軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

3日目 俺、いつの間にか……

はい!と、言う事で、やって参りました!王様の執務室、毎日通うとこじゃ無いよね!

三日続けて来てるけどね!

そして、裸に剥かれて、背中を凝視される俺!ふざけないとやってられないね!

見てるのほぼおっさんてゆー、嬉しくない状況もね!

俺の背中から生えてる羽を見て、固まるおっさんズ、王様と、宰相さんと将軍さん、執事なデュランさん、おじさんじゃないけど、イングリードもいるよ!いつものメンバーだね!

一通りテイルスミヤ長官が、説明した後、実際に見てみようってなって、俺の背中を皆が見てる。

背中だけなので、上半身剥かれただけだけどね!

「……これは………」

って宰相さんが言ったきり、固まってる皆さん、そろそろ戻ってきてー!

「フム、ケータ殿、この羽は随分小さいようだが、飛べるのか?」

と、頓珍漢な質問をするのは、イングリード、さすが戦う脳筋、他の人とは見る目が違うね!

言われるまで考えもしなかったので、試してみよう!

背中に意識を集中させてーんー!

…………飛べますな。

羽って言えば鳥!と思って、パタパタするイメージだったのに、飛べって念じながら背中に意識を集中したら、フワンと体が浮いた感じ。

後はもう、まえーうしろーお部屋一周と好きに動けたよ。

それをポカーンと見る皆。

シュールな光景ですな!

実は俺今、パンいちだしな!

浮いた拍子につなぎが脱げちゃったからね!

一番最初に復活したのは、勿論、質問をしたイングリード。

「ハハハッ!ケータ殿、そうしてると天使のようだぞ!実に神々しく愛らしい!ローゼが見たら、追いかけ回されるだろう!アハハハハ!」

能天気に笑ってますが、それはとても怖い想像なので、アールスハインの膝に避難します。

正気を取り戻したおっさんズは、はああああと、深い溜め息を吐いた後、

「…………テイルスミヤ長官の言うように、ケータ殿は、聖獣だろうな。人型の聖獣など見たことも聞いたこともないが間違いないだろう。だが、ケータ殿はまだ幼い、こちらの常識も全く理解していない。このまま聖獣として公表してしまうと、利用しようと欲をかいた者が殺到するだろう。ケータ殿が傷付けられる事は無いだろうが、万が一ケータ殿の魔力が暴走でもしたら、止められる者はいない。そこで、ケータ殿の正体は、突然変異の妖精族としてはどうか?妖精族は稀に、気に入った他種族の者に友好の証しとして、力を貸す事があると聞く」

「そうですな、それならば羽を隠してしまえば、気付く者も少ないでしょう」

「ああ、飛べたのは都合がいい、魔力が多いのもそれで説明がつくし、妖精のお気に入りは、無理矢理引き離せば、手酷い報復があると噂されている」

王様の言葉に、将軍さんと宰相さんが同意する。

それで話は纏まったのか、解散になった。

魔法訓練は、明日からとなって、部屋に戻りました。

俺は、アールスハインの抱っこで帰りましたよ。

飛べるよって言ったのに、今日はダメって言われました。

なじぇ?

アールスハインのお部屋に到着。

さて何しよう?

アールスハインはお仕事だそうです。

学生なのにお仕事って王族って大変ね。

これから、一から魔法を習わないといけないので、前倒しで仕事を片付けてるんだって、ヤンキー顔なのに真面目ね。

暇な俺は、今まで出来なかった探検を開始します。

まずは今いるリビングから、ソファーセットと本棚と食事を取れるダイニングセット、後は仕事用の机と椅子に大きさの違うチェストが3つ、中身はカトラリーとか、テーブルクロスとかの細々したものでした。

飾り気の無い部屋である。

次に行きまーす。

隣は寝室、と思いきや衣装部屋でした!

クローゼットなんて生易しい物ではなく、部屋ですよ部屋!

どれどれー、うん、さすが王族、ヤンキー顔でも王子様、有りましたよ!キラッキラのお衣装が!

