軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

お茶会への参加 ③

楽しく時間が過ぎていく。

こうしてお茶会でお喋りをすることも私は結構好きだ。もちろん、少し悪い方向に話題が向かおうとすることはあった。

とはいえ、そのあたりは上手く調整をすれば何の問題もなかった。

私や他の数人でそのあたりは調整した。なんだろう、こうして人が集まる場だとどうしても人の悪い噂などが好きな人も多かったりする。

……祖国に居た頃、私の噂をあることないこと噂していたのもそう言う人たちだったんだなとは思う。

もちろん、お茶会に参加している方々が悪い人たちばかりというわけではない。私はそれを知っている。

ただ彼らは、噂の主に対して責任もないから悪気もなく噂をしているだけ。……まぁ、少しでも私の過去を知っている方々はあまりそういった噂を私の前でしたりはしないのだけど。

新しく交流を持とうとする方々はまた違うわよね。特に若い令嬢だと、軽い気持ちで私にそういった話題を口にする人もいる。

そういう方々は私が話題を転換したら、それ以上その話を続けたりはしないから問題はないけれど。

先ほどの居心地が悪そうだった令嬢も楽しんでもらえたみたいで良かった。ただ心配だったから、去り際に「何かあったら周りに頼った方がいいわ。大人に助けを求めることは悪いことではないから」ということは告げた。

彼女が少しだけ大変な状況に陥っていることは知っていたから。

ただあくまでその後にどうするかは、彼女次第だ。本人の意思が一番大事だと私は思っている。

少しだけ過去の私と重なったから気になったというのはある。

――昔の私。彼女と同じぐらいの年頃の頃は、思考をすることもしていなかった。流されるままでどうしようもなくて、自分の状況に疑問を持つこともなかった。ただ彼女は私のように思考をしない状況ではない。

寧ろちゃんと“生きている”からこそ悩んで苦しんでいる。そう考えると私なんかよりもずっと人間としては先輩なようには見える。私は離縁されるまでは“生きている”と言えなかったから。

私はまだまだ人間として学んでいる最中というか、色んな人たちと接していって新しいことを沢山学んでいるのよね。

私は社交界にそこまで顔を出していない。研究が楽しくて、自分の考えたことが形になっていくことなども嬉しい。

そのことが充実しすぎて周りが目に入ってないことはあるんだなとお茶会などに参加すると実感したりする。

……私は『王弟の愛する知識の花』などと呼ばれていても、出来ないこともかなり多い。至らないこともあるから、周りの人に支えられながら生きている。

私は先ほどの令嬢のことも向こうにとっては有難迷惑なことだった可能性もある。人との関わり合いはやはり色々と難しい部分がある。

私は改めてそう思って、色んなことを思考していた。周りから避けられてしまう立場になってしまった人に、私は何が出来るんだろうか。

やり方次第では、相手にとって望まない結果に繋がることだってあるだろう。だからこそちゃんと本人の意思を確認した上で動くことも大事ではある。

そう考えると、やっぱり難しい。

「お母様、お帰りなさい!!」

お茶会が終わってラウレータのものへと戻ったら笑顔で迎え入れられる。

ラウレータの笑顔を見たらなんだか悩んでいた気持ちもすぐになくなるわね。ラウレータの笑顔にはそれだけの力がある。

「ただいま、ラウレータ」

ラウレータは愛らしくて、話しているだけで嬉しくなる。

ラウレータは子供ながらに周りに気を遣ってしまう。この国にやってきてから大分、以前よりも子供らしさを見せている。

そういう子供特有の無邪気さがあったら、話しかけたいと思った人にどんどん話しかけることも出来るのだろうな。

「お母様、何かあった?」

笑顔を心がけているつもりだったけれども、ラウレータは私が考え込んでしまっていたことに気づいたらしかった。

「どう対応すべきなのか悩むことが幾つかあるの。私が関わることでもっと状況が悪化しないように気をつけようと思っているのよ」

「お母様は深く考えすぎだよ。お母様が自分から関わったら、誰だって嬉しいよ? だって私のお母様だもん」

にこにこしながらそう言われて、私も自然と笑顔になった。

ラウレータの言葉を聞いていると、深く考えずに動いてもいいような気がするわね。

そう思った私は、次に参加したお茶会でもう少し積極的に動いてみることにした。

上手く出来ないかもしれないけれど、そんなことを考えるよりも行動した方がずっといいはず。ただあくまで私の影響力を考えた上でだけど。