軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

33話.vs陽葵先輩・千鶴先輩①

「やっはろー! れおちー! リーにゃん!」

「やっはろー、ではありません陽葵」

「あいたっ! ぅぅ、痛いしチルチル……」

「「「「「……」」」」」

学食で皆で食べてたら、突然の来襲である。

流石陽葵先輩、行動が読めない。

「昼食時に行くのはダメですと何度も言っているでしょう……」

「えー。でもチルチルも来てるし」

「あ・な・た・が! 私を引きずったままここまで来たからですっ!」

「え、えへへ。てへぺろ♪」

なんか二人の関係性が一瞬で理解出来てしまった。

大変なんだな千鶴先輩……。

あと陽葵先輩がてへぺろをやると、凄まじく似合っていて可愛いのズルいな。

千鶴先輩も頭抱えてるよ。

「ついでだし、紹介するね皆。二年生の結月 陽葵先輩と、本郷 千鶴先輩。陽葵先輩は見ての通りで、千鶴先輩はしっかりした方だよ」

「れおちー!? あんまりな説明だし!?」

「間違ってませんよね陽葵」

「チルチルまで!?」

「「「「「……(苦笑)」」」」」

皆苦笑するしかないよねこんなの。

とりあえず皆それぞれ自己紹介を済ませる。

「へぇ、貴方達がリーにゃんにあそこまで言わせる人達かぁ!」

「「!!」」

陽葵先輩の烈火と美樹也を見る目が、獲物を狙う目そのもので、二人が警戒色を出したのには笑ってしまったけれど。

「ごめんね榊君。陽葵はいつもこんな調子で迷惑を掛けてきたんじゃないかしら……?」

「あ、いいえ。迷惑だなんて思った事ありませんよ。仲良くしてくれて嬉しいです」

「榊君、良い子……! 陽葵の毒牙からお姉さんが守ってあげますからね……!」

「だぁれの毒牙だしぃ!?」

この二人は本当に面白いな。

話をそこそこに、俺とリーシャさん、アインに剛毅と共に場所を移動する。

「成程、れおちーのチーム、かなり強いし。これはあーし達も本気出さないと負けちゃうかもだし」

「そうですね。強いのは剣聖と称された、リーシャ・エーデルハイトさんだけだろうと思っていたのですが……お二人もかなりの腕をお持ちですね」

やはり、強者は強者が分かるのだろうか。

アインと剛毅の顔色が変わった。

「私の事はどうぞリーシャと呼び捨てて構いませんので、本郷先輩」

「ありがとう。なら私も下の名前で呼んで構わないですよ。ほら、本郷だと兄さんと同じですから」

「ああ、確かに。玲央君もそうなんですが、家族が一緒に居る時、この国の方達は面倒ですね」

「名字呼びがこの国では普通ですからね。逆に、リーシャの国では名前呼びが普通なんですよね?」

「はい。家名呼びはほとんどありませんね」

日本寄りというか、この国では名字・名前となるんだけど、他国では名前・家名ってなる場合がほとんどなんだよね。

名字も家名かな?

転生前は日本人として生きてきたから、カタカナじゃない事に最初安堵したっけ。

「おーい! 玲央ー! 千鶴ー!」

「「「え?」」」

声を上げたのは俺と陽葵先輩と千鶴先輩である。

「お、なんだ陽葵も居たのか! っと、それは良いんだが、今から時間あるか玲央!?」

「彰先輩、見ての通り陽葵先輩と千鶴先輩とこれから……」

「デートか!?」

「なんでそうなるんです……」

「に・い・さ・ん」

「す、すまん、冗談だからそんな怒るな千鶴……いやまじすんません」

三年生筆頭も妹の前ではタジタジである。

分かる、分かりますよ彰先輩。

「いやな、玲央にライム送ったんだが返事がねぇからさ……こうして見つけたから走って来たわけでよ」

「え?」

スマホを起動すると、確かに彰先輩からライムが朝に届いていた。

「すみません彰先輩。午前中はクラス内順位争奪戦の真っただ中で、確認する時間がありませんでした……」

「あぁ! そうか、一年はそれがあったな。すまん玲央、俺の確認不足だったな」

「それで、ライムにも要件は無かったですけど、どうしたんです?」

「いやな、これからクラス対抗戦もあるし、良けりゃ俺達が手を貸してやろうかと思ってよ。んで、それなら模擬戦でもやるかと思ったんだが……」

「あ、あはは……」

「どうやら考える事は同じだったみてぇだな陽葵! なら、ここは二年達に花を持たせてやっか! またな!」

そう言って彰先輩は去って行った。

陽葵先輩もそうだが、彰先輩も俺達のチームの事を気にしてくれてたのか。

ありがたい事だよね。

まぁ、本心はなんか、戦いたいからっていうのがありそうだけど。

「流石にパイセンまでこっちに混ぜたら、戦力過剰になっちゃうし。でもパイセンと一緒に戦うのも超魅力的だったし……!」

「落ち着きなさい陽葵。それより、始めましょう。皆の貴重な時間を割いてもらっているんですよ陽葵」

「おっと、そーだし! そんじゃ皆、準備は良いし?」

貴重な時間を割いてもらっているのは、こちらのセリフである。

本来、二年生の、それも筆頭達がただの一年生の為に時間を使ってくれるなんてありえない事だ。

「よろしくお願いします、陽葵先輩、千鶴先輩。ただ、一つだけ……俺"達"を舐めない方が良いですよ」

「「「……」」」

「「!!」」

言葉と同時に、俺は後ろへと下がり、アインと剛毅は前に、リーシャさんはその真ん中へと移動する。

「にしし! 面白いし! チルチル、先輩の力を見せつけるし!」

「ふふ、そうしましょう……!」