軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

121話 賊も出るらしい

砂の中から感じる強烈な魔力を頼りに、着いていく。

さすが砂の一族のアリドと言うべきだろう。

その体から放たれる魔力が、人とは信じられないスピードで移動して行く。

おそらくこの魔力を吸い続ける細かい砂の粒子の中を、素早く泳ぐコツみたいなのがあるのだろう。

アリドはまったくスピードを緩めてくれず、どんどんと砂の地下深くへ潜って行く。

初めての俺に対して随分と容赦がない。

『へいへい、王国のシティボーイ。俺たち叩き上げの砂の民に付いてこれんの? どうせもやしボーイの王国民には無理だろうぜ』

という被害妄想全開の挑発メッセージを感じてしまいそうだ。

俺の故郷は砂漠もビックリな田舎だが、俺シティボーイですよ? みたいな面をしていた方がここでは存在感を出せそうなので黙っておく。

砂の中は絶えず強烈に魔力を吸う力が働いている。

俺の身体強化は体内で循環しており、この砂に強烈に魔力を引っ張られて何度か無限身体強化が崩れそうになったが、それでもなんとか耐えて見せた。

ふんぬ! これは俺の魔力だ! 砂ごときにはやらん! 独占! 囲い込み!

小物から何かを奪えると思うな。財布のひもと同じくらい、魔力もきつく体内に閉じ込めております。

それにしても、本当にっ! なんてっ、物凄いスピードでっ、アリドがっ、進み続ける!

あまり深くまで行くと危険だと聞かされていたのに、既に随分と地下深くへと向かっている気がする。

ただ、これはあくまで主観である。

眼を瞑っているし、正直上下の感覚も怪しい。

真下に進んでいると思っているが、実は斜め下だったりするのかも。

それに、初めての道って小心者にはドキドキして長い道に感じてしまう。帰り道に、あれ? そんなに長くない道のりだったんだなってなるやつ。

きっと今回もそうなのだろう。

俺が倒す幼体というのも、想像していたよりは深くにいるのかもしれない。

おっととっ。

少し考え事をしていたら、またアリドがスピードを加速させた。

本当に油断していると、すぐに感覚が途切れそうな距離感になるのでこっちも必死だ。

眼すらろくに開けられない砂の中、一人迷子になったらどうなるんだろうか?

ううっ。

想像するとゾッとするので、それ以上は辞めておいた。

それから更に深く、深く潜って行く。

砂が徐々に冷たくなり、そしてこの地下にとんでもない膨大なエネルギーを感じ始める。

見ることは出来ないので、なんとなく感覚で確かめるしかないのだが、まるで……膨大な魔力が長い年月眠っているような……。

確かじゃない。けれど、感じたことのある感覚。

しかし、少し不思議なのは、以前とは少し感覚が違うような。

『己の真の顔を見つけた者だけが、砂の下の真実に触れられる』

ふと、砂面衆の一員が言っていたことを思い出した。

砂の下の真実……か。

そこに、あるのか?

もしかして俺はその真実に触れられるような、結構深いところまで来てしまったのか?

アリドがそんなに危ないところまで案内するとは思えないが、それでもこの下に“あれ”を感じる。

――マグ・ノワール

それもただのマグ・ノワールではない。膨大な量。魔獣から感じるものの数百、数千倍……いや、下手したら数万倍もの量がある。

気を引き締めていないと、パニックになって地上だと思われる方向に向かって全力で泳ぎ出しちゃいそうだ。

あっ……。

この地下に眠る膨大なマグ・ノワールに気を取られちゃって、アリドの魔力の感覚を見失ってしまった。

まあ仕方ない部分もある。先程から膨大な魔力が、感覚を狂わせてくるのだ。たぶんはぐれるのは時間の問題だった。

地下のこれ……。これがマグ・ノワールなら俺はもっと怖がっても良いはずなのに、なぜだか以前感じたような根源的な恐怖を覚えない。

なぜだろう?

