軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

アニメ番宣小説 その5

さて、今日はアニメ4話の放映日だ。

そんなわけで、今日はフィナに続き、ノアを家に呼んでみた。

「今日は、ユナさんの家にお泊りです」

ノアは嬉しそうにする。

夕食を終え、お風呂も終えたノアはクマの制服を着ている。どうやら、クマの服は寝間着の代わりになっているみたいだ。ちなみにフィナも一緒に着ている。

「それで、どうして、今日はお呼ばれしたんですか。もちろん、ユナさんのお呼ばれでしたら、いつでも駆け付けますが」

子熊化したくまゆるを抱きながら尋ねてくる。

「今日は、ノアと一緒にアニメを見ようと思ってね」

「あにめですか?」

あたりまえだけど、そこから説明をしないとダメだよね。

「動く絵本?っていうのかな。わたしたちを題材にした物語が作られていて、今日はノアが登場するから呼んだんだよ」

「動く絵本ですか? 今日はってことは何回もあるんですか?」

「全部で12回あって、今日で4回目かな」

「4回目? フィナは見たことがあるのですか?」

ノアは一緒にいるフィナに尋ねる。

「はい」

「そうなんですか! ずるいです。どうしてわたしを呼んでくれなかったんですか!」

「ノアが出てこなかったから?」

それが一番の理由だ。

「それでは、フィナは最初から出ていたんですか?」

「わたしは2回目からです」

「だから、フィナも2回目から呼んだんだよ」

「フィナが2回目で、わたしが4回目。ユナさんと出会ったのはフィナが先ですから、仕方ないですが、フィナが羨ましいです。でも、わたしも初めからお呼ばれされたかったです」

