軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

315、控え室での出来事

『勝負あり! カース選手の勝ちでーす!』

『あいつもなかなか口がうまいな。ターブレ選手はもう少し精神面を鍛える必要があるようだな。』

『あれはちょっとエゲつないような気もしますが……まあ、気を取りなおして第二試合を行いまーす!』

あー勝った勝った。昼だ昼。アレク達はどこにいるのかなー。

「カース君……」

「やあアイリーンちゃん。出番は何試合目?」

「見損なったぞ! 先ほどの戦いはなんだ! ありもしないことをペラペラと喋って! そうしてバラドの動揺を誘うなどと! 恥ずかしくないのか!」

おやおや。まあ仕方ないね。アイリーンちゃんは脳筋だもんな。

「もちろん恥ずかしくないよ。なぜなら今のバラデュール君は僕より強い。だからああするしか勝つ方法がなかったんだよ。それとも、正面から打ち合って負けろとでも言うの?」

「いやっ、で、でもカース君なら……正々堂々と戦えば……」

「そもそもバラデュール君は槍だしね。まともに勝負したら勝ち目はないよ。」

危うく目を突かれるところだったしね。いくら治るからって痛いのは嫌だ。

「カース、見事だったわ。さすがね。」

「アレク。見ててくれたの? ありがとう。どうにか勝つことができたよ!」

「アイリーン。分からない? カースはね、心でバラデュール君に勝ったのよ。心技体って言葉があるわよね。技でも体でもバラデュール君に勝てないカースは心で勝とうとしたの。それのどこが悪いの?」

「心、か……そうか。そうだな。カース君は強い心でバラドに勝ったのか……それを私は……」

「アイリーンちゃん。分かってくれたらそれでいいんだよ。三回戦で会えるといいね。」

「ああ! ありがとう! 私は負けないぞ!」

うーん。アレクの口がうまいってこともあるけど、アイリーンちゃんも騙されやすいタイプか? 心配になるじゃないか。

「よーし、アレク。お昼にしようか。キアラ達は来てる?」

「ええ。来てるわよ。お弁当にしましょうね。」

対戦が気にはなるが、それよりは弁当が優先だよな。キアラも来てるんだし。

「カー兄! 勝ったんでしょー!」

「おおキアラ。勝ったぞ。領都は面白いか?」

「うん! おもしろいよー! ねーシビルちゃん!」

「オモロイことはオモロイんすけど、ナンパ野郎が多いのはダメっすね。ウチやベレンさんは声かけられまくりっすよ?」

九歳をナンパする野郎ども……いや、ベレンガリアさんは私の二歳上だから十七歳か。セブンティーン。

そう言えば当時アレクをナンパしようとした騎士学校生がいたよな。あいつらどこに行ったんだろうな。

わいわいと楽しく弁当を食べたあとは昼寝だ。アレクの膝枕って久しぶりな気がするな。

「……カース……起きて……そろそろ時間よ。」

「ふぁーあ、おはよ……やっぱりアレクの膝枕は最高だよ。よく寝……」

あ!? なんだこれ? 控え室が死屍累々なんだが……

「何があったのこれ?」

「それがね……」

アレクの話によると……

私やセルジュ君の勝ち方に文句を言ってる奴らがいたらしい。それを聞いたスティード君が「二人の文句は自分に言え」と詰め寄ったらしい。そこから乱闘が始まり、全員スティード君に叩きのめされたらしい。よく見るとセキヤも交じってるではないか。

ちなみに私達の周辺はキアラが自動防御と消音を使ってくれていたらしい。気が利く妹だ。

「スティードくーん。派手にやったねー。ダミアンが泣くよ。」

「え、カース君……僕やりすぎたかな……」

「いやー、このうち何人が三回戦に進んでるのかは分からないけどね。運営が泣くよ。でも、ありがとね。」

「逆だったらきっとカース君も同じことをしたと思うよ。でも、どうしよう……手加減はしたんだけど……ついカッとなって……」

さすがスティード君。素手でも最強か。

「とりあえずダミアンを呼ぼうか……」

さて、三回戦に出場できるのは何人だ?