軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

28話 蝶のように舞い、ハチの様に刺す

居合に似た技だろう。太刀筋の見えない先制攻撃に辛うじて顔をのけぞらせて攻撃をかわす。

それでも鼻先が当たったみたいで、脳天にまで響く痛みが届いた。

鼻から暖かい液体が流れるのを感じる。いきなりのハナジブー展開に実力差を感じざるを得ない。

浪人は楽しんでいるみたいで、今の攻撃も剣を鞘から抜いていない。鞘での攻撃じゃなかったら、鼻が飛んでいただろう。綺麗な鼻筋なんだ。勘弁してくれ。

噓真似で泣いても許してくれないと言われているが、本当に泣いちゃいそうだ。

脳裏にノエルの笑顔がちらちらと過る。ノエル……会いたいよぉ。

まさか!こっこれが走馬灯ってやつなのか?

……ううっ。

こんな歳で走馬灯を見なきゃいけないことを嘆くべきか、走馬灯でヒナコ先生のおっぱいが出てこなかった自分の誠実さを喜ぶべきか。

浪人は油断こそしているが、隙はあまりないように見える。

姉さんたちみたいな馬鹿げた魔力量があるわけじゃない。ヒナコ先生みたいに綺麗な剣筋でもなかった。

でも、強者が放つ独特の感覚は、姉さんたちやヒナコ先生にも劣らないくらいある。顔もおっぱいも並なのに、異常な程色気を放つ女性みたいな感じだ。

経験が、実戦経験が天と地ほど違う。

「坊主、おかしいな。先ほどの超反応はどうした」

一般的に、身体強化の発動スピードはその人間の魔力量と実力を測るいい指標となる。けれど、俺は常時身体強化をしているので、先ほど後方から引っ張られてもたまたま反応出来ただけだ。反射に近いもので、幸運もあった。

浪人が評価するほど、俺は強くない。

「体がガッチガチじゃねーか。身体強化は上々。体も良く鍛えている。体術は並。剣術など他に秀でたものは無し。経験の浅さがそのガッチガチさの原因ってわけか」

なんか全て見抜かれる。

先日の神の眼と言い、こちらの情報を取られるってのはあまりいい気持になれない。

「リラックスしな。そんなんじゃ実力の半分も出せねーぞ」

「……おっす」

敵から送られる塩を素直に貰っておく。

深呼吸し、今一度覚悟を決める。

小物はこういう場面に遭遇しないことこそ大事だが、遭遇してしまったのだから仕方ない。逃げられないなら、腹を括る。窮鼠猫を嚙む……こともある!

「うしっ!」

相手は武器持ちなので距離を詰める。

剣を抜かれない内に、懐に入ってリーチの差を埋めることに。

身体強化された俺の拳が当たれば、それなりにダメージになるはずだ。

目前に迫っての正拳突き。

当然かわされるが、構わない。相手は片手に剣を握り続けている。油断もハンデもある。

このまま叩き込み続ける!

俺の拳が立て続けに繰り出される。スタミナ切れは無いので、持久戦はこちらが有利だ。ぎりぎりで回避されているが、正拳突きが作り出す風圧は相当なもの。一発でも当たれば……!

「大した威力だ。間近に感じてみると、余計に凄い」

相手はしゃべる余裕まである。器用に攻撃をいなし、俺を分析する。

「当たったら相当な威力になるだろうが――当たらねーよ!」

拳が空ぶったタイミングで、肘鉄をこめかみに叩き込まれた。

強烈なカウンターに体が吹き飛び、視界からピヨピヨとヒヨコみたいな黄色い閃光が見えた。

「身体強化は恐ろしく綺麗。どうやってんだ?今まで見てきた中でお前の身体強化が一番体に馴染んでいる」

「……」

返事をしなかったわけじゃない。カウンターのダメージがまだ残っていて、口を開く余裕がなかった。

「繰り出される拳の威力はどれも素晴らしいが、攻撃が素直すぎる。今のままじゃ100年経ってもあたんねーよ」

「……なんで」

「あん?」

「なんでそんなこと、俺に教えるんだ」

辛うじて立ち上がり、当然の疑問を口にした。

相手は用心棒で雇われていて、俺は商売敵のはず。

「なんでって、お前が強くなきゃ面白くねえ」

「あ、そう」

息を大きく吐き出して、どうにか呼吸を整える。相手に変な趣味かなんかがあって助かった。その気なら、今頃この世にいないだろうからとりあえず幸運の女神にでも感謝しておこうかな。