「それなら、見る? 一応、見ることはできるけど」

テレビには便利な録画機能がある。ちゃんと録画済みだ。つまり、わたしの下着シーンも永久保存されているってことだ。

忘れよう。

「見てみたいです」

4話の放映まで時間は十分あるので、1話から見ることにする。

そのほうが話の流れも分かるし、いきなり自分が登場するシーンから見てもつまらないかもしれない。

「それじゃ、ノアはフィナと先にわたしの部屋に行っていて」

「はい。それではフィナ、行きましょう」

「はい」

フィナとノアは子熊化したくまゆるとくまきゅうと一緒にわたしの部屋に向かう。

わたしはアニメ鑑賞用に作っておいたお菓子や飲み物を冷蔵庫から取り出してから部屋に向かう。

「このてれびと言うものに、動く絵本のようなものが映るんですね」

「はい。凄くわたしたちに似ているので驚きますよ」

フィナがノアにテレビの説明をしていた。

「二人とも座って」

「はい。くまゆるちゃん、一緒に見ましょう」

ノアはくまゆるを抱きながらテレビの前に座る。フィナもくまきゅうを抱いて、ノアの隣に座る。二人もクマの格好をしているから、クマ密度が高い。

わたしはテーブルの上に飲み物と食べ物を置いて、リモコンを持ち、アニメくまクマ熊ベアーの1話から再生する。

ノアはテレビに映るアニメを見て、「凄いです」「絵が動いています」と何度も呟いていた。

「つまり、ユナさんは神様に連れて来られたんですね」

「まあ、そうなるかな」

「だから、ユナさんはとっても強くて、くまゆるちゃんとくまきゅうちゃんは、わたしたちの言葉が分かるんですね」

「「くぅ~ん」」

ノアはわたしが神様によって連れてこられたことに納得する。

理解力が早くて助かる。

「ふふ、ユナさんがブラックバイパーを倒したときのことが知れてよかったです。それから、ふたりの出会いも聞いていましたが、フィナ!」

「ひゃい!」

ノアは隣に座っているフィナの肩を掴む。

いきなり肩を掴まれたフィナは驚き、変な返事になってしまう。

「危険なことはしないでください」

「ノア様」

「知らなかったとはいえ、フィナは苦労していたのですね」

「別に苦労では」

「いえ、自分がどれだけ恵まれているか、頭で分かっていても、本当の意味で理解はしていませんでした。フィナは家族のためにお金を稼いでいました。なのにわたしは」

「それは仕方ないよ。生まれが違うし、身分が違うんだから」

こればかりは平等は無理だ。

お金持ちの家に生まれた子は、裕福な暮らしができる。

お金がない家に生まれた子は、裕福な暮らしはできない。

でも、裕福な家庭に生まれたからといって幸せとも限らない。親が子に暴力を振るうことがあれば、仕事ばかりして、育児放棄もある。

でも、裕福でもなくても、親が子に優しい幸せな家庭もある。

うちの親はどっちかといえば、だらしない親で子にお金をたかるろくでなしの親だった。

フィナの家族みたいに、愛されてはいなかった。

「そうですが。フィナにもっと早く出会っていれば」

「それも仕方ないよ。人と人の出会いは奇跡みたいなものだよ」

「出会いは、奇跡ですか?」

「わたしは、フィナに出会えたのは奇跡みたいなものだと思っているよ。だから、今がとても楽しいって思えるし」

「ユナお姉ちゃん……、わたしもです。ユナお姉ちゃんに出会えてよかったです」

「ユナさん。わ、わたしとは?」

「ノアとも、奇跡だと思っているよ」

わたしの言葉にノアもフィナも嬉しそうにする。

フィナに出会えなかったら、クリモニアに残ったかも分からない。もし、クリモニアにいなければ、ノアと会うこともなかった。

わたしをクリモニアに引き留めたのは間違いなく、フィナだ。

人との出会いで人生は変わる。

引き籠っていたわたしじゃ、知ることができなかったことだ。

異世界に来なければ、今も家に引き篭もって、ゲームをして人との出会いはなかったかもしれない。

だから、フィナやノアの出会いは奇跡だと思う。

「2人に出会えて、よかったよ」

「はい」

「わたしもです」

「「くぅ~ん」」

「もちろん、くまゆるとくまきゅうにも会えて、よかったよ」

全員が満面の笑みを浮かべる。

「それじゃ、もうすぐ、続きの4話をやるから準備をしようか」

「はい」

そして、4話が始まる。

フィナがブラックバイパーを解体しているところから始まる。

1話の続きがここに繋がるみたいだ。

「フィナもブラックバイパーを解体したんですね」

フィナがゲンツさんに解体を教わりながら解体をしている。

「はい。大きくて大変でした」

それから、ブラックバイパーの解体を終えたフィナが家にやってくる。

解体で怪我をしたフィナの手を治し、ヘレンさんからの伝言を聞く。

「ああ、クリフの呼び出しだね」

「お父様の? それでは、わたしが出てくるんですね」

ノアは楽しみにテレビを見るが、次の場面では逃げ出そうとするわたしをヘレンさんが止めている映像から始まる。

