軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

329話 ブランザ領の復興 その4

まずは神国へと食料の回収に向かった。イオンの転移先は古びた倉庫の真ん前で、周囲には同じ形の倉庫がいくつも並んでいる。

「このようなうらぶれた場所に転移して申し訳ございません。ここは城の敷地の裏手で、普段使っている転移ポイントからですと、かなり移動することになるので……」

道を挟んだ反対側は高い壁だけが見えて、そこがお城なのだろう。全体的に薄暗くて寂れた雰囲気だ。

「いや手間がかからなくていい。ありがとう、イオン」

すでに何人か兵士が待っていて、彼らに倉庫を開いてもらって内部を確認する。倉庫は大型のバスが横に三台か四台、奥行きは縦に二台分くらいは入りそうなサイズだろうか。そこに小麦の入った箱が山積みされていた。あとはねずみかな。小さい生命体がチョロチョロと動いていた。いや、そう小さくもないぞ? 猫くらいのサイズもいる。ほんとにねずみか?

「同じ倉庫が全部で五つございまして、すべてお持ち出しいただいて構いません」

中身は麦類と豆類。量的には大丈夫だが箱の数が多いから、倉庫二個分くらいで一回運んだほうがいいだろうか。そういえばブランザの館に倉庫はあったかな? あっても量的に入らないだろうしさくっと土魔法で作るか。

「じゃあみんな下がって。あと入口の扉をしっかり塞いでくれ」

ねずみが気になるからついでに駆除しよう。魔法は何がいいか。火はまずいだろうし雷撃、スタンボルトでいいか。対人用で威力も低いしちょうどいい。

「ねずみか何かが結構いる。サティ、弓を用意してくれ。ついでに駆除する」

配置についたところで穀物を一気にアイテムボックス収納する。生命体はアイテムボックスに入らないから当然置き去りだ。急に広い場所に放り出されたやけに大きいねずみたちがキーキーと鳴きながらパニックで走り回りだした。

「こっちに向かってくるがいたら狙ってくれ」

そう言いながらスタンボルトを詠唱し――雷撃を解き放った。倉庫が静まり返る。全弾命中、サティが手を出すまでもなかったが、ねずみの死体がごろごろと転がっている。これ、食料大丈夫かなあ。あとで浄化をかけとくか。

「死体の片付けは頼んだ。あと倉庫のところどころに穴があるぞ。塞いでおいたほうがいい」

「古い倉庫ですから……一度総点検……いっそ作り直すのがいいのかもしれません」

「そうそう。せっかく土魔法を覚えたんだ。倉庫なんて新しく作ってしまえばいいんだ」

そして隣の倉庫にも移動して、同じように処置していく。隣は少なかったがやはりねずみの被害があった。

「浄化で病原菌は消えるんだろうか?」

俺の言葉に誰も答えない。イオンも病原菌という言葉の意味はわかっても、やはり解答を持たないのだろう、その首を傾げている。

「浄化は汗や埃、部屋の汚れやあるいは血糊なんかも消してくれるし、汚れた水や汚物槽なんかもきれいにしてくれる。ミクロのレベルでは何が起こってるんだろうか?」

そう言いながら倉庫の隅を見ると、ねずみの糞を発見できた。結構な塊もあるが……かなりの魔力を込めて【浄化】を倉庫全体に唱えると、糞も何もかも、歩くたびに倉庫に舞っていた埃でさえもすっきりと消え去った。

「消えた糞や埃はどこへいった?」

ねずみの死体だけが倉庫の床に残っている。しかし死体であるなら、あるいは強力な浄化で消せるのではないか?

「今なら顕微鏡で調べればわかるかもしれませんね」

「やるなら浄化の効果範囲も調べてみてくれ」

イオンが調べてみますと頷くので、考えたことを話していく。ねずみの死体丸ごとはダメなら、じゃあ細切れにしてみれば?

