軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第15話 side とある探索者たちの電子のやりとり

──先輩先輩! 僕、廃臨地区の一つで、見回りをしてたんすけど、今日はやけにモンスターのリポップが少なかったんすよ

──ふーん。楽でよかったじゃん。めんどくさがりのアイカにはぴったりだ

──いや、楽は楽なんすけど、明らかにおかしいぐらい少なくて

──たまたまじゃないのか? 何か他に異変は?

──うーん。異変ってほどじゃないすけど、ちょっと変な人影はみかけたっす

──人? そいつが探索者で、見回りが被ってたとか

──いや、そんな感じじゃなかったっすよー。武器も持ってなかったし、何か大きなビニール袋っぽいものを担いで歩いてて。

──怪しかったのに、お前、追いかけなかったのか

──すぐに闇に紛れたんすよ、その人影。それにそこ、廃臨のすぐ隣の、完全に廃棄された住宅地の一角だったから、僕の見回りの範囲外だったんで。街灯とかもゼロで、しかもその怪しい人影は、一切明かりらしきものを持ってなかったし

──ふーん。闇に、ね。何か魔眼系のスキルを持ってそうだな……魔眼といえば、深淵探索同好会の姫君の想い人の話はきいたか

──先輩、まだあんな雲の上の存在に未練、たらたらなんすか……?

──いやいや、違うって! アイカも聞いただろ、先日、トップパーティーが集まってたって噂。そこで、強力な魔眼持ちに心当たりがないか、霊羅さんが質問してたって話しなんだよ!

──これだから男って、嫌っすよねー。そんな噂ばっかり共有しちゃてー

──こほん。で、その完全廃棄地区はどこのなんだ。あと、隣の見回りをしたっていう廃臨の方には、まだ少しは居住者が居るんだろう?

──えー。ど、お、し、よっかなー。先輩、そんなに教えて欲しいんですかー。僕、徹夜あけだから、ボーッとしてて、うまく思い出せるか自信がないっすねー

────いくらだ?

──やだなー。僕と先輩の仲じゃないですかー。お金なんてせびりませんよー。ただ、この前、うちの駅前に超ジャンボパフェの店が、新装開店したんすよ。そこ、結構、美味しいらしくてー

──わかったよ。これからか?

──さすが先輩っ。話が早いっすねー。いやー、徹夜明けにパフェは魂に染みそうっすねー

──はいはい。で、待ち合わせは駅前でいいのか?

──おっけーっす。一時間後でいいっすか

──ああ

そこで二人のやりとりは途切れるのだった。