辺りに何か使えるものは無いかとみていると、建設で余った端材だろうか。ちょうどいい長さの棒切れが二本あった。

手にとって、軽く振り回してみる。

「おいおい、下手なことするなよ。楽しくなくなったら、お前の首を落とすぜ」

「じゃあ楽しませてあげるよ」

二刀流。端材刀!

相手はこちらの実力が見たいらしいからまた距離を詰めた。

右手に持った端材で袈裟斬り。

当然簡単にかわされる。けど、終わりじゃない。振り切ったそこから逆袈裟斬り。

相手はつまらんと言わんばかりに躱すが、端材が顎下から顔にヒットした。驚きと、ふいうちで一瞬バランスを崩したのを見落とさない。

端材を投げ捨てて、相手の利き手であろう右手頸目掛けて手刀を叩き込んだ。最後に顔面目掛けてハイキックを入れて吹き飛ばす。一連の攻撃は計画通りで、全てが上手くいって思わず笑みがこぼれた。

「よしっ」

吹き飛んだまま起き上がって来なければ良いと思っていたが、少し痛めた首をいたわるように浪人は立ち上がった。

「効いたぜ。馬鹿じゃないらしい。この攻撃はお前を侮った罰として受け入れよう」

……ダメージは入ってるけど、ワンアイデアが決まってこれか。先は長そうだ。

「端材が伸びた……じゃない、こりゃくっついているな。お前のスキルか?」

ダメージの回復を図っているというよりも、単純な興味。

「うん」

「まさかその歳で戦闘にて、上手にスキルを織り交ぜて使ってくるとは思わなかった。大抵、お前くらいだとスキルを前面に押し出すか、スキルを全く使わないかの二択だ。極限状態なら尚更」

一瞬で見破られた。

修理スキルで端材をくっつけてリーチを伸ばす。逆袈裟斬りの時に攻撃が当たったからくりはこれだ。

「そして恐れるべきは、二手目。お前、俺の手首を狙ったあの攻撃……もしかして”神殺し”の連中が使う技か?」

これは驚いた。というより、ぞっとした感覚に近い。失敗したのに、完璧に目論見が見抜かれている。鳥肌ものだった。

そう、俺はこの勝ち目の薄い戦いに勝機を見出すため、先日イレイザーに見せて貰った魔力線りを試してみたのだ。

やり方は知らないし、実際にできるかもわからない。けれど、あの手頸への手刀は魔力線を断ち切るイメージで打ち込んだ。その意図が見抜かれたことと、魔力線りを知っていることへの驚きで体が固まり、動けずにいた。

「なっ、何で知ってんの?」

「奴らと戦ったことがあるから。誰に教わった?」

「……イレイザーって人。王立魔法学園の人だよ」

「イレイザーか。懐かしい名だ。天壊旅団って知っているか?」

「うん。名前だけ聞いた」

「そいつらに喧嘩を売ったことがある」

まじ?

神を殺す集団に喧嘩を売るって頭おかしいんじゃないの?って思っていると、浪人が身なりの悪い服の懐をめくり始めた。

わき腹が露見し、ギョッとするものが出てくる。

「そこの団長の攻撃でここを抉られちまった。集団に挑むのは無謀だったな。今度やるときは一人一人潰す」

抉れて凹んだわき腹。その大きすぎる古傷は生きているのが不思議な程凄まじい。タトゥーとか模様に見えるほど異様な傷跡だ。

「げっ。おじさんやばすぎ」

「あいつらとの戦いは楽しかった。神殺しの技は特にな。……お前、たぶん魔力線の切り方を知らないだろ」

「うん。やり方は教わっていない。雰囲気でやってみた」

「ったく、仕方ねー。少し休戦だ」

「へっ?」

休戦ってなに?

