軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

のぉいぃえぇ~!

ユニバンス王国・王都郊外ドラグナイト邸

本当に酷い目に遭ったわ~。

ノイエの大暴走に巻き込まれ、パニクった先生の雷撃を食らい、3人揃って湯船に浮かんでいたらメイドさんの手によって回収された。ただノイエだけは湯船に浮かんでいるのが楽しかったらしく、1人でさっさと回復しては食事を求めて食堂へと向かった。何かズルい。

一般人な肉体の持ち主である僕とアイルローゼはメイドさんの手により全身を拭かれ、寝間着を着せられたが……自力で歩けるほど回復していなかったので、食事を終えたノイエに担がれ寝室へと向かうこととなった。

ただ先生の僕を見る目が凶悪なのです。人を殺せそうなほどに怖いです。

ちょっとノイエの言葉に触発され、赤ちゃんプレイをしたのが宜しくなかったらしい。

空腹な乳飲み子の前に食事をする機会があれば、口を寄せて吸いつくに決まっています。赤ちゃんだしね!

童心に戻った僕は全力で赤ちゃんを演じただけだ。

結果として先生と一緒に全身痺れせて荷物と化しましたが。

「見つけた……」

「はい?」

おどろおどろしい声が聞こえて来た。

だが悲しいことに角度が悪くて僕からでは相手が見えない。僕には見えないのだが先生には見えるのか、凄く驚いて暴れている。

「私からポーラ様を奪った邪魔者は……誰だ~!」

「雷撃」

「ひゃん!」

冷静な先生の声が響き、良く分からないが何かが起きて悲鳴が上がった。

ドサッと何かが倒れ込んだ音が……僕の見えない角度で何が起こっているのでしょうか?

響き渡った悲鳴に、慌ててメイドさんたちが集まって来る。その口々が『ミネルバ様』と叫んでいた。

ああ。あの声はミネルバさんの物か。余りにもおどろおどろしくて気づかなかったよ。

「何よあのメイド? 正気なの?」

「あの~。先生?」

「あん?」

どうやら僕とは会話する気のないアイルローゼが睨んでくる。

これは聞くだけ無駄だ。

「行く」

我関せずとノイエが歩き出した。

するとようやく廊下に倒れているメイドさんの姿が視界の隅に映って来た。

いつものキチッとしたミネルバさんの面影は何処に? ジャパニーズホラーに出て来そうな恰好をしたメイドさんが居るんですけど?

つまりチビ姫の相手はここまで精神を病むと言うことか。

この件が片付いたらミネルバさんには休暇を与えてあげないとな。

1人頷いている間にノイエに担がれ……僕らは運ばれて行った。

「アルグ様」

「はい?」

僕を寝室まで担いできたノイエがベッドに向かい放り投げる。

コロッと回って無事着地。

「お姉ちゃん」

「ちょっ!」

次いでアイルローゼが放り投げられる。

コロッと転がり……先生の形の良いお尻が目の前に。

「弟子っ!」

「僕も被害者です」

「だからって……何でお尻に生温かな息がっ!」

「それは僕の目と鼻の先にアイルローゼのお尻があるからです」

「退けなさいよ!」

「頑張れ先生」

「弟子~!」

全力で叫ぶ先生がまだ動かせない手足を……諦めて、根性でどうにか僕から離れようと身を捩る。

先生。その努力は悲しいことに逆効果ですよ? ほ~ら。僕の目の前に先生のお尻が。

「弟子っ! お尻に何か……何よ!」

「ぷはっ……僕の顔とも言います」

「でぇ~しぃ~!」

せめてもの救いはアイルローゼが怒る顔を見なくて済むことだ。

もうこうなったらこの形の良いお尻に顔を押し付けていることにしよう。

あ~。お風呂の後のお尻が心地よい。良い香りもするしね。

「何よ? 何しているのよ!」

「……」

「答えなさいよ!」

叫ぶ先生のお尻がより密着して来る。

僕はもう無駄な抵抗を諦めただけです。手足は痺れているしね。

「そうよ。ノイエ!」

「はい」

「助けなさい」

「……どうして?」

「だって弟子の顔が!」

「でもお姉ちゃん嬉しそう」

「のぉいぃえぇ~!」

先生の崩壊が著しい。

頑張れアイルローゼ。ノイエは君の妹だろう?

