軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

お茶会への参加 ④

私は私の出来ることをする。そう決めた。

お茶会に以前よりも参加するようになった。とはいえ、カウディオやラウレータと過ごす時間を減らしたくはない。

だから周りに相談しつつ、上手く調整をする。

お茶会に参加する時間が増えれば増えるほど、不快な噂も沢山あるのよね。何気なく口にした言葉があることないこと広められたりする。噂話をすること自体は悪いことではない。そういう風に様々な噂をする人が居るからこそ、情報収集に役立つ。

社交界の場での何気ない話って、場合によっては重要な事柄に繋がる可能性もあるもの。

だから全てを抑制するよりは逆にしない方がいい。そもそも流石に私がこの国で影響力があるといえどもそんなことは出来ない。あくまで私が出来るのは、根拠のないことを噂されたくないと伝えることぐらいかしら。

ただなんでもかんでも正しくあろうとすることは、それはそれで周りから疎まれたりはするのかもしれない。

「クレヴァーナ様、お悩みのようですが何かございましたか?」

私の元には花びらの子達がよくやってくる。屋敷を訪れて、話をしにくることは多い。あとは国家事業などで実際に彼等は動いてくれていたりするから。

それにしても、皆優秀で私もその活躍を聞く度に嬉しくなる。

「貴族の社交の場だと、噂話をすることは悪い事ではないとは思うのだけど……事実と異なることを広めているのはどうかと思って。とはいえ、全てのことに口出しするのは無理だから、出来る限りのことをしたいのだけど……」

「難しい問題ですね。噂をすることはその人の自由ですし。ただ基本的には身内以外には例え事実だと分かっていたとしても告げない方がいいことはありますよね」

「ええ。特に社交の場では言わない方が良いことは幾らでもあると思うわ。それに自分がやったことは、いずれ返ってきたりもすると思っているから……。まぁ、必要に応じてそういうことを口にするのは仕方がないけれども」

ただ、あれよね。

人の噂話をするのが好きな人だっていて、それも別に悪いことでもない。あくまでこれは私自身の考えでしかなくて、誰かに対して強制が出来るものでもない。

誰とも関わらずに生きることを選択するのならば、人の噂なども何も気にせずに生きていけるけれども……私は人と関わり合いながら生きていこうとしているからそのあたりの折り合いをつけるのは大変なのだ。

離縁する前は、何も考えずにただ息をしているだけだったからそういうことを考えたことはなかった。

でもそれ以降は、様々な人達と関わって生きている。

難しいけれど、問題にぶつかることって楽しいことではある。だってこういった問題を解決出来たら、また新たなつながりが出来るだろうから。

私は貴族的な社交の場には、そこまで顔を出していないけれどそちら方面でも出来ることがあったらやってみたい。

「そうですね。相談窓口でも作ったりするのはありかと」

「そうね。貴族の中で、あることないこと噂されて社交の場から弾かれている方がいるなら、手を差し伸べることが出来る場所を作っておいた方がいいかも。それに一度でもそういった噂が立ったら、もう二度と社交の場に戻ってこれない場合もあるでしょう? 私がこの前のお茶会で見たのは、その前触れではあったと思うのよ。だから大事になる前にそれらの問題をどうにか出来るのが一番ね」

祖国で私の問題があれだけ大きくなったのは、私自身も一度も否定などしなかったからだ。反撃することなく、流されるままにただ生きていた。そして実家の家族もそれを広め続けていた。

止めるための何かが一切なかった。

――結局小さな噂でも、放っておいたら大事になったりもする。そういうものなのだ。

本来ならばそこまで忌避されるものでもなく、冗談だと笑い飛ばして問題ないことだって気づけば取り返しのつかないことにもなったりする。

ただ全員をどうにかするのは難しいから、私の手の届く範囲で出来る限りのことはやってみよう。

「ねぇ、少しよからぬ噂が広められてしまっている方の情報を集めることが出来るかしら?」

この前のお茶会で見かけた件の令嬢とは関わるとして、それだけで終わるつもりはない。

それこそ他にも同じような目に遭っている人は当然居るだろう。もし同じような境遇の方々が居るのならば、話し合えば気が合うのではないか? などと思ったりもする。

でもそうね、私とだけ話したい人もいるだろうし、そのあたりはそれぞれの情報を調べてから要検討だわ。

様々な人達と関わっているからこそ、自分の考えだけで推し量ることが出来るものではないと分かっている。

だからやると決めたなら、とことん、徹底的に進める。

「もちろんです。情報を纏め次第、報告させていただきますね」

「ええ。ありがとう」

私がそう言って笑うと、笑顔で頷いてくれた。

花びら達の情報収集能力を私は信頼している。一人にだけ調べさせるわけではなく、複数の花びら達に正しい情報を調べさせるつもり。

その調べた人たちが集まったら、どんなことが起こるだろうか?

きっと予想もしないことが出来たりもするわよね。噂をどうにかするには、もっと別の噂で塗り替えるのが一番だろうから、何かしらの事業をやってみるのもありなのかもしれない。