軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

何かをやる時にとても大事なコト

ソトからスクロールを受け取り、早速【リザレクション】を習得した。

1時間後にはナリキン、さらにその1時間後にはロクファも習得が済んだ。

やはり【ちょい複製】はとんでもないな、億単位の高額スクロールも1つあれば使い放題になるとか。

レオナ、ちゃんとソトから一週間解放してやらなきゃな。約束は守るんだ俺は。

「というわけでソト、一週間くらいレオナに接触しないようにしてやってくれ」

「なんで私がパパの取引で勝手に決まったことに従わないといけないんですか?」

ニッコリと拒否してきた。

うん、まぁ確かにそれはそうだけど。

「レオナが疲弊してるからだな。さすがにちょっと可哀そうだ」

「レオナさんが疲弊してるならなおさら私の愛で癒してあげるべきですよね!」

「ソト。マッサージにも揉み返しっていうものがあってな? あんまりやりすぎると逆に身体によくないんだぞ?」

「私の愛はオーガニックで身体に良いので大丈夫ですね!!」

これを説得するのかぁ……

だがソトも分かっている。取引した以上、レオナに一週間の休息を与えるべきだと。もとよりなんだかんだレオナが休みを求めているんだから、ソトはレオナのために休息を与えるのも吝かではないのだ。

だからこれは、俺から対価を引き出したいがためのゴネである。

……いいだろう。払ってやる。頼み事をする以上、こちらも対価を払う用意はしておいたしな。

「……ここに靴下がある。これで手を打たないか?」

「ほう! しかしただの靴下では私は頷きませんが? なにせ一週間ですよ、一週間。相応の対価が」

「これは聖女アルカの靴下だ」

「!!」

食いついたな。このためにちょっと聖女に頼んだんだ、『魔法を習得する対価に聖女が身に着けている衣類が必要だ』と言って。

嘘じゃない。この交渉に必要だったからな!

……靴下でいいから、と言ったのに高そうなローブを渡してきそうになったのでそこまではいらないからと断る方が大変だった。

「せ、聖女の靴下ですかぁ。でもなぁー、私の彼女、レオナさんも初代聖女だしぃ?」

「食べ比べ」

「えっ」

「食べ比べ……したらどうだ? レオナに一週間好きにさせた靴下と、この今の聖女の靴下との食べ比べ。どうだ? 興味あるだろう?」

「やりますねぇパパ! いいでしょう、交渉成立です!」

俺はアルカの靴下をソトに渡した。

ソトはソトで約束を守る 性質(タチ) 。レオナよ、約束は守ったぞ。何かしら首輪は付くかもしれないが。

「うん、上物! さすがパパです!!」

「ハハハ。よく分らん」

「ほんとソトは良く分からないものが好きねぇ」

「え? ママは分かるでしょ? なにせパパの――」

「ソト。私の靴下も上げるわね。ほーら天使の靴下よ?」

「わーい!!」

親子の会話ってこんなんだっけ? まぁいいか。

というわけで、一応リザレクションを習得したので故ロネスキーにかけてみる……前に、魂問題についてどうにかする必要がある。おそらくご本人の魂はもう召されているだろう。

「……そういえば、死んだらどうなるんだ?」

「え? さぁ? 死んだことないし。ケーマの方が死んでるじゃないの」

「ああいや、そうじゃなくて、ガチで死んだら魂ってのはどうなるかって話だ。天国とかあるのかなぁって」

「天国……? 知らないわね」

……ちょっとその辺の取り扱いどうなってるのか、今度は別の人に聞いてみることにした。

『姉様、魂ってどうなってるか知ってる? 死者蘇生について知りたいんだけど』

『誰か死んだの? 魂ってすぐ消えるからすぐに結界とかで保護しないと蘇生魔法成功しないわよ。魂自体は神眼系のスキルがあれば見られるわ』

『そうなんだ。死んだ人の魂を呼び出すとかはできないの?』

『サモンってこと? ダンジョンで死んだならダンジョンが吸収してるからゴーストとかで出現する可能性はあるわよ』

『ありがと、姉様』

ロクコがハクさんに聞いてみた。短いメールでやっぱりチャットっぽい。

「というわけで、神眼系スキルがあると見れるんだって、魂。あとすぐ消えるって」

「霧散するってことかなぁ。あの世とかはなさげ?」

「ダンジョンで死んだらダンジョンが吸収してるんだって。つまり私達のお腹の中ね?」

ある意味、ダンジョンのお腹が天国ってことなんだろうか。

……と、こうなると前教皇こと10番コアの蘇生がわりとちゃんとしてた可能性が出てきた。

手順はこうだ。

1.死者は10番コアの管理するダンジョンで死んだ冒険者とする。死体を修復

2.ゴーストを呼び出す

3.ゴーストを修復した死体に紐づけて蘇生

10番コアは特にアンデッド系のダンジョンコアだった。本人のゴーストを呼び出すのも狙ってできた可能性は十分にあるな。

ここで重要な所なのだが、俺達やハクさんと同じように『町も10番コアの管理していたダンジョン領域』だったのなら町中での死者についても対象となる。

相当な範囲の相手が『完全に近い形で蘇生可能』だったことだろう。

「……思ってた以上にちゃんと蘇生してたのかな」

「あ。でもアレよ? ゴーストなら自分のモンスターじゃない? いざと言う時に、自分の命令を必ず聞かせることができるわ」

「そうか。何かの『仕込み』にできるなそれは」

あとは、完全に成功するのではなく、失敗するときは失敗するのだ。

記憶が消失することもあったとか……

うん、色々と都合が良いな。なんか俺達でもやれそうな気がしてきた。

あれっ? 無理難題だと思ってたのに無理じゃないぞ??

「……有識者に聞くと簡単に解決するんだなぁ」

「適切に有識者に聞ければ、ね。普通はこんな風に聞けないわよ」

人が何かを成すには、 人脈(コネ) ってのがいかに大事かってよくわかるな。

おっと。そういえばハクさんにも何か対価渡さないとだ。

「……ロクコの靴下でも贈るか?」

「ケーマ? 姉様はソトじゃないのよ?」

おっと。ついうっかり。