マグ・ノワールの量が、膨大過ぎて感覚が狂っているのもありそうだが、やはりあっちなのではないだろうか?

慣れ、である。

そう、俺は魔獣化した件で、体内にこれと同じものを長い期間滞在させていた。戦士長様が言うには、まだ体内に残っているらしいし。

すごいね。こんなやばいものまで慣れることが出来るんだ。

それに、慣れただけじゃないみたい。

「……ふー」

なんだか、先ほどから体の調子が良い。

魔力を強烈に吸う砂に疲労感を募らせていたのだが、ここに来て体の右半身が心地良く感じられる。

ああ、そうだ。

そこには黒血管紋がある。マグ・ノワールが体内に長くとどまった後遺症出来た大量の黒い筋。

地上では体内に流れる魔力を阻害し、ずっと違和感を覚えていたそれが、この地下ではなぜか心地いい。

砂の妨害がありながら、なぜか身体強化が更にスムーズに出来ている気もする。

「……まさか?」

体内の魔力の感覚に意識の全てを向ける。

ああ、やっぱりそうだ。

ずっと身体強化を阻害していた黒血管紋だが、そこには現在、体内にまだ残っているマグ・ノワールが流れて込んでいた。

なるほど、俺の魔力線を侵食したこの黒い筋は、通常の魔力を流すためのものではなかったらしい。

これは見た目通り、黒い魔力マグ・ノワールを流すためのもの。

この地下に流れる膨大なマグ・ノワールに触発されて、俺の体内に眠っていたものが活性化したのだろう。

神の目を自分で開くことが出来ず、イレイザー先生に刺激して開眼したときと同じだ。

黒血管紋は俺の体に新しくできたハンデなんかじゃなかった。右半身にかつてない程膨大な力を感じる。これは新しい力だ。体内に眠った黒い魔力が齎す、新しい可能性……!

ああ、ずっとこうしていたいような気持になる。

このまま眠ってしまいそうだ。

快適な時間は……一瞬の様で、結構時間が経った気もする。

もう少しじっくり感じていたかった。

心地よさだけじゃない。この新しい力を、完全に制御できるまでこのままでいたかったのだが、突如砂の中に青い光が灯った。

……邪魔をしないでくれ。

……このまま、もう少し、静かに。

けれど、それは待ってくれない。

砂の世界が轟音に包まれる。

腹の底まで震えるような音。耳じゃなく、骨に響いて来る振動。

砂の海が大きな波を立てている。

砂が弾け、渦が巻く。

その中心から、黒曜のような鱗がぬらりと姿を見せた。

――。アリド・ナクサ視点

「ハチは戻っていないか!?」

慌てて砂の上に顔を出したが、そこには状況を理解していない砂面衆たちの姿が。そして当然ハチはいない。

「どうした? ハチはアリドが案内しているはずだろう」

仲間から至極当たり前の言葉を向けられる。

その通りだ。これは自分の落ち度。

砂の中では視界は頼りにならない。

ハチにとってこの流砂域は初めてだ。砂に飛び込んでも大人しくしているものと思っていた。

なのに、砂に飛び込んだ瞬間、ハチは何かを追いかけるみたいに猛スピードで泳ぎ始めた。当然後を追ったのだが、自分では追いつけなかった。砂の中をあんなに早く泳ぐ人物は、戦士長様やそれに並ぶ実力者たちくらいしかいない。

ハチにあんなことが出来るだなんて想像すらしていなかった。

しかも、まずいことに進んだ先が地下深くだという事実。

砂の一族でも、熟達したものしか進むことがない中層……下手したら深層まで行っている可能性もある。

すぐに追いつくことを諦めて地上に戻ってきた。奇跡に賭けて、ハチが戻っていることを願ったが、当然と言わんばかりにハチの姿はなかった。

「砂に潜って早々にハチを見失った。……もうすぐ、初心者の限界の10分が迫る。それを過ぎたら、砂に魔力を全て飲み込まれて死んでしまう。すまない、完全に俺の落ち度だ」

