軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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デュラハンのLPが40%を切った所で、後半フェーズが始まった。

デュラハンの周囲には強化された鎧ゾンビが複数体召喚され、それらはケットルの魔法を耐えながら向かってくる。

MAPの四方にそれぞれ異なる武器が刺さると、デュラハンは持っていた大剣を放り投げるようにして破壊し、周囲を見渡す。

「予定通り修太郎が槌、ショウキチが薙刀、怜蘭は棍棒の破壊を担当! 破壊後は各自盾の破壊に移行! ケットルは雑魚狩り、バーバラは回復専念! キョウコは遅れている人の補助を頼んだ!」

ラオの指示に皆が頷く。

修太郎が目標物である槌へと駆ける――

『セオドール。他で間に合わなそうな人の目標物の破壊をお願いできる?』

『承知した』

第五位魔王(セオドール) との短いやり取りの後、修太郎は槌に向かって《三連撃》を発動させた。鋭い斬撃は槌の耐久値を一撃で46%まで削り、続く一閃で粉々に粉砕する。

(怜蘭さんは問題ないとして、注意するとしたらショウキチかケットルの雑魚処理が遅れるか、かな)

修太郎の心配の通り、ケットルは未だ沸いた雑魚mob達の処理に苦戦している様子で、さらにそれらを迎え撃つ形になったショウキチも目標物に近付けていないようだった。

凄まじい勢いで矢が薙刀の柄の部分をかすめて通過する。目標物の小ささ、細さが影響し、矢を当てるのが困難になっているのかキョウコのフォローも上手くいっていない。

肩の上に乗っていたセオドールが何かを念じると、修太郎の両肩に巨大な黒炎が揺らめいており、それらは目にも止まらぬ速さで射出された!

撃ち抜いたのは二箇所。

ショウキチが担当した薙刀と、ケットルが担当した雑魚の群れだ――!

「なっ!」

ケットルが使った範囲魔法によって視界が悪くなったからか、目標物にたどり着く前にモブの群れに捕まったショウキチ。

対峙する三体の鎧ゾンビの体が黒く燃え盛ると同時に爆散すると、視界の正面奥にあった薙刀も同じようにして爆散したのを見た。

「わっ!」

範囲魔法のコントロールに苦戦したケットルは、撃ち漏らしの鎧ゾンビが一瞬にして消え去るのを見た。そしてそれが修太郎の肩に止まる小さな黒い竜によるものだと気付く。

「お見事!」

全部の目標物とモブが消えた事を称賛するラオ。視界の端で、怜蘭が棍棒を破壊する姿を確認していた。

(誰だ……たぶん修太郎だな)

(うううぅ。また助けて貰っちゃったよう)

心の中で呟く。

一人は複雑そうに。

一人は恥ずかしそうに。

セオドールの陰の活躍により当初の予定は達成され、第三フェーズ以降〝武器を変えながら暴れ回る〟動きを封じた第7部隊。武器を失い格闘技しか出せなくなったデュラハンは、その後全員からの攻撃を受け無防備にLPを減らしてゆく。

遂に膝を折るデュラハン。

床が紫色に光ると同時に、傍に鎧を着た大きな骨の馬が現れた。

「 第五フェーズ(ラスト) 来たぞ! 骨の馬(スケルトン・ホース) に乗ってからの突進は意地でも私が食い止める!」

バフの掛け直しを終えたラオは両手を広げ《鉄心》を発動。《鉄心》の効果により、あらゆるノックバック攻撃の影響を受けず、防御力で上回れば相手の動きを止める事ができるようになった。

最後の攻撃に向け、全員が構える。

デュラハンを乗せた骨の馬が、敵視一位であるラオを無視する形で疾走する――その速度は凄まじく、避けるので精一杯といったところ。

そしてデュラハンは、勢いそのまま壁に激突し、軌道を変えてまた駆ける!

「駆け抜けた床に六芒星が描かれたら体力吸収・毒の最悪ステージが完成する。その前に捉える! 壁に近付く時は罠に注意! キョウコ頼んだ!」

「任されました!」

ラオの言葉にキョウコが力強く頷いた。

デュラハンの何度目かの突進は、床の紋様から推測し動いたラオによって防がれる。苦悶の表情を浮かべつつも、ラオはしっかりと自分の役目を果たす事に成功する。

高速移動していたデュラハンの動きが止まる――そこへ、残りのメンバーの攻撃が乱れ飛んだ。

「落、ち、ろおおおおおおお!!!!」

「弾けとべええええええええ!!!!」

ショウキチとケットルの叫びが響く!

デュラハンのLPは猛烈な勢いで減ってゆき、LPを爆散させたデュラハンは骨の馬と共に力なくその場に崩れ落ちる。

金属が擦れる音。

そしてしばらくの静寂の後――

それは起こった。

全員に響き渡るレベルアップの音。

表示された膨大な報酬の数々。

「勝った……?」

夢中で剣を振るっていたショウキチは、実感が湧かないのかキョトンとした様子で呟いた。そして表示されたアイテム群を見るなり、叫び声を上げて修太郎に抱き付いた!

第7部隊+修太郎パーティ

――キレン墓地制覇。

〝デュラハンを倒しました〟のアナウンスと共に、館の天井からは後光の如き光が差し込み、照らされた床からは囚われていた魂だろうか、人型の黄色い塊達が天へと向かって昇ってゆく。

「一つ、目標達成だ」

嬉しさのあまり涙ぐむショウキチの背中を叩きながら、修太郎もまた、ひとつ区切りが付いたとばかりに安堵の笑みを浮かべるのだった。

Party.A

バーバラ(L)司祭 Lv.32

ショウキチ 双剣士 Lv.32

ケットル 炎魔道士 Lv.31

キョウコ 狩人 Lv.31

ラオ 斧戦士 Lv.38

怜蘭 大剣士 Lv.40

Party.B

修太郎(L) 召喚士 Lv.30

+AcM シルヴィア

+AcM セオドール