として有名なクランに所属していて、そのクランの代表がダンジョンで手に入れたマジックバッグを持っていて、冒険の間中自慢されまくり、でもそれほど容量が大きくないそのマジックバッグのせいで、色々な魔物の素材を諦めなくてはならず、とても悔しい思いをしたので、いつか絶対に自分の力でマジックバッグを手に入れてやろうと、色々なダンジョンに潜り、無茶をしたそうで、落ち着いて、今の魔法庁長官になった今でも、マジックバッグと聞くと、興奮して我を失ってしまうんだとか、どんだけ無茶をしたんでしょうね?

それと我を失うのは止めてね!

でも、そんな事情なら教えてあげますよ、興奮しないならね!

「まほーはー、くーかんまほー、にゃかみはこのへやくりゃい?まーりょきゅは、わかんにゃい(魔法は、空間魔法、中身はこの部屋くらい?魔力は、分かんない)」

「空間魔法?!ですが空間魔法は、バリアを張る際に自分とバリアの間を測る物としてしか使わないのでは?いや、空間を測る、と言う事は、空間を固定すると言う事で…………」

ブツブツし出した。

これはあれだね、頭のいい人が無駄に難しく理論的に考え出すから、俺みたいにやったら出来た!みたいなのが理解出来ないヤツね!

この世界の魔法は、想像力なんだから、難しく考えず、やってみたらいいのにね!

テイルスミヤ長官がブツブツしている間に、アールスハインとシェルが、俺が作ったマジックバッグに色々詰めて遊んでる。

テーブルとか、大きめの棚とか仕舞って出してを繰り返しとても楽しそう。

一通り部屋の中の仕舞える物を出し入れして、満足したのか、凄く良い笑顔のシェルが、俺にもう一個ポーチを差し出して来る。

作れって事ね?作りましたよ!

2個目のマジックバッグの性能を確かめると、シェルはそれを自分の腰に装着、そこに次々に詰めるのは、お茶のセットや、布巾やテーブルクロス等々、侍従に必要な物ですな!仕事熱心!

シェルに感心していると、テイルスミヤ長官が、自分の世界から戻って来た。

手には新たなポーチ、作りましたよ!

キラッキラの笑顔で受け取ったテイルスミヤ長官は、受け取ったポーチを研究して、いつか自分で作れるようになる!って宣言して、部屋を出て行った。

頑張ってね!

夕飯の時間、アンネローゼだけでなく、皆して俺をチラチラチラチラ見てるから何事かと思ったら、お茶の時間に、いーい笑顔と共に差し出されるポーチ数個。

アンネローゼと双子王子だけ意味の分からない顔をしているのは、チビッ子達までは情報が回って無いのだろう。

これはあれだね?暫くの間、ポーチを差し出される行事が続くヤツだね?!

王様、王妃様二人、クレモアナ姫様、イングリードそれぞれのポーチに魔法をかけて、マジックバッグにしてやったさ!ついでに執事なデュランさんにも手を出すと、そっと乗せられるポーチ、作りましたよ!

理由を聞いて、アンネローゼがお姫様にあるまじき全力疾走で部屋に戻ろうとしたが、自分のお金での支払い能力が無い者はダメって、王様に止められてた。

メッチャ剥れてたけどね。

後はいませんかー?流石にメイドさんたちや、侍従さんたちは遠慮したのか来なかったので、安心して部屋に戻ると、部屋の前に二人の人影、宰相さんと将軍さん、お前らもかー!

サクッと作ってお帰り願ったよ!

今日は、なんだか疲れたね、後は風呂に入れてもらって、いつもより丁寧に洗われて、おやすみなさい。

俺用として作られた口座に、物凄い金額が入ってて、恐ろしくなるのはまた後の話。

はい、夢も見ずにグッスリ寝てパッチリ目覚めた五木恵太です!

今日はいよいよ学園に向かう日です!あ、そうそう言い忘れてたけど、この世界の学園は、2学期制で、夏の終わりから正月までが前期で、正月明けから夏の始めまでが後期、夏と冬に一月ずつ休みが有るんだって。

これから始まるのは、アールスハイン一年生の前期って事だね!

久々に思い出したけど、クソバカダ女神の欲望渦巻く乙女ゲームの舞台である学園ですね!たぶん。

まぁ、もう二股女は退場したので関係無いけどね!