「身体強化に使っている魔力があるだろ?左手に回している魔力を止めて、その余った分を全て右手に集めろ」

「いや、だからなんで教えてくれるの?」

「いいからやれって」

なんか教えてくれるらしいから、渋々従う。

魔臓から魔力線に流れていく魔力。その行先を意図的に左腕だけ遮断する。その余った分を右手に供給する。

……あっ。

「魔力が体の外に漏れているのが分かるか?」

「うん!」

「魔力線は魔力に最も影響を受ける。この体の外にあふれ出た魔力をイメージの力で鋭く、刃物のごとく鋭利にしてやる」

相手の魔力は見えないが、右手に少し怖い雰囲気を感じた。

自分の魔力は見えるので、あふれ出た魔力を助言通りに鋭くする。刃物のごとく……。

「すっすこしだけ、鋭くなったかも?」

「はじめはそんなもんだ。そいつで俺の魔力線に届く範囲で攻撃してみな。上手にできたら傷くらいはつくかもな。それが神殺したちの技だ」

「すごい」

魔力にはまだこんな使い方があったのかと感心するし、そんなことを知っているこの浪人も凄い。

命の危機だってのに、俺は新しいことを知り、自分がまだまだ強くなれることを知り、なんだか興奮してきた。

「もしかして、おじさんって凄い人?」

「そりゃそうだろ」

「凄い人なのに、なんであんな安っぽい悪人の味方をするの?」

「大物の傍にいれば、お前みたいな面白いやつと出会えるからだ」

「名前はなんていうの?」

「教えねえ」

会話はそこまでだ。逃げることもできないし、浪人はまだ戦うことを望んでいる。生かされている身なので、せいぜい大物の希望に応えてやる。

身体強化は変わらず使っているが、右手だけ魔力線が切れるように魔力を溢れさせている。つまり左腕は身体強化ができていない。

通常、身体強化は魔臓から供給できる魔力量全てを消費して行う。故に長く使えない。

魔力量は多い、少ないにかかわらず体内から溢れたりはしない。こういう風に自分で意図的に流す場所を制限することで初めて魔力が溢れてくるのだ。そんな使い方は想像もしていなかった。

右手に魔力の刃を装備し、浪人に襲い掛かる。

「やらせねーよ」

魔力の刃を簡単にかわされて、顔面を思いっきり殴りつけられる。左腕は身体強化をしていないので、ガードに使えない。痛烈な一撃が顔面にもろに入ってしまった。

「さっきの攻撃もあたらないくせに、そんなわかりやすい攻撃が当たるかよ」

「確かに」

けど、まだやれる。まだ立ち上がれる。

俺の勝ち目はこれ以外にありえないので、生かして貰っているうちに、そして立ち上がれるうちになんとか当ててやる!

