軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

妖精ちゃん達について聞こう!1

その後、皆とわたしの小さな家の中でお茶を飲んだ。

苺の蜂蜜漬け、沢山食べて凄く満足した!

イメルダちゃんもシャーロットちゃんも、嬉しそうに食べていた。

当然、妖精姫ちゃんもニコニコ笑顔で食べていた。

皆、可愛い!

けど、残念ながら、姉姫ちゃんは来れなかった。

なので、妖精姫ちゃんに後で食べさせてあげてね、とお願いしておいた。

姫ちゃん、嬉しそうに頷いていた。

皆と家に入りつつ、話をする。

「ねえ、イメルダちゃん。

家の改装について、どうするか考えている?」

「改装?

そうね、サリーさんの案を軸に考えていけば良いと思うわ?」

実は家の改装について、何度か話し合いがされていた。

その中で、わたしは以下のような案を出していた。

・現在の軽運動室を潰し、部屋を三分割し、わたし、イメルダちゃん、シャーロットちゃんの部屋とする。

・現在の寝室、および、その隣にある倉庫を潰し、 中央の部屋(食堂) をその分、広くする。

・ゴロゴロルームを正式に、ヴェロニカお母さんとエリザベスちゃんの部屋として、改良する。

一つ目は、妹ちゃん達もやっぱり、プライベートの部屋が欲しいかな? ということで上げた。

あと、冬ごもりが終わり、軽運動室が無駄に余っているからってのもある。

冬になったら、また必要にはなるかもしれないけど、その時にはその時にでも考えれば良い。

二つ目はケルちゃんのサイズが大きくなった事による対策だ。

部屋二つ分を広げれば、 窮屈(きゅうくつ) さもある程度、 緩和(かんわ) されると思う。

あと、 中央の部屋(食堂) を広げれば、冬ごもりの運動も最悪、ここで出来るのではないかと思っている。

三つ目は、ゴロゴロルーム自体の存在意義が希薄になっているので、それならばいっそ、ヴェロニカお母さん達が過ごしやすい様にしようと思ったのだ。

皆からの同意が得られれば、物作り妖精のおじいちゃん達に相談しようと思っている。

夕食になり、シルク婦人さんお手製ポトフ(多分本物)を食べつつ、皆に話すと、まず、シャーロットちゃんが嫌がった。

「シャーロット、サリーお姉さまと一緒が良い!

お部屋、いらない!」

「小さい家みたいに、可愛く出来るよ?」と言っても、「いらない!」と首を横に振った。

あれ?

思ってたのと違う。

イメルダちゃんが「自分の部屋を持ち、それを整えるのも、大事な勉強よ」と言うけど、ツンっと顔を背けてしまう。

あれれ?

こんなに強く拒絶されるとは思わなかった。

でも、無いは無いで、やっぱり欲しいって事になるんじゃないかな?

「じゃあ、シャーロットちゃん。

寝るのはわたしの所でってことにすれば良いんじゃないかな?

部屋は、勉強のために、シャーロットちゃん自身が管理するって事で」

イメルダちゃんの勉強って意味は、正直よく分からないけど、それを使って説得してみる。

シャーロットちゃんは少し不満そうにしたけど「だったらいい」と頷いてくれた。

これで良し!

すると、ヴェロニカお母さんが手を上げる。

「わたくしの部屋は、あのままで良いわ。

エリザベスも動き回れるし」

「でも、床で座りながら刺繍するの大変じゃない?」

ヴェロニカお母さんはニコニコしながら「もう慣れたわ」と言ってるけど、それって、やっぱり疲れるんじゃないかな?

ゴロゴロルームには椅子も机もない。

基本、転がって過ごす為の場所だから、本来の用途で使えば、それで問題は無いんだけど……。

ヴェロニカお母さんは、座りながら刺繍をしている。

無論、 胡座(あぐら) などかかず、お上品な座り方でだ。

その辺りを、いくらか改善して貰いたいと思っている。

ただ、無理強いするのも、違うよね。

まあ、ゴロゴロルームに関しては、大がかりな改装はいらないから、急ぐ必要は無いか。

夕食が終わり、お茶をしつつまったりする。

改装については、取りあえずやるべき事も決まり、ヴェロニカお母さんはエリザベスちゃんの元に行き、妖精姫ちゃんは姉姫ちゃんの様子が気になると、飛んでいった。

なので、イメルダちゃんがせっかく妖精ちゃん達の声が聞こえるようになったのだからと、それなりに長く共に過ごしている彼女たちについて、質問する事となった。

聞き手には妖精メイドのサクラちゃんと近衛兵士妖精の白雪ちゃんにお願いする事になった。

わたしの小さな家用に買った椅子を二脚と丸テーブルを持ち出し、座って貰っている。

シルク婦人さんにお願いして、苺をカットして、丸テーブルに置いてあげたら、二人とも嬉しそうにしてた。

可愛い!

まず始めに、以前から結構気になっている事を聞いてみる。

「妖精ちゃん達って、”妖精”なの?」

すると、二人の妖精ちゃん達は小首を捻る。

そして、何かを言い、イメルダちゃんがそれを訳してくれる。

「この子達、自分たちが妖精って認識はないんだって」

ま、まあ、そりゃそうだよね。

妖精なんて、人間達が勝手に付けた総称だもんね。

お馬鹿な質問をしてしまった。

気を取り直して、違う事を訊ねる。

「サクラちゃん達に名前を付けちゃったけど……。

本当の名前は何?」

すると、サクラちゃんが答え、驚いた顔でイメルダちゃんが言う。

「妖精――まあ、サクラちゃん達についてだけど、彼女たちには名前がないんだって」

「えぇ~!」

とシャーロットちゃんが目を丸くして驚いている。

「名前が無いんだ……」

と、わたしもちょっと驚いたけど、よく考えたら、わたし達、兄妹も半年ぐらい前までは、無かった事を思い出す。

そういう事もあるのか。

シャーロットちゃんが、自分の隣を飛んでいる妖精メイドのウメちゃんに「名前無いと不便じゃないの?」と訊ねると、赤髪のウメちゃんはニッコリ微笑みながら、何かを答えた。

イメルダちゃんがそれを訳してくれる。

「元々無いから、特に気にしてなかったんだって。

因みに、以前はウメちゃん、”短髪赤髪の侍女”と呼ばれていたんだって」

「へぇ~」

とシャーロットちゃんは不思議そうな顔で、ウメちゃんを見る。

気になり、訊ねる。

「ねえ、わたしが名前を付けるの、問題なかった?

種族的とかもそうだけど、嫌とか感情的なものとか」

すると、サクラちゃんが楽しそうに口を動かす。

「全然、問題ないって。

むしろ、嬉しかったって」

なら良かった。

安心していると、サクラちゃんが更に続ける。

それを聞いた、イメルダちゃんもなにやら頷いている。

「サクラちゃんのサクラって何なのかは気になってるって、言っているわよ。

それ、わたくしもちょっと、気になっていたわ」

「え?

そうなんだ」

まあ、桜ってモロ日本語で命名したからね。

「花の名前だよ。

うちにもサクランボあるじゃない?

あれと近い品種の木なんだけど、桃色の凄く綺麗な花があるの。

それが、サクラちゃんの名前の由来だよ」