朝の準備体操をしながら、そんな事を考えていると、いつもよりちょっと早くシェルが起こしに来た。

なぜ早いのかと聞けば、暫く会えなくなるからと、家族全員で朝食を取るんだって。

と言う事で、今日の着替えは、オフホワイトのシャツとグレーのベスト、グレーの半ズボン、サスペンダー付き、靴下と柔らかい皮のショートブーツ。

学園に行くためのおめかしですか?

食事室につくと、アンネローゼが既に涙目で待ち構えていた。

大人しく抱っこされていると、双子王子にも交互に抱っこされて、気が済んだのか、アールスハインに俺を渡して自分の席に座った。

食事中も食事後も、穏やかに過ごし、いよいよ出発。

始終キャベンディッシュがニヤついていたのが気にはなったけど、話しかけたりはしません。

食事室を出ると助も合流。

いつもは通らない場所を、アールスハインに抱っこされて通り過ぎる。

こうして見ると、当然だが城って広いのね。

シェルの話では、まだここは王族専用の建物なんだって、王族には、王族専用の出入口があるので、城の正面入口には行かずに出入り出来るらしい。

初めて生で見る馬、馬車の大きさと豪華さに驚いて、意外と乗り心地の悪さに驚いて、なぜか同乗しているテイルスミヤ長官の目の下の隈さんに呆れて、マジックバッグから片時も目を離さず、段差で転ける姿に笑って、過ぎていく町は、弟のやっていたゲームの町並みのようでも、甥っ子と見たジ◯リのようでもあって、とても興味深かった。

で、到着しました。

国立魔法高等学園。

キラッキラですな。真っ白の城のような校舎に、前世よりも濃いピンクの桜に似た満開の花、前世ではあり得ない生徒の髪色。

色彩が溢れすぎて、目がチカチカする。

何だよ水色とか黄緑、紫の髪って、どんな遺伝子の悪戯ですか?

あれね、乙女ゲームの世界ってこんななの?

これからここで生活するの俺?

引くわー、無いわー、リアルに見ると、目がチカチカするわー。

アールスハインとシェルは慣れているからか、平然と中に入って行く。

正門を潜って、真っ直ぐに延びる道を歩いていると、見覚えの有る、しかしここで見るはずの無い顔を見つけた。

「ディッシュ王子~、お会いしたかったですぅ、わたしさみしくてさみしくてぇ、気が変になるかと思いましたぁ~」

シクシクと言いながら、嘘泣きを始める二股女。

ナゼイル?

そこへ小走りで近寄ったキャベンディッシュが、二股女をガバッと抱き締めて、

「ああ!リナ!私のリナ!わたしも会いたかったよ!君の無事な姿を見るまでは、不安で堪らなかった!」

ビッタリと隙間無く抱き合って、今にもブチューと始めそうな二人に、イヤそうに、物凄くイヤそうにアールスハインが声をかける。

「キャベンディッシュ兄上、何故彼女がここに?」

「フン、貴様に答える義務は無いが、今は機嫌が良いから教えてやろう!繊細なリナが修道院などで辛い思いをせぬように、お祖父様に養子にしてくれるよう頼んだのだ!侯爵家の養子にしたかったが、今は母上の問題で忙しいので、仕方なく仕方なく!傘下の男爵家の養子にしたというわけだ!貴族ならばこの学園の入学資格が有るからな!ハッハッハッ」

「ディッシュ王子のお陰で、わたしまたこうしてお会い出来て!本当にうれしいですぅ!」

最早誰の言葉も耳に入らない、二人の世界に突入した二人。

「後程、城に報告を入れておきます」

こそっとシェルがアールスハインに耳打ち。

もうこの二人は放置して寮に向かう。

アールスハインに抱っこされる俺を、皆が3度見してる。

キャラじゃ無いもんね!だからって俺をシェルに任せない所が、責任感の強さと真面目さを感じさせるね!

正面の校舎を右に、大きな建物に入る。

これが男子寮、左に行くと女子寮がある。

どこもかしこもキラッキラですな!

寮の管理人の人に挨拶に行く。

俺がおまけについて来ちゃったからね!

寮監さんは、ニコニコ笑顔のお爺ちゃんだった。

ずっと笑顔で、頭を撫でられた。

王宮から知らせが来ていたので、俺に会えるのを喜んでくれてお菓子を貰った。

固すぎて食えないけどね!

