作品タイトル不明
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大きなストップウォッチ2台の上に大型スクリーンが設置されている。
まずは先にゴールした3年生中の1組チームの面々を事前に撮影した画像が映し出される。
ストップウォッチのすぐ下、そこでは綺麗な布を張ったインタビューコーナーにベレンちゃんが3年中の1組チームの面々と一緒に立った。
「お疲れ様でした。3年生中の1組チームのみなさんです。自己紹介をお願いします」
ベレンちゃんから渡された拡声器を使い、4人全員が簡単に名前と魔法の属性なんかを会場に向けて紹介した。
「みなさんのゴールタイムは6分1秒でしたが、これは皆さんが目標とされていたタイムとどれくらい離れていますか?」
ベレンちゃんからの質問にはリーダーである背の高い男子生徒が答える事になっている。
その為事前にリーダーはベレンちゃんのすぐ横に立つ様にお願いしているのだ。
ベレンちゃんが拡声器を自分の口元からリーダーさんの口元へ移動させた。
「えっと、練習の時はいつもぎりぎり10分か、何かあると10分を越えていたんですね。なので、オーバータイムで失格にならない事を第一に考えて、作戦を練ったんです」
「と言うことは狙っていたタイムより早くゴールできたってことですか?」
「え?あ、そうですね」
「こちらのチームは全員土属性でしたが、これはチーム編成の時から狙って土属性のメンバーばかりを集めたんでしょうか」
「そうなんです。土魔法にどれくらい可能性があるか、この障害物競争はそれを示す良い機会だと思ったんです。だから、魔力量を気にせず土魔法を行使できる様、全員土魔法で集めました」
「そうだったんですね。では、狙いが当たったと言う事で、この後、10組のチームがまだ参戦される訳ですが、優勝できるかどうかドキドキしながら待っていて下さいね」
「あ、ありがとうございます。ドキドキしながら待つ事にします。あはははは」
リーダーさんは爽やかに残りのメンバーを急き立ててインタビューコーナーを後にした。
インタビューをしている間、各属性魔法を使ってスタッフが水や土を元の位置にもどしたり、振り子をスタート位置に戻しストッパーをセットするなどの作業をしている。
次は、1年生平民チームのメンバーがインタビューコーナーに来た。
スクリーンの画面には彼らの自己紹介画像が映し出される。
「1年生平民チームのみなさん、こんにちは」
「「「「「こんにちは」」」」」
簡単な自己紹介をしてもらった後、ベレンちゃんがインタビューに入る。
「まだ1年生なのに、みなさんの魔法の精度がとても高いと評判でしたが、ご自分でも魔法の精度は高い方だと思いますか?」
全チーム、リーダーさんがベレンちゃんの横に立つ様にしてもらっているので、ここでもリーダーさんが答えてくれた。
「全員が全員、魔法の精度が高いわけじゃないです。でも、このイベントに出場する事が決まってから、みんな必死で練習しました。レーンの予約が取れない時は、大きな魔法を使っての練習ではなく、効率よく魔力を体内に巡らせる練習をしたり、魔法を発動するのに必要最低限の魔力量のみで良い様に練習を頑張りました」
「がんばられたんですね」
「はい!楽しく練習しました」
「この学園は入園時の年齢がマチマチで4学年合わせると5歳から12歳くらいまでの生徒が学園で学んでいるのですが、5歳と12歳では体の大きさが違ったり、魔法の勉強を始めてからの期間に大きな差が出るわけではないですか。1年生で出場することに不安は感じなかったですか?」
リーダーさんは軽く頷いて、「4年生のお兄さん、お姉さんに敵わないと言うのは最初から分かっていました。でも、出場する1年生の中でトップになりたいと思って出場しました。何より、勝てても負けてもこういうのはとても楽しいです」とニッコニコで答えてくれた。
「おおお!そう言ってもらえると嬉しいですね。ではシツコイ様ですがもう一度聞きます。今回のイベント、楽しんでいただけたでしょうか?」
「もちろんです!とっても楽しかったです」
「そうですか。では、もし来年以降もこのイベントが開催されたらまた参加してくれますか?」
「もちろん!!よろこんで」
観覧席から大きな拍手が沸いた。
最初の2つのチームのインタビューが終ると、両レーンの準備が整った。
最後に箒でレーンの表面を均して、2回目の競争を始めるための最後の点検をしている所だ。
次のチームがスタート地点にスタンバイしている。
インタビューコーナの直ぐ横に作られたゴールタイム表に、先ほどの2チームの記録が大きく書きこまれた。
この表のお陰で、イベントが終る頃には全てのチームのゴールタイムが一目で分かる様になっているのだ。
「3年生中の1組チーム、1年生平民チームのみなさん、インタビューへの協力をありがとうございました。さて、2チームとも制限時間内にゴールするという好成績でイベントのスタートを切る事が出来ました。次は4年生平民チームと4年生上級組チームの4年生対決です。見どころは両チームとも男子だけの4人チームと言う所と、上級組チームには土属性のメンバーがおらず、風や水、火の属性のみで形成されているのに対し、平民チームは土属性が3名、火属性が1名という構成になっている事です。では、両チームの皆さん、それぞれのスタート地点でスタンバイをお願いします」
インタビューが終ったので、ここからはアナウンス席の私たちの手に進行が戻った。
観覧席からの拍手も大きく、選手たちもやる気満々で早くスタートしたいというのがその落ち着かない動きで見て取れた。
「よーい」
「パオーン」