血糊は消えるのだ。どこからどこまでが浄化の範囲なんだろうか。決まった効果範囲があるのか? それとも術者の能力やイメージに左右されるのだろうか? 毒物はどうだろうか。水の中の毒。空気中の、あるいは食べ物に仕込まれた毒は? イオンも興味深げに聞いている。

「浄化は便利だとただ使っているが、俺たちが思うより強力な魔法かもしれない」

そんなことを話しながらブランザの館に帰還する。そしてやはり倉庫はあっても入るわけもなかったので、庭の木を伐採してスペースを作り、かなり大きな倉庫を作り、穀物を放出する。

「浄化」

穀物から汚れはむろん病原菌も消えろとイメージする。その効果のほどはわからないが、とにかくある程度はきれいになったはずだ。そうして更に二往復。譲ってもらった食料をすべて移し終え、それも浄化し、最後に倉庫の入口も土壁で封鎖した。せっかく浄化したのに、またねずみに食われてはたまらない。使う時は土魔法で開くなり、壁をぶっ壊すなりすればいい。

そうして館のエリーに報告をしに向かう。エリーのところには以前のブランザ伯の部下や、その縁者がもう集まり始めていて、ティリカと一緒に面談か面接のようなことをしていたようだ。

クライアンスやウィルたちはゴールドハウブズ領だ。エリーを見るとゴールドハウブズ家の者が興奮するので、そっちの調査や聞き取りは任せたようだ。

「キステンは炊き出しをすればいいわね。他は……近場と遠方で分けましょうか」

現在地である領都キステンの周辺は人手を使って荷馬車で、一日以上の距離の場所は俺たちのフライとアイテムボックスで一気に運んでしまう。それくらいならすぐだと思ったが、そのついでに各村の調査もしてしまいたいのだとエリーは言う。

「人口や徴税額、村の状況を一つ一つ把握する必要があるわ」

書類では把握しきれない現地の状況。インフラ、道路や村の防壁の修復なんかもやれれば並行して進めたい。荒れていると思われるブランザ領の状況を把握し、可及的速やかに良くしなければならない。

相談をしているうちに新しい来客である。どうやらギルド長が奴隷を回収してわざわざ連れてきてくれたらしい。

「マイダス……男爵は?」

「勝手に何かやらせるわけにもいかないから、元の場所に戻しておいたわ」

元って兵舎に軟禁か。俺の直属なのもあるが、まだ屋敷には没収予定の男爵の私物が満載だ。男爵にするならある程度私物の回収は許すべきか? さすがに着の身着のままってわけにもいくまい。そこのところはどうなんでしょうか?

「そうねえ。明日以降に人手に余裕ができれば、金目のものはこっちで回収して、その後ならいいわ。あと住居もさすがにこの館ってわけにもいかないわね」

住居は勝手に探させるか。それなら給与も必要か。正直もう面倒になってきたが、とりあえず呼んできてやるか……

呼び出したマイダスを脇のほうへと控えさせ、ギルド長を執務室へと招き入れる。

「悪いな、手間をかけさせて。ああ、お金はすぐに持って行こう」

「いえいえ。商業ギルドで立て替えておきますので、いつでも構いませんとも」

しかし聞いた奴隷の価格が思ったよりも安い。

「今回の奴隷の質もあるのですが、ここ最近のヒラギスからの流入で値崩れをしているようです」

それから近隣の商業ギルドへも人をやってくれているという。

「ずいぶんと気が利くのね? わたしはエリザベス・ヤマノス・ブランザ伯よ」

「これはこれは、エリザベス様。以前お見かけしたことがありましたが、ご立派になられて。いや失礼な口利きをしました、エリザベス・ヤマノス・ブランザ伯爵様。キステンの町商業ギルドの長を拝命しております、ロカーラでございます」