「なんで怒るの?」

「怒るでしょ! こんなことをして!」

「でもお姉ちゃんがずっとしたかったこと」

「違うから! こんなことは望んでないから!」

「……ならこう?」

僕の顔に押し付けられていたお尻がより生々しくなった。

ノイエがアイルローゼの寝間着を捲ったのか、先生のお尻の感触が下着越しへと進化した。

「ノイエっ!」

「……まだ取る?」

「取らなくて良いの!」

「むう」

何故かノイエが拗ねだした。

「お姉ちゃん」

「何よ。とにかく弟子の顔を」

「どうして嘘吐くの?」

「私は嘘なんて」

「嘘ばかり」

「だから嘘なんて」

「お姉ちゃんは嘘ばっかり」

我が儘ノイエモードだ。もうこうなったらノイエは譲らない。全力で頑固娘だ。

「お姉ちゃん、アルグ様のことが好き」

「……」

「好きなのに嘘はダメ」

「嘘って」

「嘘はダメ」

「私は」

「嘘はダメ」

「……」

ノイエの圧が凄い。

そして圧倒されているらしいアイルローゼの尻圧が凄い。

自分……今なら満足して窒息死できると思います! はい!

「アルグ様は死んじゃダメ」

「弟子~!」

怒らないで。揺すらないで。顔が谷間に埋まって行くから。

「お姉ちゃん。嘘はダメ」

「……痛いのが嫌なの」

「はい」

ポツリと呟いた言葉にノイエが返事をする。

「痛いのが怖いの。自分の体が今までの罪で罰せられているような気がして……私はたくさん悪いことをしたから! だからずっと痛いままで、その痛みが消えなくなるんじゃないかって!」

「……はい」

長文過ぎて一瞬何かを諦めかけたな?

「怖いの! 痛いのが怖いの! 怖いのよ……」

「はい」

今のノイエの返事は何だ?

「お姉ちゃん」

「……何よ?」

若干涙声のアイルローゼが答えた。

「私もいつも痛い」

「えっ?」

「アルグ様とすると痛い」

何とも言えない沈黙に、僕は救いと言う名の何かを求めてアイルローゼのお尻に顔を預ける。

あ~。そうか。ノイエは自身の祝福で、常にその体は穢れを知らない状況に戻ってしまう。つまり常に破瓜の痛みに耐えているらしい。

ちなみに『破瓜』の言葉を知っていてもその言葉の意味を知らないのが年頃の男子学生だと思います。僕も知りません!

「でも慣れた」

慣れないで。

「痛いのも好き」

それはどうでしょうか?

「お姉ちゃんも慣れる」

「それは……ノイエ? ノイエッ!」

ペロッと僕の顔に押し付けられていた存在が生になった。

下着なんてない素晴らしい生だ。地肌だ。感動をありがとう!

「慣れれば良い」

「だから痛いのは」

「慣れてないから痛い」

「だから」

「やれば慣れる」

「ちょっとノイエ!」

おおう。素晴らしい感触が離れて行くよ。

「お姉ちゃんは頑張らないからダメ」

「……」

ノイエがアイルローゼを脇に抱えている。

実はホリー辺りが出ていて暴走していませんか?

「アルグ様は跨るのが良い」

「ノイエさん。大変誤解のある発言はお控えください」

「下から見上げるのが好き」

「ノイエさん?」

「揺れるのを見るのが好き」

ノイエ~! それだけは決して先生の前で言ってはならんのです!

「……やっぱり胸なのね?」

「違います先生。揺れない胸も好きです!」

「……」

絶対零度の視線が~!

「お姉ちゃんも跨って揺らす」

「……揺れるモノが無いのよ」

先生が自虐的になったよ!

ノイエさん。もうこれ以上場を引っ掻き回さないで!

「大丈夫。揺らすから」

「「何を?」」

自信満々なノイエに僕らは不安で見事に言葉が揃った。

「任せて」

「「何を?」」

絶対に任せちゃいけないのが今のノイエさんだと思います。

「始める」

強制的に何かが始まった。

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