軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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アウレリアはマヨネーズを手に入れた!♪ちゃらららっちゃちゃ~ん♪

ふふふふ。

マヨネーズだよ、マヨネーズ。

これを手に入れて何もしないなんて私じゃない!

ふふふふ。

何を作ろうかな~。

簡単なモノがいいよね。

簡単なモノ、簡単なモノ、簡単なモノ・・・・。大事な事なので3回言いました。

だって、手間暇が掛かる料理の数々を生みだしてしまったので、熊のまどろみ亭の調理場は結構忙しいのだ。

もちろん野菜の下拵えを一手に担当している私だけじゃなくって、肉の下拵えをする爺様も、最近増えて来たメニューに合わせていろいろと調理する伯父さんだってアップアップだよ。

簡単っていうのは、切ったものをマヨネーズに付ける。

うん、これが一番簡単。

なら、野菜スティック?

うん、それもいいね。

でも、ここ最近の忙しさはパイだよ、パイ。

朝昼晩の食事の支度も大変だけど、やっぱりその時間外に造っているパイは個数も多いし、昼頃には毎日売り切れ状態なので、もっと作れと客からの催促が止まらないらしい。

ふふふふ。

そこまで考えたら、後は作る物なんて大体絞れるよね。

そう!サンドイッチ!

マヨネーズのサンドイッチは夏場は避けた方がいいけど、春の始まりの今頃ならまだギリいける気がする。

冷蔵庫っていうのが高いので、こういう繁盛している食堂とか貴族様の館や大商人のところくらいしかないからね。

マヨネーズだって作り置きはできないんだよね。

だから、毎日マヨネーズを作らないとなんだけど、あの攪拌作業が面倒いんだよね。

まぁ、やるのは爺さんになると思うけど。

けっして老人を虐待しているのではなく、幼児のこの体では無理なので、必然的に爺さんの仕事となる訳だけど・・・・。熊さんは既に手一杯だからね。うん、やっぱり爺さんの仕事だな。いや、ランディっていう手も・・・・。

と一人悪い顔をしながら考えていたら、「アウレリア、お前今度は何を企んでいるんだ?」と伯父さんの声が・・・・。

私の肩がビクッとなったのは決してやましい事があるのではなく、思考中に突然声を掛けられたからで・・・・。

「えっと、このマヨネーズ、具材と一緒にパンに挟んだら、パイの代わりになるなぁって・・・・」

「おおお!マジか」

「多分ですけど・・・・。パン屋のガストさんのところのパンも多めに買う事になるので、ガストさんとの微妙な雰囲気も少しは緩和されたりするかなぁと・・・・」

「おおおお!そりゃ、いい!で、どんな料理にするんだ?」

「肉屋さんのところのハムとマヨネーズ、そして野菜を挟んでみたらどうかなって・・・・」

「ランディ!ランディ!」

宿の二階から駆け降りる足音が聞こえ、調理場のドアがバーンと開いた。

「父ちゃん、何?」

「お前、肉屋に行ってハムを買って来い」

「どれくらい」

伯父さんは私の方を見た。

「えっと、一塊でいいです」

「おう、じゃあ、一塊な」と言って、伯父さんは小銭をランディに渡した。

「全部薄く切ってもらってね」と、肉屋に向けて早歩きし始めたランディの背中に付けたしの様に声を掛けたのは私だ。

そして食糧庫へ潜り込み使えそうな野菜を物色しつつ、爺さんにはマヨネーズを追加で作ってもらう。

玉ねぎはありだね・・・・レタスは時期外れだから無いし・・・・おっ!ほうれん草。若い葉ならエグ味も少ないからありかも・・・・蕪もありかも、でもスライサーが無いから薄くは切れないだろうし・・・・ブロッコリーはゴロゴロしちゃうから向かないかな?

なんて考えながら私の手には玉ねぎとほうれん草があった。

取り敢えず玉ねぎは薄切りにして水に晒して思いっきり絞った。

いや、搾ったのは伯父さんだ。

で、バターと爺さんに作ってもらったばっかりのマヨネーズを買い置きしているガストさんところのパンを切り片面ずつ塗った。

ほうれん草と玉ねぎをのせたところでランディが息を切らして帰って来た。

多めのハムをのせてから、パンで挟んだ。

堂々たるサンドイッチの爆誕だ。

伯父さんが包丁で小さく切ってくれ、みんなの口にポンだ。

「うまーーい!」

今回もランディが真っ先に食べたので、感想も誰よりも早く言ってくれた。

うん、美味しい。

できたらもうちょっと野菜が欲しいけどエグ味のある野菜を多く入れちゃうと味が崩れちゃうしね。

夏場ならレタスとかいろいろあるけど、今の季節はコレでいいかな。

結論から言おう。

サンドイッチは馬鹿売れした。

そしてパンを大量に家に売ったガストさんはホクホク顔になった。

それだけで満足すればいいのに二匹目の泥鰌を狙うガストさんはウチのサンドイッチと似たものを売り出したが、マヨネーズの作り方が分からずウチのサンドイッチ程には売れなかった事に地団駄を踏んだ。

そして、マヨネーズを作り過ぎて腱鞘炎になってしまった爺さんが音を上げて、直ぐにサンドイッチは熊のまどろみ亭から消え、幻のメニューとなった・・・。