「構わないわ。貴方のことは覚えてないのだけれど、この町は長いのかしら?」

「覚えてないのも当然でございます。エリザベス様を遠目にお見かけしただけの、挨拶もできない端役でしたので」

ロカーラギルド長は生まれがブランザ領で最初は小さい商会に勤めた後、商業ギルドに拾ってもらい一時期は帝都でも働いて、その後はずっとこの町にいるそうである。生粋の地元民だな。

「そう。これからも色々と頼むことがあると思うのだけど、よろしくお願いするわね」

「もちろんですとも! ブランザ伯爵様とはぜひとも懇意にお付き合いをさせていただきたいと考えております」

最初から愛想は良かったが、ずいぶんと前のめりになったのは、帝都の商業ギルドとの交渉とかで利益がありそうだと食いついたからだろうか。

とりあえず外で待たせていた元奴隷を館に入れて確認することにした。玄関ホールに不安げにぞろぞろと入ってくる老若男女が十五人。女子供と老人が多い。男で元気に働けそうなのは二人くらいだ。

「何人かは奴隷紋もまだでして」

やはり飢饉のあったここ一、二年ほどはとみに多くなっていた様子で、さぞや奴隷商人は笑いが止まらなかっただろうな。

「そうだ。奴隷商人に当面、領地での奴隷買い取りを禁止にできないか?」

「回収の通達はしておりますから、もう商売にならないと理解しておりましょう」

それならいいか。そうして回収されてきた者たちに向き直る。

「さて。諸君は不幸にも売られてしまったわけだが、新しく赴任したブランザ伯がゴールドハウブズ伯爵の間違いを正すため、買い戻してくださった。奴隷紋をつけられた者も後ほど外してもらうから、今後は自由にしてもらって構わない」

小さい女の子が感極まって泣き出したが、他はまだ不安そうにざわざわしている。

「帰りたい者は村まで送ろう。戻りたくない者には仕事を紹介する。心配するな。子供も老人もきっちり面倒は見てやる」

売られた村に戻るのも気まずいだろうし、奴隷になるくらいだ。戻ったところで経済的に問題があるはずだ。行くところがない者はすべて引き取って、俺のほうで仕事を与える。

「し、仕事というのは……」

「農夫、職人、商売がしたいなら商人にでも紹介してやろう。それからうちで雇ってもいい。ブランザ領を立て直さなきゃならないから、仕事はいくらでもある。あまり働けないものでも手と足が動けばできることはある。読み書きができる者も歓迎するぞ」

衣類は粗末だが身ぎれいにはしてもらえたようだ。あとは飯と当座の住むところか。ああ、ちょうどいい仕事があるな。

「料理ができる者は? 簡単なのでいい」

二人ほどが恐る恐るといった感じで手をあげた。

「炊き出しを手伝ってもらおう」

そうエリーに言う。

「もちろん日当は出す。いま人手がなくて村へ戻すにも数日待ってもらうことになるんだが、懐に余裕くらいあったほうがいいだろう? 料理ができない者も手伝いができそうなら参加していい」

穀物は大量にあるし、大人数向けの調理道具とか調味料くらいは兵舎にあるはずだ。館に残ってる食材も一度使い切ってしまおう。肉はアイテムボックスにかなり入っている。

「マイダス、お前のところの料理人も連れて、炊き出しを差配するんだ。それが終わったらギルド長と奴隷の件を進めろ」

マイダスと聞いて、回収されてきた者たちが怯えの色を見せる。さすがに元の領主の名前くらいは知っているか。

「マイダスのことは心配するな。ゴールドハウブズ家が断絶してこいつも平民になった。この領地のことはゴールドハウブズに命令されてやっていたことで、それを反省してブランザ家に仕えることになったんだ」

