作品タイトル不明
58話
ミサイルプテラの危険性を伝えるために、後藤さんや勝くん、慎太郎さんにメールを入れておく。もしここら辺に来るのであれば、市街地上空は透明化を掛けた方が良いだろう。
その後はショッピングモールで物資を補充し、市街地の探索を続ける。透明化を掛けるとミサイルプテラに襲われることはなかった。
上空から先ほど見かけたティラノサウルス型のモンスターを探す。個体数はそれほど多くないが、街の色々な場所に存在しているようだ。その内の公園にいる個体に狙いをつけ、少し離れた場所に着陸する。
ゼロとシュナイダーが二人で戦うから見てろと言うので、離れて見ていることにする。危なそうだったら手を出そう。
先ずはシュナイダーが姿を現し、ティラノサウルスの周りに居た数匹のハンターラプトルを相手どる。強化魔法をかけたロケットフィッシュ一号、二号に防御を任せて、シュナイダーは前足に装備したタイガークローでハンターラプトルを切り裂いていく。
突然目の前に現れたシュナイダーに、ハンターラプトルとティラノサウルスの反応が遅れる。ティラノサウルスがシュナイダーに気を取られた瞬間、背後に回り込んでいたゼロがティラノサウルスの尻尾に噛み付くと、ブンっと振り回して地面に叩きつける。
ゼロはすかさず倒れたティラノサウルスの身体を脚で押さえつけ、首筋に噛み付くとトドメを刺してしまう。その頃にはシュナイダーもハンターラプトルを殲滅していた。あっという間に二人はモンスターを倒してしまった。
「二人共凄いよ、お見事」
物凄く褒めて欲しそうな二人を撫でて労う。実際、モンスターに何もさせずに倒した手際は見事だった。これは負けていられないと、次に発見したアンキロサウルス型のモンスターは自分一人で相手をする。
巨体でトゲの生えたハンマーのような尻尾に、同じくトゲトゲのボディに鉄兜のような頭のアンキロサウルス型のモンスターは、いかにも硬そうだった。動きはそう速くないが、トゲを飛ばして遠距離攻撃を仕掛けてくる。
しかしトゲに追尾性能は無く、かわす事自体は簡単だった。そのかわり直ぐに次のトゲが生えてくる。大体攻撃パターンも見たので足元の地面を収納し、体勢を崩した所に近づいて放電でトドメを刺した。
(うーん、射程が短いのが難点だけど放電はやっぱり強いな。これに耐える獣王はかなり強かったのでは)
58番 バーサカーティラノ アイテム1 ティラノの大顎 アイテム2 鎮痛剤
59番 アイアンアンキロ アイテム1 アイアンインゴット アイテム2 アンキロハンマー
図鑑とドロップを確認する。ティラノの大顎は博物館で展示していそうな頭部の骨格で、何に使うかわからない。飾るか交換所で使うのだろう。鎮痛剤は使用すると一時間痛みを感じなくなるらしい。
アイアンインゴットはそのまま鉄の塊だ。アンキロハンマーは二メートルほどの持ち手の先に、大きなトゲの生えた鉄球がついている。これは殴られたら痛そうだ。
それから数日恐竜型のモンスターを倒して回ったが、中々新しいモンスターには出会えず、移動することにした。とりあえず各地を巡り生き残っている人たちがいれば物資の提供をし、モンスターの情報提供を求める。その道中で新しいモンスターがいれば狩る。その方が後々効率が良くなる気がした。
図鑑の埋まり具合を見ても、日本だけで終わる気がしない。さすがに全世界を一人で探し回るのは無謀だろう。因みにこの街でも大学に何人か避難している人たちがおり、物資の提供と後藤さんたちと連絡がつくように取り計らった。
現在は南に向かって飛んでいる。道中新しいモンスターは見かけなかったが、いくつか小さなコミュニティを見つけ物資の提供を行ない、情報提供の約束を取り付けた。近くにワイバーンがポップする場所ではテイムのお手伝いもした。
人助けのご褒美か、久しぶりに新しいモンスターに出会えた。金のシャチホコを眺めながら飛んでいた時だった。
「結構魚介類も空を飛ぶんだなぁ」
スカイマンタやロケットフィッシュに続く空飛ぶ魚介類。一メートルほどのエビのようなモンスターが水を噴射してこちらに飛んでくる。
追尾を使い魔法で迎撃する。あっさりと撃破されたエビはドロップを残して消えていく。弱い。
60番 ジェットシュリンプ アイテム1 スクロール(初級水魔法) アイテム2 エビフライ
どうやら水魔法で空を飛んでいたらしい。器用なモンスターだ。そんなことを考えていると、久しぶりにモンスター図鑑の機能が追加されたと告げられる。
「ん? なんだろう。久しぶりだな」
確認ついでに闘技場とダンジョンの攻略も済ませてしまおう。その日はもう適当に今晩の宿を探し、追憶の広間へ向かうことにした。