仲間たちから返事はない。

皆、その緊張に満ちた表情が返答になっていた。

アリドの説明を必要とせず、皆が知っていたことだった。

初心者だけでなく、慣れた者でもこの流砂域の砂に飲み込まれる者はいる。

その事故が絶えないため、近年では魚の討伐は砂面衆の仕事になっているし、他に潜る者がいるとしたら自分たち以上の実力者に限られる。

それぞれが最短で必要最低限の準備を整え、次々に砂へと飛び込んでいく。

「大事な客人だ。アリド! 死ぬ気で探し出すぞ!」

「ああ、みんな助かる。ありがとう」

「感謝なんて必要ねーよ。それよりハチのやつ、まさか中層……いや、深層なんて行ってないだろうな? 深層なんて行ってたら、俺たちじゃどうしようもない。あんなやばいところ、近づくことも出来ないぞ」

「……わからない。あのスピードだ。深層に行った可能性も否定できない」

未熟な者が中層から深層に入る際、普通なら意識を失う。この砂は身体強化を解除せず、力を抜けば浮き上がってくるようになっている。溺れた場合はそうやって対処する。

もしもハチが深層まで行っていた場合、意識を失ってくれているのがまだ救いとなる。最悪なのは深層にどっぷりと入り込んでしまった場合。

あそこは、魔力の制御どころか、精神すら混沌へと飲み込まれてしまう。

自分も一度だけ境目まで案内して貰ったことがある。

よく覚えている。

これ以上は進みたくないと、本能が叫んでいたあの日のことを。

心底、怖かったのだ。

「俺たちに何かあっては、事態は更に悪くなる。各々行ける深さまで捜索する。アリド、ぼうっとしてんな! お前が一番深くまで潜れるんだ。溺れているハチをとっとと救い出すぜ」

「あっ、ああ!」

仲間の励ましに勇気を貰えた。

その通りだ。

悪い想像をしていても仕方がない。

今は、ハチが深層まで潜っていないことを信じて、無事を祈って創作するだけだ。

砂面衆総出で捜索が始まった。

「……くそっ!」

事体は最悪と言ってよかった。

砂の上に顔を出した砂面衆の表情を見ても、皆が同じことを考えているのがわかる。

捜索を始めて1時間。ハチの姿は全く見当たらない。そもそも砂の中での捜索に限界があるのも事実ではあるが……。

状況を考えるに、深層に沈んでしまったか、魚に襲われた。その二択しかない。

浅層、中層で溺れていた場合、死体になっても浮かび上がってくる。まさか、体すら残らない事態になろうとは。

あまりにも甘かった。

つい、自分たちの格好良いところを見せようと、こんな危ない仕事に誘ってしまった。

数日前に目覚めたばかりの王国民になんて無茶をさせたのだと、後悔の念に苛まれる。

しかも、ハチは妹の大事な友達でもある。

あのイェラが嬉しそうに手紙を書くほどの仲。もしかしたら、想像しているよりもずっと深い可能性だってあったのに。

「くそっ、くそ! ハチ! すまない!」

膝をついて、砂を強く殴りつける。

弾かれた砂が顔を殴り返して来る。

砂だけじゃない、全てに殴って欲しい気分だった。

「俺が、何だって?」

幻か? ハチの声がした気がした。

振り返ると、幻じゃなかった。いや、まだ蜃気楼が作り上げた幻という可能性も。けれど、周りを見ると他の砂面衆にもその姿が見えているようだった。

頭に砂を被ったままのハチがそこに立っていた。

「ハチ?」

「ああ、ハチだ。それより、あれはどうしたらいい?」

「あれ?」

そこには、目を疑うものがあった。

「グランサリオ……?」

――。

そりゃ砂の中で瞑想状態になって軽くうたた寝してしまったのは申し訳ないと思っている。砂の上に顔を出してみれば、皆が神妙な面持ちで下を向き、何か重たい空気だったんだもん。

え? どうした?

