軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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それから二日間ほどかけて、レカンは第二十六階層までたどりついた。

ここでいったん探索を打ち切ることにした。

あと一日で第三十階層まで到達し、迷宮の主を倒すことは、可能であるかもしれない。

だが、第二十一階層からは、急に敵に手応えを感じるようになったし、そこからは一つ降りるごとに、格段に敵が強くなった。このまま急いで終わらせるのはもったいない、とレカンは思ったのである。

急いでゴルブル迷宮の最下層を攻略しなければならない理由はない。

日を改めてゆっくりと味わうことにしたのである。

レカンは、魔獣よけの付加を持つ宝玉を出して安全地帯を作ると、戦利品を全部取り出してみた。

魔石が二百何十個か。

ポーションはいくつか使ったが、残っているのは大赤十八、中赤三十二、小赤二十五、大青十五、中青二十二、小青十四、黄色十一、緑色十四、青紫五、赤紫二。

武器は大型剣十一、中型剣四、短剣二十、槍八、弓五、そのほか九。

防具は盾九、部分金属鎧六、部分革鎧三。

杖が各種系二十八。

装身具三十一。宝玉六。

宝玉が岩石系ではない魔獣から得られたのには驚いた。もとの世界では、宝玉というのは、岩石系の魔獣を倒した瞬間に、時々魔石が変じて得られるものだ。だが、この世界では宝箱から得られるのだ。

素材はまったく採取しなかった。本当は素材を剥いでから魔石を取ればむだがないのだろうが、何しろ時間が惜しかった。また、わざわざ素材を取りたいと思うような魔獣はいなかった。ただし二十一階層以下については、今から思えば少し素材を採取しておいてもよかった。

大型剣のうち二本と短剣のうち三本に、魔力が感知された。たぶん何かの付与がある。この付与のある武器は、〈収納〉にしまった。魔石は大きなもの五十個ほどを〈収納〉にしまった。また、ポーション類と宝玉は全部〈収納〉にしまった。

そのほかのものは、チェイニーに借りた〈 箱(ルーフ) 〉に入れた。

べたんとしぼんでいた〈箱〉は、物品を入れてゆくと、ふくらんだ。

ある程度までふくらんだあとは、もうそれ以上ふくらまない。

〈箱〉というものが、こういうふくらみかたをするのだとすると、なかに物の詰まった〈箱〉を持っているかどうかは、みればわかる、ということになる。

この仕分け作業に思わぬ時間がかかってしまった。

食事を取り、上層に向かう。結局途中で一度も食事を取らずに〈地上階層〉に帰り着いた。

時間は、たぶん夕方になりかけという時間だ。何日目の夕方だろうか。この時間は迷宮から出る冒険者が多いようだ。素材を売れ、という呼びかけが、けたたましい。入り口は閑散としている。

迷宮の出口を出る。取りあえず、どこか食堂に入って、まともな物を食べたい。

「あ、あんた。ちょっと」

見張りの兵士に声をかけられた。

「すまんが、ちょっとこっちに来てくれないか」

逆らってもしかたがないので、おとなしくついていく。

迷宮から出てきた冒険者には、みな買い取り希望の商人たちが殺到しているが、兵士に連行される格好であるレカンには、さすがに寄りつかなかった。

すぐに目的地に着いた。衛兵の詰め所なのだろうか。かなり大きな建物だ。

なかに入ると、なかなかにぎわっていた。ここでは迷宮品の買い取りもやっているようだ。ただし、品を売りに来ているのは、若い冒険者ばかりである。

「おおい。例の黒い魔王が出てきたぞ。隊長はどこだ?」

「今呼んできます!」

やがて、この世界の人間としてはかなり大柄な男が奧から現れた。

「おお、あんたがそうか! それにしても大きいなあ。すさまじい武威を感じる。吊ってる剣も、着てるコートも、相当のしろもんだな」

「何か用があるのなら、早くしてくれ。腹が減ってるんだ」

「ああ、すまん、すまん! ちょっと奧に来てくれ。おおい、誰か! 串焼きを買ってきてくれ」

「はい、私が」

「すまん。金だ。さて、黒い服を着た冒険者さん、名前を聞いていいかな」

「レカン」

「じゃあ、レカン。こっちだ。できるだけ手短に済ませる」