俺の配下だから、何かあったら言うといいと領民たちには言っておき、今度はマイダスに声をかける。

「マイダス。復帰の件、エリーもクライアンスも認めたぞ。あとはお前の働き次第だ」

「ありがとうございます! ありがとうございます!」

そう人目もはばからず、頭を下げる。

「それで平民では不便だろうと、クライアンスが法衣男爵を用意してくれた。これは臨時の爵位だからいつでも剥奪できる。俺を失望させるなよ?」

これくらい釘を刺しておけば変なことをしようとは思わないだろう。まあやりそうな様子もないが。

食材や調理道具の持ち出しの指示だけして、町の中心部近くの広場へと炊き出し部隊を送り出す。エリーの新しい部下もつけたし、ギルド長も手伝いの申し出をしてくれたし、あとは任せて問題ないだろう。

回収した奴隷もマイダス男爵の処遇もとりあえずは一気に片付いたな。

「じゃあ俺はエルフの里へ行く。そのまま泊まるから、何かあったらすぐに連絡をくれ」

アンとエルフ組は鉱山のほうへと行っているようだ。イオンはそのまま俺についてくる様子。

「これからセラミックの剣を作るのですよね? 私もせっかく土魔法を覚えましたし、試してみようかと思いまして」

「ああ、それはいいな。神託の巫女が作る剣なら、神国に持っていけば高く売れるかもしれん」

「うまく作れるといいのですが」

「俺たちは魔力は豊富だし、練習はいくらでもできるからな」

そして土から価値が生み出せる。だがその前に鏡だな。エルフの里へと転移をしてガラスの製作所に向かうと、もう何人もドワーフが働いていた。

「教本はもう読ませたのか?」

「それが一応読んだことは読んだようなのですが、半分くらいのドワーフがよくわからないと……」

「おお、マサル様! あれはさっぱりわからんかったぞ! ガハハハハー」

知らないドワーフがそう言って、何がおかしいのか笑う。ダメじゃん。いやでも仕方ないのか。エルフだって難解だって投げ出していたのは何人も居たのだ。

「だがな、あれだけはわかる。原子と分子とエネルギーだ。疑問に思っておったあらゆる物事に説明がつく!」

あらゆることに説明はつかないとは思うが、でもそうか。製造業向けのシンプルな教本もあったほうがいいんだろうかね。うーん。まあ後々考えるか……

それで鏡の生産はやはり俺が言うまでもなく始めていたようだ。それからエルフレストランの拡張と、ショップのほうの人員を増やしたほうがいいという話もやっておく。こういうのはリリアの担当だが、リリアはずっと出ずっぱりだ。

それからようやくセラミックの剣の制作に取り掛かることになった。野外だったセラミック製作所は簡単な作りの建物の内部に移され、何人かが作業をしているようだった。

俺に気がついたエルフに魔力を……と遠慮がちに要請されたので、その場に居た者に魔力補給をし、俺たちも作り始めることにした。

「この土の配合が今のところ一番粘りと強度がでるようです」

そう言って材料を渡されたので作業を始めた。火の入っている炉の前を譲ってもらい、椅子に腰を落ち着ける。

「マサル様が作業を始められるぞ!」

俺の作業を見学したいらしく、ぞろぞろと集まってきた。まだ強いセラミックは作れてないんだろうか。しかしこの手法も始めたばかりでは仕方がないのか。

「材料の質があがってるなら、土魔法の出力が足りないのかもしれんな」

必要なのは熱と圧力だが、熱のほうは炉を作って補助できるようになった。後は圧力を加えてセラミックを強化することになる。圧力を加えると土が圧縮される。構造が密になる。もらった土から必要な分を取り分け、練りながら考えをまとめる。

