軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

整頓の重要性

「あら、おはよう。ずいぶん早いのね。昨日はお部屋の掃除はしてくれた? ゴミがあったらここに持ってきておいてね」

朝目が覚めてリビングへと移動する。

そこにはお母さんがいた。

おはようと挨拶をし、部屋の掃除はばっちりだと答えた。

スーちゃんによって僕の部屋はものすごくきれいになり、多分自分で何度掃除をしてもこれ以上はきれいにならないだろうというところまでピカピカだ。

だが、持ってきてくれと言われたゴミを出すことはできない。

なぜなら、ゴミ箱の中身までスーちゃんはすべてきれいに食べつくしたからだ。

掃除はしたけれどゴミは出せないという、一見意味不明な発言をした僕に対してお母さんはきょとんとした顔をした。

そして、本当に掃除をしたのか、という質問をしてきた。

いつもならば、そこで僕はムキになって怒っていたかもしれない。

きちんと掃除をしたのにお母さんが信じてくれないことがもどかしく、悔しいから、ついつい強い口調で反論してしまうことが多かった。

だけど、今日は違う。

なぜなら僕は自分では一切掃除をしていないからだ。

やってくれたのはスーちゃんであり、その掃除の出来栄えは掃除のプロでもここまではしないだろうというレベルであり、むしろこのきれいな部屋を見てほしいとさえ思う。

そこで僕は、自分の部屋を見てくれとお母さんを連れて移動し、部屋の扉を開けた。

……褒めてもらったけど、改めてみると気になるところもあるな。

でも、なんだろう。

どこか落ち着かない。

床にはゴミどころか糸くず一つ落ちていないし、壁も窓も天井もきれいになっている。

だけど、僕の部屋には物が多い。

なんというか、雑然としているなと扉越しに自分の部屋を見て思った。

汚れはなくなった。

でも、“片付いている”とは違うように感じた。

ここまできれいな部屋になるんだったら、ホテルみたいなおしゃれな部屋にも憧れてしまう。

そのためにはもっと物を減らしたり、整理して片付ける必要があるかもしれないな。

昨日は片付けとかは一切せずにスーちゃん任せだったけど、本当に掃除をするのであれば、整理整頓をして必要ない物も処分していったほうがいいのかもしれない。

きれいになった僕の部屋を見て、手を叩きながら喜び、上手に掃除できているねと褒めてくれるお母さんに返事をしながらも、僕はもっと自分でも手を動かして掃除しないといけないなと反省した。

それに、僕の部屋の壁や天井がきれいになったことで、僕の部屋以外の廊下やリビングなどの壁や天井の汚れも気になった。

ほかのところの汚れの掃除なんかもスーちゃんにお願いしてみようかな?

今はさすがに無理だけど、家族が全員寝ている夜中ならば動く泥ことスライムが家の中で移動して掃除をしていても誰も気が付かないだろう。

今夜にはこの家全体がきれいになっているはずだとワクワクしながら、僕は今日から始めるつもりのダンジョン朝活へと向かうために朝食を食べ始めた。