軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

12.北浦スタンピード③

「いっくぜー!」

「きゃぁぁぁぁ!」

激しく飛び跳ねれば京香さんが俺の首に抱き着いてくる。こっそり頬ずりしちゃお。役得だぜ!

俺がポイズントードの頭を踏んでジャンプすれば投げ網がべしんと当たるのですかさず収納。これが大成功だった。

足場さえあればカエルの頭を駆けるのは簡単だ。

【収納:ポイズントード×35】

【収納:ジャイアントトード×4】

走れば走るほど収納したカエルは増えていく。

「このままキングまでまっすぐだ!」

「うわわわわわ!」

角が見えるからいい目印になってとても良い。良くはないけど。

時折ポイズントードが毒液を吐いてくるけど俺の速度にはついてこれてない。とはいえまっすぐ走ってると毒液にあたりそうだからジグザグに走る。

走る走る走る!! ダァーーーーー!!

「そろそろいいかな」

カエルの上を走り始めて5分くらい。角はもうすぐそこだ。近くなった代わりにジャイアントトードが増えた。というか、こいつらしかいなくなった。

「くらえファイヤーボールたくさん!」

収納してたファーヤーボール20発をカエルの原野にばらまく。ドドドドドドと大爆発し、周囲にいたカエルもろとも粉砕した。

空き地にしゅたっと降り立つ。爆風の熱で土も乾いてる。一石二鳥だぜ。

半径にして30メートルほどのエリアを確保した。やりすぎたかも。

「場所確保! 【駆け込み寺】!」

5メートル四方の木の門と塀に囲まれた絶対安全空間が出現した。どすんばしゃんと空いた空間にカエルが押し寄せてくる。ドカンと塀に体当たりしてきたけど自動的に収納。便利すぎる。

「ふぅ、一息つける。京香さんつきましたよ」

ぎゅっとしがみついたままの京香さんに声をかけるが動かない。

「あー、甘いにおいと汗のにおいがミックスされて極上の香りがする」

「だだだだめー!」

クンクンしたらお姫様抱っこから飛んで逃げてしまった。

「お風呂上り以外はクンクンダメ!」

「えー、いい匂いなのに」

新しい性癖の扉が見えた気がしたけど開けるまでは至らなかった。

こんな間もカエルは体当たりしてくるので収納は増え続けてる。

「橋頭堡は確保しました。これからどうします? 待っていてもある程度は減りそうですけど」

「キングを倒す」

「わかりました。俺行ってくるんで、京香さんはここで待っててください」

「……行ってらっしゃい、むちゅ」

京香さんのちゅーをもらいました。俺のやる気は三千世界を超えた。今ならスーパーなサイヤ人に変身できそうだ。

「うぉぉぉぉぉぉ!!」

無駄な雄たけびを上げて出撃。2トントラック並みのジャイアントトードがひしめいてゲーゲーうるさい。

「うらーどけー!」

キングトードまで少しだから道を作るべくファイヤーボールをぶっ放す。まとめてでは無く一発撃っては先に進んで投げ網をカウボーイよろしく振り回す、を繰り返す。ジャイアントトードはでかいだけで毒液とか吐いてこないから楽ちんだぜ。ただし、力はすごいから体当たりとか手で叩かれたりすると大怪我か死んじゃうらしい。

「うりゃー! ……んん?」

俺が作った道を裸の女が走っていく。こんなところに痴女!?

「お退きなさい!」

痴女が、立ちはだかるジャイアントトードに叫ぶ。

「オラオラオラオラオラオラッシュ!!」

痴女の腕がキラキラ輝き、腕が10本以上に見えるくらいの超オラオララッシュでジャイアントトードは真っ赤な霧となった。

「うそー!?」

なんじゃありゃ!

「見つけたわよキングトード! さっさと私のお小遣いにおなりなさい! はっ!」

痴女はキングトードに渾身のドロップキックをぶちかます。キングトードは爆散した。

「キングトードごときでは私の敵ではありませんわ!」

痴女は腰に手を当て胸を張る。かなり凶悪なおっぱいとおしりがぶるんと揺れた。

「ダラッシャア!」

その後もラリアットでジャイアントトードを薙ぎ払ったりジャイアントトードをジャイアントスイングしてぶん投げてた。

「で、でたらめだ……」

まっぱなレディがプロレスしてやがる。汗なのかカエルの粘液なのか、化粧もぐちゃぐちゃ体中をベタベタにして。裸なのにちっともエロさを感じない。むしろ恐怖さえ感じる。

「まさか、こいつがアイアンビッチ?」

「そこの貴方! そのあだ名は不敬ですわよ!」

「うわっ、認識されてた!」

「不敬は後で正すとして、まずはクソガエルどもをなんとかするのが先! 私を手伝う名誉をあげるわ!」

「え、いや、いらないです」

やべえこの人。さっさとキングを倒してお暇しよう。

カウボーイよろしく投げ網を投げまくってキングトード2体を収納した。カエルどもの動きがバラバラになって、逃げ出す奴も出始めた。

「いけぇぇぇ!」

「けちらせぇぇ!」

ハンターたちが湿原を駆けて逃げ回るカエルたちを倒していく。

よし、あとは消化試合だな。

それでも鎮圧迄の4時間かかった。スタンピードの規模にしては短い時間で納めたらしい。

で、リザルト。

【収納:ポイズントード×454】

【収納:解毒ポーション×454】

【収納:ジャイアントトード×81】

【収納:性欲ポーション×81】

【収納:キングトード×2】

【収納:キングトードの肉10キロ×2】

キングトードの肉は超高級品らしい。黒毛和牛のようにジューシーでありながらカロリーが超少くなくっていくら食べても太らない。15万円/キロだって。こんな肉聞いたことがない。キングトードの肉は売らないで食べよう。

解毒ポーションはいろいろな解毒に使え、また薬の原料にもなるらしい。割と出るので5000円/本だそうな。

性欲ポーションは飲むと精子卵子が最高に元気になり百発百中になるとか。不妊治療に使われるので需要は無限大で100万/本。

かなりレアらしくお高いが、不妊治療を何年も続けることを考えれば確実かつ格安なんだって。この本数を所持していることがばれると襲われそう。

全部売ると考えて、つきましてはドルルルルルル、じょん。

だいたい8600万円なりー。性欲ポーションがほとんどだけどね。

「性欲ポーションは最低でも12本を残してください。子供が欲しいだけ残すのもありです。これで計画的に妊娠ができます」

京香さんの機嫌がいい。ニッコニコだ。

あの、もしかしなくてもその子供は俺の子供なんですよね? 野球チームでも作るつもりですか?

カエルを収納していても仕方がないのでさくっと経験値にする。

【収納:ポイズントードの魔石×454】

【収納:ジャイアントトードの魔石×81】

【収納:キングトードの魔石×2】

この魔石はここで売って帰るらしいけど。

「そこの貴方! そう、作務衣を着てる貴方! ちょっとお待ちなさい!」