軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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皇帝が降伏して身につけていた防御用の遺物を外す。ようやく皇帝の身柄を押さえる事に成功したレオルドはそのまま皇帝を連れて玉座の間へ戻る。

セツナとレオルド、そして皇帝の三人は玉座の間へ戻る最中に兵士と遭遇して、皇帝が降伏したことを伝えるように指示を出した。

兵士が城の中にいる者達に皇帝が降伏したことを伝え、玉座の間へ集まっていく。玉座の間にはレオルドに押さえられた皇帝がいた。それを見た兵士や将校は戦争に負けたことを理解した。

しばらくするとジークフリート達も皇帝が降伏を宣言したという知らせを聞いて玉座の間へやってくる。玉座の間に辿り着いたジークフリート達が見たのは、満身創痍になりながらも皇帝の側に立っているレオルドだった。

すぐにジークフリート達はレオルドの元へ駆け寄り、状況の説明を求める。

「勝ったのか、レオルド?」

「見ての通りだ。まあ、ギリギリだったがな」

「そうか! そうか! 勝ったんだな! やっぱりお前は凄い奴だよ、レオルド!」

「それより、お前達はなにをしていたんだ? 俺がグレンと戦っている間に皇帝を追いかけてたはずだが?」

「ああ、実は皇帝の罠に嵌って見たこともない魔物と戦ってたんだ」

「そうだったのか」

「その、すまない。何の役にも立たなくて……」

「気にするな。お前達が追い詰めたから、こうして皇帝の身柄を確保できたんだ。それで充分だ」

「レオルド……!」

肝心な場面で役に立てなかったジークフリートは落ち込んだが、結果的にはお前のおかげだとレオルドに励まされてジークフリートは歓喜に満ち溢れた瞳でレオルドを見詰めた。

(なんだこいつ? なんでそんな目で俺を見てくるの?)

一方でジークフリートに見詰められているレオルドは、自分が何故見詰められているのか分かっていなかった。

かつてのレオルドは誰から見ても小悪党で尊敬されるような人間ではない。しかし、今のレオルドは多くの偉業を成し、戦争を終わりに導くほど立派な人物になっている。だから、ジークフリートもレオルドの事を嫌な奴ではなく、尊敬できる人物という認識に変わっている。その事をレオルドは 理解(わか) っていないのだ。

そのような人物から褒め言葉を貰えば人は喜ぶ。ジークフリートからそのような思いを向けられていようとはレオルドも想像が付かないだろう。

それから、慌しくなり幽閉されていた先代皇帝を解放し、現皇帝と共に謀反を起こした皇子、皇女を捕らえたりと忙しくなる。

勿論、戦勝報告を王国に届けないといけない。しかし、レオルドは満身創痍のため動けない。代わりにモニカ達が王国へ早急に帰国することになった。

「では、戦勝の報告を届けに行きます」

「ああ。なるべく早く頼む」

「はい!」

その後、現皇帝を含め謀反を起こした者達を牢屋に閉じ込めることになった。これから戦後処理なのだが、その前にレオルドは身体を癒さなければならない。

先代皇帝の計らいによりレオルドは帝国で治療を受ける事になった。そのおかげでレオルド達はVIP扱いである。

「それにしても、まさか生きているとは」

今、レオルドは帝国の最新治療を受けており、医務室のベッドで寝ているのだが、その横にはグレンもベッドで寝ていた。

「君には感謝している。家族を助けてくれたのだろう?」

「いや、偶然出会っただけで特に何もしていませんよ」

「そうじゃない。私が君を殺そうとして部屋ごと焼き払った時、家族も守ってくれたことだ。もし、君があの時一人だけ助かろうとしたら、私の家族は今頃死んでいた。しかも、私の手で」

「まあ、人質に取られている事は教えてもらいましたし、貴方が隷属の首輪で操られていることも知ってましたからね。流石に見過ごせませんよ」

「本当に君には感謝しかないな」

「よしてください。形はどうあれ私は貴方を殺そうとしたんですから」

「だとしてもだよ。不本意な形ではあれど殺し合いをしていたんだ。ならば、どちらかが死んでもおかしくはなかった」

「そうですか。いえ、そうですね。なら、お互いに生き残った事を喜ぶべきですね」

「ああ。ただ私は君に感謝しているという事だけは忘れないで欲しい」

「分かりましたよ」

互いに殺しあった二人ではあるが、不本意な形であり戦うこともなかったかもしれないと語り合う二人はいつの間にか仲良くなっていた。

二人が話し合っていると、医務室に客が訪れる。セツナとカレンである。二人はレオルドの方へ向かい、お土産に持ってきた 果物(フルーツ) を医務室に置いてある机の上に置いた。

「レオルド様。お体のほうはどうですか?」

カレンがベッドで寝ているレオルドに近寄り、身体の具合を確かめる。

「うむ。まあ、完全に回復したとは言い切れないがある程度は動けるようになったぞ」

「そうですか! よかった」

「ああ。心配をかけたな。ところで、王国の方からはまだ何もないか?」

「まだモニカさんたちは帰ってきてませんね」

「そうか……。なら、しばらくは待機だな」

「そうですね……」

「早く、ジェックスに会いたいか?」

「え!? そ、それは、その……」

「はははっ。すまんな。俺のせいで帰りが遅くなってしまって」

「いえ、お気に病む事はありません! レオルド様はすっごく頑張ったんですから!」

二人が仲良く話していると、その間に割り込んでくるようにセツナが会話に入った。

「私とも話してほしい。一緒にグレン様と戦った仲なのに蚊帳の外は寂しい」

「カレンは俺の大切な部下なんだ。それくらいはいいだろう?」

「それは聞いた。でも、私だってここにいるんだからお話したい」

「お話と言われてもなにを話すんだ?」

「う〜ん……好きな女の子のタイプとか?」

その瞬間、横で聞いていたであろうグレンが吹いた。

「ぶっ!!!」

「どうしたの、グレン様?」

「いや、お前がそのような事を口にするとは思いもしなかったのでな」

「そう?」

自分はおかしなことでも言ったのだろうかと首を傾げるセツナ。その後も他愛もない話を続けて、束の間の休息を楽しんだ。