財布落とした?

財布落とした日の俺みたいな表情してるからさ、声を掛けるのにしばらく間を取ったよ。

アリドに声をかけ、グランサリオと呼ばれた魚を砂の中から引き上げる。

くっ、おっもいなぁ、これ!

確か、俺が狙うスナリオという魚は30センチほどと聞いていたんだが。そしてアリドが仕留めるはずのサレーナは2メートルって。

真無限身体強化、左半身に自身の魔力、右半身にマグ・ノワールを流した新しい、無限身体強化を施してなんとか引き上げるその巨大な魚は10メートルもありそうな大物だった。

重たいからさ、本当は砂の中に放置したかったんだけど、金になると事前に聞いていたからね。勿体ない精神でちょっと頑張りって砂から引き上げて来ました。

「はっハチ!? これは、グランサリオだ。100年以上砂の中にて苦しんでいる魚の末路。ああっ、なんてことだ……」

まさか、獲っちゃいけないもの獲っちゃった系?

すみません。リリースしてくるんで、見なかったことにして貰えますか?

アリドはずっと緊張していたみたいで、その緊張から解放されたからなのか、それとも目の前のグランサリオと呼ばれる巨大な魚を見たからなのか、突如ほろりとその目から涙を流していた。

アリドが近寄って来て、膝をつく。他の砂面衆もアリドに習うように俺を囲うように膝をつく。

「ちょっちょちょ!?」

なになになに!?

何が始まるの!?

アリドが祈るように手を合わせ、そして掌で砂を掬い取った。

ああ、これはあれだ。ここから先は見たことのあるものだった。

一度、戦士長様が目の前で見せてくれた神聖な儀式だ。

心を沈めてくれるような静かな彼らの最敬礼を、慌てふためくことなく、今はゆったりと受け入れることにした。

深く頭を下げながら、先ほど救った砂を額に押し当てる。最後に彼らはその砂を、この広大な砂漠に戻した。

彼ら砂の一族が、もっとも敬意を表するときに行う行動である。獲っちゃいけない魚を獲っちゃったわけじゃなさそうで、ほっとする。

「グランサリオは数百年も砂の中で苦しんでおられる精霊様だ。我ら砂の一族は、スナリオやサレーナはもちろんだが、最終的にはグランサリオを苦しみから解放するために砂に潜り続ける。けれど、戦士長様が15年前にグランサリオを仕留めて以来、長らくグランサリオを解放するお方はいなかった……。ハチ、いや、ハチ様」

「ハチ様!?」

「ああ、ハチ様。グランサリオを長い苦しみから解放して下さったこと、心より感謝する」

いや、ははっ。

照れるってか、むずがゆいね。

「や、やめてよ。前のままハチって呼んでよ。たまたま襲われたから、返り討ちにしただけなんだ。そんな凄いことをした覚えはないよ」

「いや、これは本当に凄い事なんだ。グランサリオを仕留めたことは、族長様の耳だけでなく、砂の一族全体に轟くことだろう。近く、移動都市アラ=ファルマより呼び出しがあると思う。もしかしたら、史上初めて王国民から“砂守”が出るかもしれない」

砂守って戦士長様とか、それと同格の人たちに与えられる称号だよね? 砂面衆たちは砂守になるために毎日苦しい鍛錬を積んでいると聞いた。

「そんな重たいもの、簡単には貰えないよ」

そう言ったのだが、皆の表情は先ほどよりも更に神妙である。

ふざけて茶化す者もいない。

どうやら、グランサリオを苦しみから解放することは、俺が思っているよりも遥かに凄いことらしい。

「グランサリオを仕留めたということは、ハチは深層に潜ったのか!?」

膝をついた砂面衆から質問が飛んできた。少し憧れの表情に見えたのは勘違いだろうか?