「何を笑ってやがる。顔中血だらけだぜ」

「へへっ、大したことないね。おじさん、俺に技を教えたこと、後悔すんなよ」

「誰に物を言っている?」

浪人も笑った。

攻撃こそ最大の防御と言わんばかりに、攻め続ける。

今度は偏りのない身体強化と魔力の刃を交互に使っていく。

他人の魔力は目には見えない。近くにいるとなんとなくは感じるが、それでも正確にはわからない。

浪人には俺が今体を身体強化で覆っている状態か、左腕だけ遮断して刃を作っている状態かを完璧には判別できないという訳だ。

「魔力の流れは読み切れないが、体の動きでバレバレだぜ」

上手に隠したつもりの、魔力の刃で狙った一撃は当たらず、腹に膝蹴りを叩き込まれる。

口から透明な粘液を吐き出したが、なんとか倒れないように踏みとどまる。

呼吸は止まったままだが、一歩踏み込んで左腕で浪人の顔面を狙って殴りつけた。

片手で受け止められたが、その表情で俺の狙いが分かったらしい。

「お前……こっちで魔力線を斬りにきたか」

「へへっ。左手じゃダメってルールはないんでしょ?」

「そりゃそうだ。けど」

握られた拳を強く引っ張られて、顎へと膝蹴りを叩き込まれた。意識が飛びそうになる。そのまま背負い投げをされて地面へと叩きつけられる。

ううっ……まじで死ぬ。

「そんな魔力の鋭さじゃ、まだまだ魔力線はきれないな。10の力で魔力線を斬れるとしたら、今のは3くらいの鋭さしかなかった。少し痛かったが、この通り俺の魔力線は無事だぜ?」

不思議と話し声は良く聞こえた。

意識はあったが、視界がぼやける。

シロウみたいな吐血も出たが……俺はまた立ち上がった。

おもしれー。魔力を使った戦いっておもしれーよ。なんでこんなにおもしろいかな?

「おじさん、あんた優しいね」

「顔ボコボコになりながら言うことか?浅瀬に上がって来た深海魚みたいな顔になってんぞ」

そんなひどいことになっているのか。けど、やっぱり浪人は優しい。敵にどこまでも塩を送り続ける。俺の魔力の刃がそういうダメージだと知らなかったら、また無意味な攻撃を繰り返してたところだった。

「あんたは俺の敵であり、先生でもある」

「なんだか目に希望の光が見えるのは気のせいか?絶望的な状況だと思うんだが」

「絶望的だよ。でも楽しくて仕方ないんだよ」

「くくっ、やっぱりお前もこっち側か」

ツーと金属がこすれる音が聞こえる。

浪人が今日、初めて剣を抜いたのだ。細く長い剣身。自身の身なりとは反対に、綺麗に研ぎ澄まされた剣だった。

「褒美だ。俺も手を抜かずにやってやろう」

「……いいね」

いよいよ最終決戦ってん訳か。なら俺もあれをやってみる。魔力の刃がダメだとわかったとき、思い浮かんじゃったのだ。もう試さずにはいられない。

剣を抜いた浪人は、先ほどからがらりと雰囲気が変わる。空気まで切り裂きそうな程鋭い闘気に、股間から涙が出そうである。

剣を抜かれた以上、こちらからは仕掛けづらい。一つのミスで、全てが終わりだ。

「来ないならこっちから行くぞ」

友達のアーケンを思い出した。アーケンはどんな強敵相手でも、冷静に相手を見て攻撃をかわす。その動きを俺も見て盗んだはずだ。

ゆらり、ゆらりとカウンターを考えずに、ただ攻撃を見て躱すことに専念する。

見える。

あの恐ろしい剣も、浪人の独特な型も、今の俺ならちゃんと見える。

「むっ」

さあ来い。俺はまだまだやれる。

体の損傷こそひどいが、調子は上がるばかり。これが実戦経験を積むということかと、命のやり取りをしながら感じ取る。

浪人はこういう場を乗り越えて、今の強さを得たのだろう。ならば、俺も同じ道を辿ればいい。

5分もそうしていただろう。一方的な攻撃だったが、全部かわし切った。

「ちょこまかとっ!」

一瞬のいら立ち。浪人の大振りを見逃さなかった。

剣をかわしてするりと距離を詰める。

両手を伸ばし、浪人の腹に掌を突き立てる。

張り手を食らわせたわけじゃない。

両手の真ん中からは、鋭い魔力の針が出ている。それを浪人の臓器の根本にある魔力線目掛けて差し込んだ。

先ほど習った魔力の刃は俺向きじゃない。経験も浅いし、動きで魔力の刃だとバレる。

けれど、考えてみれば俺にはオリジナルのやり方がある。そう、修理スキルである。

修理スキルは指先から魔力の糸が出て、物質に触れてそれを修復するものである。この糸を束ねて、頑丈で鋭い針へと変形させた。これならば体の一部の身体強化を解除する必要は無く、いつも通り機敏に動ける。しかも馴染のスキルなので、針の強度も申し分ない。

戦いの中で進化し、完成したもの。相手の隙を見て、叩き込む必殺の一撃。まさに、蝶のように舞い、蜂のようにハチが刺す!