貴族からの呼び出しを嫌がっている。

思い出した。

貴族ってことで、行くの嫌がったんだっけ。

わたしが貴族への悪口を並べる。

「うぅ、ユナさん、酷いです。お父様、そんな酷い貴族じゃありません。それに横柄な子供ってわたしのことですか?」

ノアが小さい口を尖らせながら、文句を言う。

あのときのわたしは貴族に良いイメージはなかったからね。

「いや、悪い貴族の噂を聞いていたから」

ゲームに漫画に小説の中だと性格の悪い貴族が多い。

「ほら、ミサを虐めていた貴族がいたでしょう。あんな感じだと思っていたんだよ」

「あんな人たちと一緒にしないでください」

「ごめん」

わたしが言い訳をしている間もアニメは進み、ノアの家に行くことになる。

その間にフィナの母親のティルミナさんが苦しんでいる描写が入る。

フィナは悲しそうな顔をして、ノアはなんともいえない顔をする。

「わたし、フィナが大変なときに、くまゆるちゃんとくまきゅうちゃんと遊んでいたんですね」

それは仕方ない。

この世には自分たちが楽しんでいるとき、知らないところでは交通事故、殺人事件、病気、不幸な事件が多く起きている。このテレビを見て、楽しんでる瞬間でもだ。

こればかりは、どうしようもないことだ。

近くにいる人が助けてあげてくれることを願うしかない。

「気にしないでください。今は幸せですから」

その間もノアはくまゆるとくまきゅうと遊び、わたしもまったりした時間をノアと過ごす。

ただ、クリフの扱いには笑った。

そして、ノアの家を後にしたわたしは、クマハウスの前で泣くフィナに会う。

ここで、フィナの母親のティルミナの状況を知ったわたしは、フィナの家に向かう。

「ティルミナおば様、苦しそうです」

泣くシュリに心が痛くなる。

ここまで再現をしなくてもいいのに。

ノアも、なんとも言えない表情をしている。

でも、現実と同じように、治療魔法をかけて、ティルミナさんの病気を治してあげる。

「ユナさん、凄いです」

本当に治すことができてよかった。

もし、ティルミナさんが亡くなっていたら、フィナの笑顔はなかった。

わたしはフィナを見る。

本当に、この笑顔を守れてよかったと思う。

アニメは幸せな家族の映像が流れ、エンディングに入る。

「これで終わりだね」

「わたしの登場が初めだけでした」

「まあ、実際にノアの出会いはこんな感じだったし、これから王都に一緒に行ったりするはずだから、これからだよ」

「ユナさんと一緒に王都に行ったときのお話も見ることができるんですか?」

「たぶんね」

そういえばどこまで放映するんだろう?

公式サイトにはミサとシアがいたから、間違いなく王都に行くことになると思う。

「それで楽しかった?」

「はい、自分にそっくりの絵が動いているのは不思議でしたが、楽しかったです。最後はティルミナおば様も助かってよかったです。次回も、ぜひ誘ってください」

その日の夜はくまゆるとくまきゅうを含めた5人で、アニメのことを楽しく話しながら眠りに就いた。

数日後、アニメ公式サイトに新しい情報がないか確認しにいく。

いつも通りにミニアニメの追加があった、内容はわたしが着ているクマの着ぐるみをノアに貸してあげる話だった。それ以上に気になったのは、またわたしの下着姿が映っていた。

……消したい。

気を取り直して次回の話を確認する。

えっと、どうやら、次回は孤児院の話みたいだ。

これ、ノアに見せても大丈夫かな?

クリフが領主として失敗したところだけど。

親子の関係が壊れたりしないよね?

それから、他の情報がないかと調べていると。

「うん? なに? コラボカフェ?」(※1)

そんな文字が目に入ってきた。

冗談? ギャグ?

いや、冗談じゃないみたいだ。

メニューもちゃんとある。

クマの顔をしたわたしの名前が付けられたハンバーグがある。

それからクマの形をしたプリン、くまクマ熊プリン。

クマづくしのメニューだ。

さらにはわたしやフィナ、ノアなどのキャラのドリンクなどが販売されるみたいだ。

冗談とかでなく、本当に行われるみたいだ。

画像を見るとどれも美味しそうだ。

わたしも食べたい。

そして、グッズコーナーを見ると、本当に増えている。

ねんど〇いどぷらす缶バッチにねんど〇いどぷらすキーホルダー、アクリルスタンド、わたしとフィナのB2タペストリー、手帳型スマートフォンケース、クリアファイル。

本当にクマの格好したわたしのグッズが売れるの?って疑問になる。

ここはヒロイン枠のフィナやノア、それからマスコットキャラ的に、くまゆるとくまきゅうを増やすべきでは?

そもそも、わたしの絵柄のTシャツもあるけど、誰が着るの?

着るのフィナやノアみたいな可愛い女の子だよね?

きっとそうだ。

「サイズは、S/M/L/XL……」

(※1)詳しいことは活動報告にて、お願いします。