作品タイトル不明
実験ーリジェネル
登録名をリジェネルに決めたらしい。
基本的には、この間の試作1号とあまり変わりはない。
真ん中の空の魔石を置く部分に、金属のシャーレみたいなものが置かれている。
それは、十字に区切られているので4つの部屋になっている。
理(さとる) の説明だと、それぞれが、火、水、風、土のエリアになっているそうで、どのエリアに空の魔石を入れるかによって、出来る属性魔石が変わってくると言うことだった。
専用のを作ると思っていたから、試作2号から5号まで出てくると思っていた。
さすがに、魔法陣の解析出来るようになっただけあるよね。
まぁでも、4つあるより1つの方が邪魔にならないものね。
理から色々説明を聞いていた 理人(りひと) は、
「で、ほとんど出来てるのに実験って何するんだ?」
「魔石のサイズによって、魔力の入る量の平均を調べたいのと、同じサイズでも属性によって魔力量が異なるかどうかの確認をしたい」
「なるほど?」
理哉(りなり) はイマイチわかってない感じ。
「魔力量って、どれだけ入ったか測定できるの?」
理理(りのり) は、測定方法に興味あるのかな?
「どのくらいチャージしたかわかる魔導具を作った」
「理さん?聞いてないけど?書類は出来てるのかしら?」
連理(れんり) の目が笑ってない。
理、魔力量爆上がりしてから、魔導具作りまくりだね。楽しいのはわかるけれどね。
けど、連理は怒らせちゃだめなのよ。
「ごめんなさい、まだ出来てません」
「あとで、ちゃんと話しましょうね?」
理は頷くしか出来ない。
がんばれ!
応援だけならしますけどね。
私たちは、理に小さな空の魔石を5個ずつ渡された。
あっ、私だけ1個だけれどね。
なんで5個?4個じゃないの?と思ったら、金属のシャーレみたいなのを取れば、試作1号と同じで無属性の魔石ができるそうだ。
それで5個なのね。
この大きさ ーこの間の蜜魔石より少し大きいくらいの空の魔石ー だと、魔力300くらいでいっぱいになるそうだ。
5個で1500かー。足りはするけど、足りたら足りたで幼女は、問題にならないのか?
まっ、私は1個だから300だけだけど。
それを聞くと、蜜魔石は3倍近く魔力入れたんだね。
変なことやらせてごめんね、連理。
リジェネルとチェッキンを同期させる。
魔力をチェックする魔導具は、チェッキンと言うらしい。
シャーレに置かれた空の魔石はチェッキンによって、サイズが把握され、自動で、必要な魔力量が算出され、ドレインは算出された以上の吸収をしないように、設定してある。
ドレインした魔力をチャージしすぎないように、こちらも制御を設定してある。
そう説明して理は理人に、リジェネルに手を置くように伝える。
両手が置かれた瞬間からドレインで、魔力を吸収される。
「連理さん、数値の記録とってもらえないかな?」
「わかったわ」
風エリアの魔石 329予定
ドレイン 320 チャージ 318
水エリアの魔石 308予定
ドレイン 300 チャージ 299
火エリアの魔石 345予定
ドレイン 340 チャージ 335
土エリアの魔石 314予定
ドレイン 310 チャージ 308
無エリアの魔石 303予定
ドレイン 295 チャージ 290
理人、理理、理哉の平均はこんな感じになった。
理の予定通り、空の魔石の容量よりも少ないドレインと、それよりも少ないチャージ。
だいたい、魔力10前後容量よりも少ない魔力量のチャージであることが確認できた。
ちなみに私が渡された魔石は、空ではなく容量が300ほどなのに、残150くらいあるものだったので、150だけドレインされてチャージして、終了した。
幼女仕様だったようだ。
空じゃなくても使用可能なことが実証されたので、これはこれで必要な実験だったよう。
それなら、いいことにしておこう。
「パパ、かんしぇい?」
「そうだな、完成で大丈夫だと思う」
これで、魔力と魔石の再利用が可能になるね。
「理さんは、リジェネルとチェッキンの登録書類の作成ね」
「…はい」
「お父さん、リジェネルとチェッキン見て思ったんだけど、魔法を使う時に、魔力を300使って発動とか制御できる魔導具出来ないかな?治癒魔法使う時に使いすぎてるみたいなんだよね。もちろん制御の練習はするけど、補助的なものがあったらいいなって」
理理が、理に相談する。
「あっそれ、私も欲しい。バフとかデバフとか不安定なんだよね。リノ姉みたいに制御の練習もするから、お願い!」
理哉も便乗している。
理理と理哉は、連理に視線を向けられて、
「も、もちろん、リジェネルとチェッキンの登録終わってからで大丈夫だから」
「そうそう、それで大丈夫だから」
連理は、うんうんと頷いている。
「俺の治癒草探しも、登録終わってからで問題ないから」
理人にまで、先回りで逃げ道を塞がれた理は、もう一度、はい、と呟くのだった。
頑張って。