「大事なのはイメージだ。土は原子で、原子が結合して分子を形作る。分子の構造が変化することで土はセラミックとなる。強いセラミックとは強い構造を持っている」

では強い構造とは何か。密で規則正しい配列だと強くなるはずだ。前回はそこまでイメージしきれなかった。格子状の立体構造が規則正しくみっしり詰まっているイメージだ。

「たとえばレンガの壁だ。同じ形のレンガを規則正しく積まないと強い壁は作れない」

圧力をかけて形を整えたところで炉に入れ、熱を加えていく。

「温度はどうですかい?」

横で見ていたドワーフがそう聞いてくる。俺が自分でやるよりだいぶ温度が低い。

「もっと上げられるか?」

「よしきた!」

そう言ってドワーフが炉に設置されたふいごを操作して風を吹き込んでいく。俺のほうで熱を加えなくてもいい感じに水分が飛んでいく。

「水分がかなり飛んできた。ここでさらに圧力をかけていく。格子構造。規則正しい配列になるようにだ」

完全に固まる前の最後の一押し。形状はもう何本も作って慣れたものだ。そうして水分が完全になくなったと感じたところで短剣を炉から引き抜いた。

「炉があると楽だな」

完成品をこれも設置してある台に置くと、イオンを促して交代する。

「最初は形は気にしないでもいい。土の扱いと、中の水分の変化に注意をするんだ」

聞いていたエルフが水分の変化がわからないという。

「じゃあ炉の温度と時間で試行錯誤だな」

なるほど。火の温度調節も上手いエルフがいるし、水を感じ取るのも技術か。イオンの作業を見ながら、後ろのサティたちに声をかける。

「後はここで作業をしてるから、好きにしていていいぞ。今日は全然体を動かしてないだろう?」

サティはここのところ剣の動き、体の動かし方を試行錯誤していて、修練の時間を取ってやる必要がある。

「それはマサルもであろうが。一戦だけで良いから来い」

師匠の言葉にまあ一戦だけならと、建物の外へと出る。

「セラミックの短剣を持て。それには毒が塗ってあって、かすりでもすれば終わりという想定だ。剣同士も当ててはならん。すべて回避するのだ」

なるほど。毒がなくても普通に切れ味鋭いからな。サティと立ち会い、すぐに双方が本気で回避にかかる。剣同士も当ててはダメともなると、取れる選択肢も限定され、なかなか面白い練習だ。

扱うのが軽い短剣で、いつもより動きが加速する。考えていては動きが遅れる。かといって考えなくてはイレギュラーな動きに対応できない。反射神経に回避を任せつつ、相手の動きを先読みし、次の一手を考える。

サティが足を深く踏み込む動きを見せた。それで大きく動くかと思われたところに砂が蹴り上げられた。砂は少量で顔まではまったく届かないが、足の動きと舞った砂に一瞬注意がそれてしまった。迫る剣を回避しきれず、短剣を体に添えられてしまう。

「まいった」

このフェイントがなくとも素早さの勝負になるとサティ相手は分が悪い。

「最近やっておる修練も悪くはないが、サティはもっと持ち味を活かすことを考えよ」

ヴォークト殿の本気の動きを見てから、サティはそれを取り入れようと苦労しているのだが、それで動きがちぐはぐになってしまっていた。ちょっとしたスランプだな。サティも思うところがあるらしく、師匠のコメントに素直に頷いている。

シラーちゃんもやりたいというので相手をしてやる。数度、斬りあったところで不意に蹴り技をしかけてきた。普通なら悪くない手かもしれないが、サティがやったばかりだし、かすっても終わりなのだ。蹴りを回避しながら、すぐに届く範囲に入った足へと短剣を寸止めにし、スッと剣を引いた。

「はい、もう終わり」

もう一回とねだるシラーちゃんにそう言って剣を収める。俺ももう少し遊んでいたいが、仕事が優先だ。俺が立ち去ろうとすると師匠が何やらサティたちに話している。

「マサルの役に立ちたいなら常に剣を研ぎ澄ますのだ。いつか必要な時が絶対に来る。その時に備えよ」

今日は魔法使いばかりが活躍して、サティたちはついて回っていただけなのを気にしているようだ。

しかし師匠の予言めいた言葉は俺も否定しきれない。ここのところわりあい平和だったが、どうせまた何かあるんだろう。

そのために千年計画を加速する必要がある。ドワーフが参加し、商業ギルドも引き込めそうだ。それだけで研究開発に弾みがつきそうだが、何から手をつけるとするか……