軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

特別ミッションを多数達成しています

そういえばだが、ダンジョンが世界中に現れたことで、人間にも大きな変化が生じた。

中でも特に顕著だったのが、レベルという概念なんだ。

要するにRPGとかによく出てくるアレのこと。そして、人間にもRPGのようなステータスが存在していることも明らかになる。

このステータスって奴は、探索者カードに表示される仕組みになっていた。ギルドが生み出した特殊な魔道具で作られるカードであり、それだけが本当の実力を数値化してくれる。

ただ、探索者カードに最新のレベルとステータスが出るようにするには、ギルドのとある機械にカードを通さなくちゃいけない。

「じゃあレベル5になった感じか。ダンジョン出たら確かめてみるか」

『ステータスであれば、今最新のものを確認することが可能です』

「え? ギルド行かなきゃ無理だろ」

『探索者カードではなく、本サブスクのサービスにより表示が可能です。また、表示するステータスは、景虎様だけに表示することや、配信視聴者にも公開することが可能です』

「え!? 観れんの? マジで」

そんなサービスまでついてるのか。サブスクってすげー。ちらっと同接を見ると、さっきの人はもういなくなっており、現在視聴者はゼロだった。

「まあ、誰も観ている人いないけど、一応俺だけに表示してみてくれない? なんかステータス低すぎて恥ずいし」

『承知しました。では、ステータスを表示します』

AIミリアの音声の後、左側の画面に黄色いウインドウが浮かんだ。

「おお!」

マジでステータス見れたっぽい。

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名前:竜牙景虎

探索者レアリティ:R

レベル:5

体力:26/30

魔力:8/12

力:18

速さ:9

頑丈さ:11

器用さ:5

運:7

使える魔法:なし

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うん、めっちゃ弱い。

しかもあんま伸びてないわ。まあ、こんなステータスじゃ見限られちゃうのも無理ないよなぁ。

としみじみ考え込んでいたら、またミリアの声が聞こえた。

『特別ミッションを多数達成しています』

「ん? 特別ミッション?」

そういえば、ミッションがどうとかも言ってたっけ。

『特別ミッションとは、本サブスクのみに用意されているミッションとなります。達成することにより、さまざまな報酬を獲得することが可能です』

「へえー。そんなものもあるんだ。ところでそのミッションって、どうやって見るの?」

『只今より、ミッション画面をお見せします』

すると、ゴーグルじゃなくてダンジョンの空間に突如謎のウインドウが!

めちゃくちゃ近未来感あるつくりだわこれ。ちょっと興奮してきた。

「すげー」

ウインドウには、こんな表示がされていた。

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特別ミッション

・探索者カードを登録する:clear

・初めてログインボーナスを受け取る:clear

・初めてダンジョンに挑戦する:clear

・初めてスライムを討伐する:clear

・初めてモンスターバッタを討伐する:clear

・モンスターを一匹討伐する:clear

・モンスターを二匹討伐する:clear

・モンスターを三匹討伐する:clear

・ダンジョンの上層をクリアする:

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確かにいろいろと達成してるっぽい。

でもあれだな。ログインボーナスを受け取るってだけで達成になったりするのは、かなり優しいというか。あんま良い報酬とかなさそうじゃん?

ちなみに特別ミッションは、達成したものが上に表示される仕組みになってい

る。

『他ミッションの確認をしたい場合は、指で触ることで画面を動かして視認することが可能です』

「え? これ触れるんの? ハイテクじゃん」

さらに指で空中に表示されたウインドウを触ってみると、どうやら下にある他のミッションも見れるようだ。

シャッシャッとスマホ触ってる感覚で画面を下げてみると、もうこれ無限にあるんじゃね? と思うほどミッションが出てくる。

『報酬は画面右の一括受け取りより、取得が可能となっています』

「ああ、これか。……おわ!?」

そんな話をしていたら、奥からぴょんぴょんと緑のガキっぽい連中がやってきた。ゴブリンが三匹はいる。

『ゴブリン三匹です。落ち着いて一匹ずつ倒していきましょう』

「お、おう!」

とはいえ、ソロで出会うモンスター三匹は、慣れない奴にはけっこうハードルが高い。

ゴブリン達は狭い通路を横に跳ねたり後ろに跳ねたりしながら、タイミングを見計らって一斉に襲いかかってくる。

俺はとりあえず先頭にいるゴブリンと剣を交えた。棍棒と剣がぶつかり合う音がしたかと思うと、残りの二匹が囲んできた。

まずいな。こりゃリンチされちゃうパターンだ。思った矢先に回り込んだゴブリンが剣を振ってきて、皮の鎧で守られた背中を切ってきた。

「いってえ!」

思わず声を上げて、力一杯に前方のゴブリンを押し除け、周囲に剣を振り回す。奴らはすぐにかわしたが、とにかく俺は囲いを抜けるべく前に走った。

「ギィ!」

「ギィギィギィギィ!」

「ギャギャ」

そこからは少しの間ゴブリン達と追いかけっこ。幸い奴らより俺のほうが足が速いらしく、この競走では群を抜いて一位。やったぜ、なんてアホなこと考えてる場合じゃなかった。

俺はある程度距離が空いてから一旦振り返ると、バラバラで追いかけてくるゴブリン達に向かってダッシュ。

棍棒を持っていたゴブリンめがけ、飛びかかるように剣を振り下ろした。

『ギャアア!?』

急な方向転換に面食らったのか、棍棒ゴブリンは攻撃をかわすことも、防ぐことも上手くできずに真っ二つになった。

「よっし次!」

「ゴハァアア!」

続いて剣を持ったゴブリンと切り合う形になる。こいつをさっさとやらないと一番後方にいるゴブリンが加勢してくるので、ちょっとばかり焦ってしまう。

「ぐ!」

何度か剣が交差していた時、何かが腹を掠めた。後方のゴブリンが何もしてこないと思っていたら、矢を放ってきやがった。

「ちいぃ!」

こざかしいことを! と思いつつ、剣ゴブリンの腹に蹴りを入れる。怯んだところで斜めに剣を振り、二匹目が悲鳴をあげて倒れる。

「ギィヤーー!?」

「あだだだ!?」

しかし、最後の一匹が相変わらず矢でこっちを狙ってきて、今度は肩に軽く当たった。貫通してなかったのが幸いだが、奴はすぐに弓矢を構えて次の矢を見舞ってくる。

この時、俺はすぐにでも距離を詰めていきたいところだったが、このまま突っ込んでも上手くいきそうになかった。

さらには普段の不摂生が祟ったのか、息切れ状態。ちょっとキツイかもなーと思っていたら、

『回復カードは、スタミナも回復できます』

というAIミリアからのアドバイスが。

「おお、そっか!」

すぐにカードを投げると、現れた白い鳥が周囲を飛び回り、俺の体全身に緑の輝きが舞い落ちてきた。

次の瞬間、怪我はすっかり治り、切れていた息も元どおり。魔法ってマジ便利!

最後の一匹を倒すため、俺はとりあえず守りを固めながらゴブリンの攻撃を誘発させた。思ったとおり矢が飛んできたが、これは即座に横にかわす。

そして次の攻撃態勢が整う前に、一気にダッシュ。目前まで迫ってきた時、ゴブリンは目を丸くして驚いていた。

「うおおおおお!」

「ギ……ギャアアアアア!?」

脳天から思いきり剣を振り下ろすと、最後のゴブリンが絶叫と共に倒れた。