軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第154話 レッツギャンブル

従業員さんに連れられて、豪華に装飾された両開きの扉を潜る。

「うわぁ、これがカジノ!!」

派手な敷物、優雅に楽しんでいる着飾っているプレイヤー、身なりをきちんと整えたウェイターや遊戯台につくディーラー、そして、大きな音を鳴らしているスロット台などなど。

そこには私がイメージした通りの煌びやかなカジノの世界が広がっていた。

これだよ、これ!!

異世界に限らず、一度はこういうカジノに行ってみたいと思っていた。それがこうして叶うなんて感無量な気分。

「ピピィ!!」

エアが私と同じようにはしゃいで私の周りをくるくると飛び回る。

『おいっ、まだ着いたばかりだぞ』

『そうだった』

アークの言う通りまだカジノに来ただけ。遊ぶのはこれからだ。

「何か遊びたいゲームはありますか?」

「すみません、私はカジノ来たのが初めてなので何も分からなくて」

「そうでしたか。考えが至らず誠に申し訳ございません。それでは一通りゲームをご案内させていただきますね」

「よろしくお願いします」

従業員さんの案内に従い、カジノ内を見て回る。従業員さんがディーラーさんたちを紹介しながら各々の基本的な遊び方を丁寧に説明してくれる。

「な、なんだあの少女たちは……とんでもない美しさだ……」

「いったいどこのご令嬢だ……」

「まるで女神のようだ……」

このカジノは、地球とほとんど変わらないゲーム内容だった。

サイコロみたいなダイスを二つ振って、次に出る目が前の出目よりも小さくなるか大きくなるか賭けるハイアンドロー。

トランプに似たカードを使ったポーカーやブラックジャック。玉がどの数字に落ちるか当てるルーレット。

そして、回転する絵柄を揃えるスロット。どれもゲームや漫画で馴染みのあるものばかり。

もしかしたら、私以外にも転生してきた人がいるのかもしれない。

「一緒に回らないか声をかけようかな」

「やめておけ。お前じゃ振られるのが関の山だ。それにあの数の護衛が見えないのか?」

「なんだと!?」

「なんだよ?」

それにしても、なんだかさっきから人の視線を感じるような気がするんだけど、気のせいかな。

もしかして皆はおかしくないって言ってたけど、どこか変だったとか? とりあえず、注目されるのは落ち着かない。

「こちらではゆっくりゲームを楽しめなさそうですね。こちらへどうぞ」

従業員さんが私の気持ちを察してか、別の場所へと案内してくれた。

そこには先ほどの部屋と同じゲームがあるにも関わらず、人がほとんどいない。

もしかして、これが噂のVIPルームってやつなのかな?

初めてきたばかりの私がこんなところに通されてもいいんだろうか。あの女将さんは本当にすごい人なんだろうな。

「こちらはVIPルームとなっております。こちらでしたら、おかしな方もおりませんし、ゆっくりゲームを楽しむことができるかと思います。万が一何かあった場合もこの者たちがお守りしますので、お任せください」

「分かりました。チップの換金はどうすればいいですか?」

「あちらのカウンターで受け付けております」

「分かりました」

私はカウンターで金貨をチップに交換した。

VIPルームらしく金貨百枚が最低換金額だったけど、クラーケンを倒してたくさんお金をもらったので余裕だ。

私はスロット、アークはポーカー、レインはルーレット、エアはハイアンドロー。

それぞれ、やりたいゲームが違った。護衛が各々についてくれるみたいなので、五百枚分くらいずつ渡しておいた。

金銭感覚がバグってる気がしないでもないけど、あんまり使う機会もないし、たまにはパーッと使うのもいいよね。

私はスロット台に向かい、ひとまず一番金額の低いスロット台に向かう。

「お客様、こちらのスロット台をお勧めいたします」

「そうなんですか?」

「はい。期待値が一番高くなっております」

護衛の一人が話しかけてきて、おすすめの台を教えてくれた。

期待値とかよく分からないけど、簡単に言えば、一番当たりやすそうな台らしい。

「それじゃあ、お言葉に甘えてこの台でやらせてもらいますね」

「はい、ぜひ!!」

私は早速一番当たりやすい全部の列に掛ける方式でチップを掛ける。

レバーを引くタイプのスロットで、私はドキドキしながらレバー倒した。

軽快なリズムの音楽と共にスロットの絵柄がクルクルと回り始める。

もしかして一発目から大当たりなんかしちゃったりして……。

私は淡い期待抱きながら回転が止まるのを待つ。

トン、トン、トンというリズムで三つの絵柄がリズムよく止まった。

二つの絵柄は揃ったけど、最後の一つが外れてしまった。残念。

次行こう、次。

私は再びレバーを引いた。

トン、トン、トン、外れ。

トン、トン、トン、外れ。

トン、トン、トン、外れ。

何度もレバー引いたけど、一向に当たらない。

もしかして、警備員さんが嘘をついたとか? いや、そんな風には見えなかったし……いやいや、そんなことするはずないよね。

嫌な思考をかき消すように頭を振った。

――ウィンウィンウィイイイインッ!!

その時、突然スロット台から今までにない激しい音が鳴り始めた。

「安心してください。これは当たる確率が凄く高い演出と呼ばれるものです」

「そうなんですか!!」

私を安心させるように警備員の人が教えてくれる。

やっぱりこの人たちが嘘をついてるなんてことはないよね。

ジャン、ジャン、ジャン!!

ババーン!!

派手な演出の後、三つの絵柄が揃った。

何やら動物みたいな絵柄だ。

「おめでとうございます。大当たりですよ!!」

「え、本当ですか!?」

私はよくわからず、呆然としてしまった。