「ん゛っ!?」

間違いなく魔力線を断ち切ったその一撃は、当たり所も良かった。浪人の魔力切れを感じる。

体の身体強化が解除される。頑丈な鎧が砕け、生身が露出したような状態だ。

魔力の針が刺さってひるんでいる間、俺の頭突きをみぞおちに叩き込んだ。

吹き飛ぶ浪人。壁にぶつかり、そのままずるりと地面へと滑り落ちる。

近づいていくと、意識を失って倒れ込んでいた。

「はあ……はあ……」

酷く乱れる自分の息の音が聞こえる。

――。

「お前なんて生まなきゃよかった。なんでお前みたいなのが生きてあの子が……」

そんなこと言わないでくれ。頼むから、そんなこと聞きたくない。

「この疫病神が!お前がいると我が家はいつもトラブルだらけだ。全部お前が悪いんだ!」

違う。俺はみんなの役に立ちたかっただけで。本当にただ役に立ちたくて。

「お前を仲間にするんじゃなかったぜ。てめーばかり評価されて、皆はお荷物扱いだ。出てけよ。もうお前の顔なんて見たくもない」

なんでだよ。俺たち仲間だろ?どうして、俺だけまた一人になるんだ。

「死に場所を求めているのか?ならば来い。お前に相応しい死に場所を与えてやる」

ああ、そうだよな。俺はそういう生き方しかできないんだ。これが、俺だ。

「おじさんって凄い人?」

誰だ?

凄い人かって?……まあ頑張って来たしな。

「あんた優しいね」

俺が?優しい?そんなこと言われたこと初めてだな。どういう顔したらいいんだよ。

「先生でもある」

へっ。馬鹿言うなよ。俺は誰かに何かを教えられるような人間じゃねーよ。

……けど、なんだか楽しかったな。なんだろうな、この感じは。なんだかあったけーな。なんだよ、これ。

「もう一回やろうよ」

「は?何言ってんだ」

少し、疲れたんだ。休ませてくれ。頼むから、もう静かに寝たいんだ。

……さて、寝るとするか。

――。

「おじさん!」

「うおっ!」

ビンタを繰り返して、なんとか目を覚まさせた浪人が息を乱して起き上がった。悪い夢を見たみたいで、全身びっちょり汗まみれだ。エロ漫画なら、行為の後くらいの汗量。

「へへっ。俺って実は、スキルで魔力線を修理できちゃうんだよね」

「……は?何言ってやがる」

「おじさんの魔力線を直したから、もう一回やろう」

「もう一回?」

そうだ。だから直して、意識を戻したんだからね。

「さっきのは全てがうまく行き過ぎた。もう一回イーブンな条件でやろう。油断していないあんたを倒したい」

「……はっ、ばけものめ」

ばけもの?俺が?

そういう単語は姉さんたちや、あんたにこそふさわしい。

「てかお前、目的を忘れてんだろ」

「なんのことだ」

目的?なんのことだ?あんたを倒す以外に何かあるのか?

「俺が意識を失っている間に友達を連れて逃げる」

「ああっ!?そうだった!!」

俺はシロウを助けるために戦ってたんだった。新しいことを知って、戦闘に夢中になり、あまりの興奮に目的を忘れていた。

「くくくっ、馬鹿すぎるだろ。ほーら、言わんこっちゃない。人が集まり出したぞ」

浪人の言う通り、悪徳商人の部下たちが大量に集まってき始めた。