軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第1砦

ぴーちゃんこと、ピクロスティアーの頭に乗るパトリック。

先頭を凄まじいスピードで移動していく。

後に続くスネークス王国の馬隊は、必死で馬を駆けさせる。

馬車隊や歩兵はとっくに置いていかれている。

それを見て、

「ぴーちゃん、ゆっくりでいいよ、力温存しておいて」

そう言ってぴーちゃんのスピードを落とさせるパトリック。

元メンタル王国西の砦、現スネークス王国第1砦にパトリック達が入る。

ぴーちゃんに慣れてない者達が逃げ惑ったが、些細な事である。

「状況は?」

パトリックが言うと、

「敵ザビーン帝国兵士が、ウチの動きを怪しんでいるのか、国境より西の草原にて、集結中とプラムの鳥人族部隊より報告がありました」

先に来ていたワイリー中将が報告する。

「勘付かれたか? さらに集まると厄介だ。明日の朝に仕掛けるぞ!」

少し眉間に皺を寄せたパトリックが、そう指示した。

「はっ! 兵に充分な食事と休息を与えます」

と、ワイリーが敬礼して答えた。

「ああ、夜明け前に集合させよ」

「御意!」

そうして、戦の前日の夜が最終準備を終わり、眠りについた第1砦。

まだ暗い中、砦の中庭に勢揃いしたスネークス王国第1砦軍と、毒蛇隊。

毒蛇隊は元8軍や2軍の兵達も入隊しており、精鋭部隊である。

ところで何故こちらに集結しているのか。

北から攻めないのか?

北は山岳地域なので、大部隊の侵攻には向かないのだ。それにそろそろ雪も降る。

なので少数の部隊で攻めることはあるかもしれないが、主勢力はこちらから侵攻するとパトリックは決めたのだ。

一万人ほどの大部隊が集結している。

ワイリー中将のセリフで気が付いただろうが、プラム獣人軍もこの中に入っている。その数3000。

「スネークス王国軍よ、応援に来てくれたプラム獣人軍達よ。これよりザビーン帝国を攻める。いつ来るかと思いながら不安な日々を過ごすより、先に攻めて叩く! すまんが皆の命を危険に晒すことになる。死ぬ者も出るだろう。だが、ザビーン帝国が万全の準備をして攻めて来る前に叩かねば、こちらの被害は想像を絶するものとなろう。後顧の憂いを無くす戦いである。私も皆と共に戦う。プラム獣人軍達は、我が軍の補佐をしてくれれば良い。我が国のために来てくれた事を感謝する! あ、エリオ! お前は最前線な! では! 出陣!」

そう言って、移動を開始したぴーちゃんの頭の上に居るパトリック。

続々と兵士が歩き出す。

エリオの悲鳴が響く第1砦から、ジタバタするエリオを引きずりながら。