ホントに着るの?って位のキラッキラ具合!前世の自分が着たら、爆笑間違いなしの王子様衣装!楽しくなってきたので、色々見てみましょう!

お、こちらは軍服?騎士服?ですね、カッコいいね!

んーこちらは普段着ですね、アールスハインは、シンプルな服が好みのようですな。

こちらは以上でーす!男のパンツには興味ありませーん。

隣の部屋へ移動、こちらは寝室です。

特に変わった物はありません。

行き止まりなので、戻りまーす。

部屋には入らず、ちょっとだけ見学。

大きな机は、前世の社長が使ってた机みたい、本棚と書類棚があって、お茶を淹れる時に使うのか、小さめのチェストが1つ、以上。

どの部屋も、非常にシンプル。

シンプル過ぎて、アールスハインの好みがよく分からない。

普通、もうちょっと自分の趣味とか好みの小物とか、道具とか有ってもいいと思うの。

そう言う物が全く無いってどうなの?

ま、そのうち聞いてみよう!って事で、次に行きまーす。

次は、お風呂場ですねー、シャワーは有りませんが、実はこのお風呂、温泉なんですねー!お城の近くに源泉が有るらしいよ!なので、温泉入り放題!贅沢!

前世の俺の住んでた賃貸マンションの部屋位の広さがあるよ!切ない事実だね!

次でーす!次は、前世とは多少形が違うけどトイレ!

あれ?………あれあれ?

「あれー?ええええーーーー!!!」

じゅーだいなじじつにきづきました!!

バタンとトイレのドアを閉め、アールスハインに飛び付いた!

「ハイン!たーへん!おりぇ、といれいっちぇないい!!(ハイン!大変!俺、トイレ行ってない!!)」

「どうしたケータ、落ち着け、トイレに行きたいのか?」

「ちぎゃうう!おりぇ、といれいっちぇないいの!(違う!俺、トイレ行ってないの!)」

「?トイレに行ってない?行きたいなら行けばいいだろう?」

「ちがーくて、みっきゃ、といれいっちぇないいの!(違くて、3日トイレ行ってないの!)」

「!ええ?ケータ様、3日間トイレに行ってないって、それ大丈夫なんですか?」

「3日間トイレに行ってない?いやいや、おかしいだろ!大丈夫なのかケータ、本当に行ってないのか?一回もか?」

「さっきはじゅめて、といれみたー(さっき初めてトイレ見たー)」

「え?聖獣って、排泄しないの?」

「?しゃー?しぇーじゅーみちゃこちょない?(さー?聖獣見たことない?)」

「…………どうなんだろう?具合が悪いとかは無いんだな?」

「にゃいにぇー?」

「なら大丈夫なのか?」

「しょーにぇー?」

この3日間、1度もトイレに行った記憶が無い。

ちゃんと1日3食食べてるのに、大分小さくなったけど、ちゃんと我が息子さんも健在だし、なんなら尻の穴だってある、でも1度もトイレに行ってない。

そもそももよおしてこない、どう言う事なの?

大丈夫なの俺?

ここに来て、人間辞めてた事実を実感してきた。

さっきまでちょっと、テンションおかしかったのは、きっとそのせいだろう、いきなりあなた人間じゃないよ!とか言われても、ねぇ。

まぁ、自分の意思ではないとはいえ、辞めてしまったものは仕方ない。

急に大人しくなった俺を心配したのか、アールスハインとシェルがオロオロしている。

「にんげんはー、あきゅりゃめりゅ、しぇーじゅーちーとしゅりゅ!(人間は、諦める、聖獣チートする!)」

と宣言してみた。

意味が通じたかは知らないけど!

取り敢えず、俺が落ち着いた事は伝わったのか、ほっとした顔をしたので問題ないだろう。

落ち着いたところで、何しよう?

探検は粗方終わったので、アールスハインの仕事を見てみましょう!

………ふむ、どっかの会計報告書のようですな。

所々……大分計算間違ってるけど、これはあれね、イングリード的な匂いがするね、つまり脳筋ね!

