軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

キュウリが万能すぎる。

風呂に入ったあとは、リビングで作業をすることにする。

アイテムボックスから、賢者の石を取り出す。

「お? 兄貴。それって何だ?」

「賢者の石だな」

「へー、これが、よく物語で出てくる有名どころな石かー」

「旦那様。賢者の石を加工されるのですか?」

「ああ、その予定だが……」

「分かりました。賢者の石から精製するときには、手を当てながら賢者の石に心の中で語り掛けてください」

「語り掛ける?」

「はい。賢者の石には、意志がありますから」

「なるほど……」

ミツハの言う通りタッパーの中に賢者の石を置いたあと、目を閉じる。

そして、賢者の石に語り掛けようとしたところで、

閉じていた暗闇の視界の中で赤いテンプレートが見えた。

――賢者の石を再構築しますか?(y/n)

迷わずYを選ぶ。

すると、

⇒金塊 10トン

最上級万能回復薬(エリクサー)

――と、表示された。

迷わず 最上級万能回復薬(エリクサー) を選択すると、目を閉じていたにも関わらず一瞬だけ部屋の中が輝いた。

瞼を開けてみると、タッパーの中には目薬くらいの容器が10個転がっており、虹色の液体が容器の中に入っていた。

「これがエリクサーか?」

鑑定する。

最上級万能回復薬(エリクサー)

全ての次元に存在する全ての病と怪我を完治させることができる万能薬。

ただし、肉体欠損には効果はない。

「なるほど。万能薬であっても四肢欠損とかには意味はないのか。たしかに四肢欠損レベルになると病気じゃなくて怪我の範疇だからな」

「旦那様、四肢の欠損を治すのでしたらエリクシルがおススメです」

「エリクシル? エリクサーとは別物なのか?」

「別物です。そもそもエリクサーを開発する過程で作られた出来損ないがエリクシルですので」

「そうなのか? ちなみに開発って、いま言っていたけどエリクサーって誰が作ったんだ?」

「それは、私も詳しくは――、 少名毘古那神(スクナビコナ) 様でしたら知っているかと思いますが」

「そうなのか。それで、そのエリクシルはダンジョンで手に入れることが出来るのか?」

「一応、ドロップするとは聞いています」

「ドロップなのか」

「はい。あとは神クラスの魔力があるのでしたら回復魔法で無理矢理四肢欠損を治すことができます。旦那様でしたら、可能かと」

「なるほど……。つまりヒールに無理矢理魔力を突っ込めばいいのか?」

「はい!」

「兄貴、すごいな」

「使う事がないことを祈るしかないな」

とりあえずエリクサーを30個ほど作っておく。

そういえば、四肢を欠損したあとにキュウリを食べたら回復したりしないのか?

少し気になって親指の爪をニッパーって切ったあとキュウリを食べると切ったばかりの爪が一瞬で回復した。

「きゅうりが万能すぎる……」

問題は、時間だな。

事故で肉体を欠損したあと時間が経ちすぎると、必要なキュウリの量も増えるだろうし。

翌朝は、自宅からスキル【ワープ】で直接地下17階層に移動する。

到着したのは、体育館程度の広さがある場所。

最初に地下16階層から降りたホールで、浩二がワープの裂け目を通り、ミツハが出てきたところで、俺はワープの亀裂を消す。

それから数秒したところで、階段を降りてくる音を俺の強化された聴覚が拾う。

「兄貴」

「旦那様」

「分かっている」

日本国内に存在するダンジョンは全部で47個。

一つのダンジョンにつき計算上では40万人近くが利用する可能性がある。

なので、ダンジョン内で冒険者同士が出会う可能性だってある。

問題は、俺のスキル【ワープ】がバレることだ。

緊張しながら階段の方を見ていると金属製の鎧を着た10人ほどの冒険者が姿を見せた。

向こうは、こちらを見たかと思うと手を上げてさっさとホールから出て行ってしまう。

どうやら、俺達が先にホールに居たと思ってくれたようだ。

「少し緊張したな」

「兄貴、ダンジョンの中ではよくあることなんじゃね?」

「それはそうだな」