作品タイトル不明
錬成に成功しました。以下の武器と防具が完成しています
『今回はミッションで手に入れた武器や防具をメインに錬成を実施します。武器錬成だけではなく、防具錬成も開放されましたので、今回は防御面についても大きな上昇が見込めます』
「今まで守りはけっこう弱かったからなぁ。助かる!」
多分下の階層に潜っていくにつれて、モンスターの攻撃も過激化していくだろうし、守りは固めないなとヤバい。
『それでは、錬成に必要なものを用意します』
「はいよー。……ん?」
そんなことを考えていると、今回も錬成が始まった……と思ったんだが。以前は鍋が部屋に現れる演出だったけど、なぜか周りが真っ暗になる。
「お、おおおー!?」
気がつくと、よく知らない神秘的な空間に放り出されてしまった。薄暗い泉の真ん中にある、祭壇みたいな場所に立っている。その中心に、青くて長いクリスタルのような何かがある。
『今回は特別な武器、防具の錬成となりますため、専用のクリスタルを使用します』
「く、クリスタル!? ってゲームによく出てくるあれ?」
『はい』
「そっかー。てか、ここどこ?」
『サブスクの機能より、特別な空間に転移しています。地上ではありません』
「え、ええ?」
なんか凄いこと言われた気がする。特別な空間って言われてもさっぱりだが、あまりにも超常現象過ぎて呆然とするばかりだった。サブスクってばこんなことばっかり!
『それでは、今回は以下の武器と防具を錬成したいと思います。よろしいでしょうか』
AIミリアの音声と共に、不思議空間にウインドウが表示された。
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デモリッション・スティック
クリスタルソード
クリスタルブレイド
クリスタルアーマー
クリスタルラウンドシールド
額当て
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そういえばだけど、この前ミッションで獲得できた武具は、大体名前にクリスタルが付いてるのがほとんどだった。
ってか最近ミッションとログボで手に入るのが多過ぎて、正直訳分からなくなってる自分がいます。
でもそれにつけても気になったのは、一番最後にある額当てだ。
「額当てって、もしかしてゴーグルに付いてるこれのこと?」
『はい。額当てを錬成することにより、ゴーグルの性能も向上します。これまで以上のサポートが可能になります』
「ま、マジで? 額当てを強化して、ゴーグルの性能が上がるって……どうも理解が追いつかないな。そういうもん?」
『はい。それでは一つずつ強化をするのは大変なので、額当て以外は一括錬成を行ってまいります』
「お、おお! よろしくー」
錬成機能がどんどん便利になってる。もはや俺の理解を超えてる範疇ばかりで、だいぶ頭の中は混乱してるけど。
『錬成にあたり、一部武器も使って良いでしょうか。マッハソードを使用したいと思います』
「え? ああ、いいよ」
剣を錬成の素材に? まあミリアに任せておけば悪いようにはしないだろう。俺はとりあえず、深くは考えずOKした。
そして錬成が始まったわけだが、この時の演出はマジで凄まじいの一言に尽きた。デモリッションスティックとクリスタルシリーズが、デカくて長いクリスタルへと吸い込まれていく。
続いて、この前成長の洞窟っていうダンジョンで手に入れた銀色の素材がひたすら送り込まれていったわけで。
『メタル結晶を大量投入しています。自動周回の獲得分も使用中です』
「ああ、そっか! 周回していた分もあるのか。……うお!?」
ミリアの話を聞いている最中、一本の剣がすいーっとクリスタルに飲まれていくのが見えて、俺は盛大にびっくりした。
「あれがマッハソードか」
しばらくして、クリスタルが一定時間おきに発光したかと思うと、空へ目掛けてでっかい光の柱が出来上がった。
光柱はどこまでも伸び上がっていき、俺はただその姿に圧倒されて見つめている。少しして光の柱がなくなると、キラキラした輝きがクリスタル本体から発せられ、ポンポンと武器防具が飛び出してきた!
『錬成に成功しました。以下の武器と防具が完成しています』
ミリアの声と同時に、武器防具の側にウインドウが表示された。こんな感じの表示だ。
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デモンズハンマー(メタル仕様)
攻撃力:184
当たれば必ずクリティカルが出る不思議なハンマー。
当たりづらいが威力は抜群。
ほとんど壊れない。
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メタルクリスタルソード
攻撃力:248
メタルグーミンの素材とクリスタルが融合した剣。
非常に攻撃力が高く当たりやすい。かなり頑丈。
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銀翼の大剣
攻撃力:353
攻撃時に翼型の光を剣身から発する。
大剣だが2〜複数回の攻撃が可能。
盾と併用できない。かなり頑丈。
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メタルクリスタルラウンドシールド
防御力:225
防御力に優れた盾。
物理だけでなく、魔法攻撃やブレスもカットする。
かなり頑丈。
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メタルクリスタルアーマー
防御力:264
クリスタルとメタル系素材が合体した鎧。
高い防御力に加えて、あらゆる状態異常にも耐性を持つ。
かなり頑丈。
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……えええ。なんかめちゃくちゃ強くなってる。メタル素材ってやつを入れただけで、こんなに変わるものなのか。
「すげえ! これならマジで下まで潜れる気がする」
『はい。こちらの装備があれば、次のダンジョンでも問題なく攻略できるでしょう。続いて、額当てを強化します』
あまりの強化に驚きまくっていた俺だけど、そういえばまだ額当ての強化が残ってたっけ。
『額当てには、ゴールド結晶とメタル結晶を多数使用します』
「オッケー」
一体何が起こるんだろうとワクワクしていると、ぽろっと額当てからゴーグルが外れた。そのまま空に浮かぶ額当てが、クリスタルの中に吸い込まれていく。
「なんか……さっきまでの演出より派手だな!」
クリスタルが黄金の輝きを放ったかと思うと、徐々に周囲が明るくなっていった。
一体何が始まるんだろう。そう思い緊張して待っていると、青い結晶の中心から、今までとは形が変わった額当てが、ゆっくりと俺の前にやってきた。
そして落ちていたゴーグルが浮かび上がり、ピッタリと額当てにくっついてる。
「すげえオシャレ感出たじゃん」
『性能も大きく向上しています』
金と銀のツートンカラーのようになった額当てには、今までになかった丸くて赤い宝石もついてる。けっこう派手になったなぁ。
「ちなみに、この額当てってどんな効果があるんだ?」
『景虎様のステータス、レアアイテムのドロップ率などが、額当て装着時に以前より増加しています。また、サブスクの新機能も解放されました』
「ええ! すげえ。ってかめっちゃ綺麗になったなぁ。綺麗だよ」
『…………錬成が、完了しました』
ん? なんか声が小さいっていうか、恥ずかしそう?
ミリアはAIなのにけっこう人間っぽい。最新のテクノロジーって怖いわぁ、とか考えていたら、いつの間にか俺はボロマンションに戻っていた。