「わからない。けれど、随分と砂が冷たく、深く感じた。そして、地下の“あれ”を感じた」

「あれ、ってなんだ?」

彼らに伝えるか一瞬悩んだ。

砂の一族の重鎮たちしか知らないんじゃないかと思われるような情報だからだ。

けれど、どうやらなんとなくわかって来た。

彼らが先ほど神妙な表情をしていたのは、俺の身を案じて捜索してくれていたのだと。そして……たぶん死んだと思われていた。

俺の身を案じて身を粉何して泳ぎ回っていた人たちはもう仲間であり、家族だよ。

彼らに秘密を黙っている訳にはいかなかった。

「地下には膨大な黒い魔力、マグ・ノワールがあった」

「マグ・ノワールが……。ハチは、砂の下の真実を見たのか?」

「いや、わからない。俺は黒い魔力を感じ、そして」

それと調和し、かつていない程身体強化をうまく使いこなし、グランサリオをワンパンして来ただけだ。

俺を丸のみにしようとしたから、手加減なんてできなかった。

マグ・ノワールで身体強化をした右腕で強く殴りつけたら、黒曜の輝く鱗が割れて、そのままぷくぷくと、ね。あんまり言えない事実。グランサリオ、超弱かった。

戦いの顛末はこんな感じだ。

実家はずっと湧いていなかったのだが……。

グランサリオを倒したことは本当に凄いことだったらしい。

この日の夜、10を超える集落の砂の一族が集まり、グランサリオを見ては、全員が俺に砂の最敬礼をしてくれた。

初見の方にそんなことを繰り返されたので、思ったよりも気疲れしてしまった。砂で泳いだことも初めて、しかも行った先が深層ということもありぐっと疲れた。眠ってしまいたい気持ちもあったが、夜に祝いの祭りを開いてくれるというのでなんとか目を擦って起き続けた。

私は、踊らねばならない使命があるのでね。

祭には数百人を超える砂の一族が集まった。

壇上を囲む無数のキャンプファイヤー。

全員が注目する中、その壇上にて、人生でもっとも気持ちよく踊り続けた。

はいっ! それっ! ううおっはいっ! みよみよみよっ!

流石に、満足いったので、その後はごちそうをお腹に届けた。

「そういえば、戦士長様の姿が見えないな」

祭の最中、姿の見えない戦士長様を気に掛けると、アリドから彼の今の状況を知らされた。

「残念だが、戦士長様は今大事な任務中なのだ。数日は戻らないだろうし、下手したらもっと長くなるかもしれない」

「その任務、俺たちで手伝えないのか?」

アリドは静かに首を横に振った。

「最近、このアーレ=ザル砂漠に二人組の賊が出ているんだ。何が目的かわからないのだが……。盗みをせず、殺しもしない。けれど、砂の民しか入れない神聖な場所にずかずかと入るものだから、制止を試みたのが最初の衝突のきっかけらしい。随分と頑固と言うか……誰の指示にも従わない我が道を行く賊というか……」

どうやら、任務内容について話せる内容らしい。

秘密だったらモヤモヤして今夜気になって眠れないところだった。

「盗みもしないし、殺しもしないから放っておけという意見もあるのだが、周辺に住む砂の一族が怖がっていることもあり、アラ=ファルマの議会にて正式な討伐が決定された。それで、戦士長様が駆り出されている」

「へぇー。何が目的かわからないが、世の中変なやつがいるんだな」

「ただの変人ならいいんだが……。たまたま居合わせた砂守様が既に2名倒されている。賊はかなりの猛者と見ていい。だからこそ戦士長様が出ているんだ。まあ、大丈夫だ。戦士長様とぶつかれば、賊に勝ち目はないさ」

だと、良いのだが……。

せっかく踊り散らかして最高に気分が良かったのだが、妙に気になる賊の話だった。