俺が、じっと書類を見ているのに気付いたのか、

「なんだ、今度は書類に興味が湧いたのか?だがケータにはまだ難しいだろう?」

「ここちょ、ここちょ、ここ、けーしゃんまちがってりゅ(ここと、ここと、ここ、計算間違ってる)」

アールスハインに舐められたので、間違いを指摘してあげましたよ!

「…………確かに、間違ってる!ケータお前、計算出来るんだな」

驚かれたので、腰に手をあてドヤ顔をしてやりましたよ!

そしたらシェルがアールスハインの隣、机の端を片付けてクッションをおいた。

いーい笑顔で書類を渡してきた。

手伝えって事ね、渡された書類を見てみる。

何だろうかこれは、やたらと装飾過多の文章で、言い回しもやたら回りくどい。

文章をこねくり回しすぎて、何が言いたいのか見失ってるのもある。

間違いも多いね、後、書式が揃ってないので、読みづらい事この上無いね!

日付もまちまち、書いて無いのもあるし、そもそも字が下手過ぎて、読めないものも多い。

しょうがないので、手伝ってあげましょう!シェルに紙とペン、定規を借りて、かきかきかきかき、ジャジャーン!

すいとうひょー!

ドヤ顔で二人に見せると、凝視した後、首を傾げられたので、さっきの手紙を出納表に当て嵌めて書き直してやった。

6ページあった手紙が半ページに纏まった。

二人は暫く眺めた後、ワシャワシャワシャワシャッと、撫で繰り回してきた。

それからの二人の行動は凄かった。

まず、宰相さんの所に突撃、アールスハインが見せた出納表と手紙を見て、ほほうと言って、シェルが俺が書いたと言ったら、驚かれたので、ついでにチェック式のテキストを教えたらワシャワシャされた。

出納表とテキストを部下の人に渡し説明すると、部下の人が凄い早さで部屋から出て行って、数分後には、その片手に誰かを抱えて来た。

抱えられて来た人は、部下の人に説明されて、その場で白紙の紙にワシャーッと、魔法で印字して、あっと言う間に出納表とテキストを何千枚も作ってしまった!

部下の人は、凄く良い笑顔で、それを持ってどこかに行ってしまった。

魔法らしい魔法を初めて見た気がする。

アールスハインも結構な厚みの紙束持って部屋に戻る。

シェルと手分けして、読める物と読めない物を選り分けて、読める物を、更に間違いの多い物と少ない物を選り分けて、読めない物と、間違いの多い物を出納表と記入見本を付けて、提出者に返す作業をし、残った数枚の書類を、出納表に当て嵌めて書き直し、今日の作業を終えた。

仕事が一気に片付いてしまった。

何百枚も有った書類が数枚しか残らないって、今までどれだけ時間かかってたんだろう?

二人は、眩しい笑顔で、また俺をワシャワシャワシャワシャした。

その後の夕飯時、アールスハインに抱っこされて晩餐室に入ると、王様が立ち上がり、近寄ってきた!と思ったら、無言で抱き締められた。

ナニゴト!?と慌ててたら、アールスハインが、今まで書類が大変だったからな、と、溜め息混じりに言うので、王様をポンポンしてあげた。

イングリードにも握手を求められ、なぜかアンネローゼに抱き付かれた後に、やっと夕飯にありつけた。

夕飯後のお茶の時間、抱っこされて移動する俺に、イングリードが飛ばないのか?と、迂闊に漏らしてしまったので、アンネローゼと双子王子が大騒ぎ、渋々飛んで部屋を一周したら、キャーキャー叫びながら追いかけ回され、アンネローゼの鼻息の荒さに危険を感じたので、言い出しっぺのイングリードの頭に着地してやった。

俺を降ろせと、イングリードを攻撃するアンネローゼ、笑うだけのイングリード、結局、王妃様の雷が落ちて終了。

安全になったので、アールスハインの所に戻りました。

アンネローゼの恨めしげな視線なんて、知らなーい!