寮監さんが、片付けが終わったら、学園長の所に行くようにって、伝言を伝えて来た。

既に片付けは済んでいるので、シェルだけ残して、二人で学園長の所へ。

授業が始まって無いので、無人の校舎を歩く。

天井は無駄に高くアーチを描き、廊下は広くツルッツル、窓が大きいので陽射しが眩しい。

学園長室の両開きの扉も無駄に豪華だ。

アールスハインがノックをして返事の後に室内に入る。

「ようこそ国立魔法高等学園へ、妖精殿?」

立ち上がって迎えてくれた学園長は、性別も、年齢も分からないザ・エルフな人だった。

尖った耳を触ってみたい。

促されて、ソファーに座る。

お茶を出してくれたのもエルフの人。

ついついガン見しちゃうよね!

ポカーンと口を開けてエルフな二人を見ていると、お茶を出してくれた方のエルフさんが、いきなり俺を抱き上げて、

「まあまあまあ!何て可愛らしい妖精さんかしら、突然変異なんですって?普通の妖精さんはもっと小さいものね、ああ可愛い!ねぇ、うちの子にならない?何でも欲しいものを買ってあげるわよ!ね?ね?うちの子になりましょうよ、ね?」

返事する隙間もなく捲し立てるエルフさん、の後頭部をスパーンと良い音をたててひっぱたく学園長。

ひっぱたかれた弾みで、俺を落とすエルフさん。

飛んでアールスハインの元に戻る。

「お前はもう戻りなさい!…………失礼した。」

エルフさんを部屋から追い出した学園長は、短く謝った後、軽くため息を吐いて、姿勢を正す。

「王宮からの知らせは受けている。突然変異の妖精族だとか、類い稀な魔法の才があり、幼児の姿で高度な知能を持つ、アールスハイン王子を気に入って力を貸しているとか、成る程、歓迎致しましょう、妖精殿、名を教えて頂けますか?」

「けーたでつ」

「ケータ殿ですな?学園での生活を楽しんで下さい」

「ありあとーごじゃましゅ」

挨拶も済んだので学園長室を出て、寮に戻ります。

校舎を出た所で、遠くの方に女子の塊がいて、キャーキャーしている。

気になって見ていると、アールスハインが、あぁと納得しているので、

「にゃにー?」

「あぁ、あれは近衛騎士団長のご子息で令嬢に人気があるんだ」

「ふぇー」

一瞬で興味が失せた。

部屋に戻ると、シェルが掃除してくれたのか、ピカピカの部屋、王宮の部屋よりは狭いが、充分な広さはあって、王宮の部屋よりは、アールスハインの私物だろう剣が数本壁に飾ってあったり、幾つかの置物?があったりする。

寮での生活が主体って事のようだ。

では、探検に出掛けましょう!

まず今いるリビング、特に変わった物は………この置物は何ですか?大きさも厚みもタブレットみたいな物を発見。

ツンツンしても分かりません。

「あぁ、ケータ様、それは通信魔道具と言って、授業の変更や、臨時の集会等の学園側から生徒への連絡を文章で知らせてくれる魔道具ですよ」

「へー!べんりーねー」

使い方も似てました。

一方通行で、こっちからは送信出来ないらしいけど。

では次の部屋へ、隣は寝室ですね、ベッドは流石に王宮程の大きさの物は置けませんね!それでも前世のキングサイズ位は有るけどね!寝室にはクローゼットもあって、覗いてみると制服と私服と動き易そうな装飾の無い軍服?みたいな服。

次行ってみよー!

次の部屋はちょっと狭い部屋、3畳間位の書斎ですね、両側が本棚で、正面に大きな机と椅子、窓は大きい。

これくらいの広さの方が集中出来て良いと思うよ!

次は、一旦リビングに戻って反対側へ、お風呂ですね、隣にトイレ、その隣はちょっとした廊下の先にドア、

「ケータ様、その先は私の部屋です。見てみますか?」

「いーにょー?」

「えぇ構いませんよ、どうぞ」

ドアを開けてくれたので、

「おじゃまちまーしゅ」

挨拶って大事!

シェルの部屋は、アールスハインの部屋同様シンプルだった。

トイレとお風呂は別で、リビングと寝室。

アールスハインの部屋よりは狭いけど、前世の俺の部屋よりはだいぶ広いね!

後、いつでもお茶を入れられるようにか、ミニキッチンがついていた。

「おじゃまちまちたー」

アールスハインの部屋に戻る。

やることも無くなってしまった。

ソファーでコロコロしているうちに寝てましたzzzz