軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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4つのドッジボールの練習試合も順調に済ませ、いよいよ本番に向けて大詰めだ。

実行委員会が、ファティマ様に引っ掻き回されるんじゃないかとヒヤヒヤしていたフェリーペだけど、ファティマ様より高位の女子生徒が何人も所属しているので、結局は何も起こらなかった。

いや、起こらなかったと言うよりも、ファティマ様は実質準備活動に参加しなかったのだ。

籍だけは委員会にあるけど、最初と本番直前の会合以外、会合にも出席をしていなかった。

何故、最初と本番直前だけは参加したのかの理由はだいたい予想がつくよ。

つまりは闇王様が出席するかどうかだよね。多分だけど。

彼女は闇王様の婚約者になりたいとか、そういう野心を持っているのだろうか?

それともただ単に人脈作りをしたいだけ?

それとも母親の違うヘルマン様に負けたくないだけ?奥様の側室さんたちへのイビリはすごいらしいからね。恨みに思ったとしても不思議はないけど、う~~ん、私には分かんないや。

兎に角、今年も実行委員会の他の皆は良く手伝ってくれた。

4つの魔法講堂の中にちゃんとコートの線を引いてくれた。

後、応援団の形成も手伝ってくれた。

この応援団については、私も結構尽力させられたんだよね。

「今年は学生が応援するためのスペースが狭いんだよな。そんなスペースでも見栄えの良い応援の方法とか無いか?」

2月のはじめ、ふと闇王様がそんな事を言いながら、私の方をヒタと見つめてくる。

ちょっとちょっと、そんな部員全員に向けての問を発しながら、こっちを見るってどういうこと?

みんなで考えようよ~。

でも、元々応援団っていう物の無い世界なので、結局は私が案を出す事になった。

「三々七拍子なんてどうかな?」

「「「三々七拍子?」」」

皆、何それ、美味しいの?って顔をしてこっちを見た。

まぁ、そうなるよね。だって聞いた事のないワードだと思うし・・・・。

そこで私が部室で実演する事になった。

「三々七拍~~子♪ちゃっちゃっちゃ、ちゃっちゃっちゃ、ちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃ!これを段々速くして繰り返し、最後は歓声を上げる・・・・」とモーション付きで実演した所、急に皆がお腹を押さえて笑い転げた。

「うひゃぁぁ。それ止めてくれ~」

「ふふふ。涙が出て来まちたわ」

「リア、なんか口で言ってるリズムと体のリズムにタイムラグがあるんだけど~」

「うけるぅ~」

そうなのです。現世の私はダンスが苦手。

扇子に見立てたノートをヒラヒラさせるタイミングが微妙にズレているらしく、最初呆気に取られていた皆が、我慢しきれなくなって大笑いし、それが止まらなくなった様だ。

プンプン!

どうせダンスは苦手ですよ。三々七拍子がダンスに入るかどうかは知らんけど!

悪かったですね。い~~だ!

皆、結構な時間笑い転げた頃、私が少々お冠と分かったのだろう、徐々に笑うのを止めてくれた。

でも、私の顔を見るとまた笑いが止まらなくなった様だ。

むぅ~。

「リアの代わりに、俺がやってみます」

ダンスの授業の時、固定パートナーであるフェリーペは割合と早く笑いから抜け出した様で、私の代わりに三々七拍子をやってくれた。

「恐らくリアはこういう風にやりたかったんだと思います。三々七拍~~子♪ちゃっちゃっちゃ、ちゃっちゃっちゃ、ちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっちゃ!」

フェリーペはちゃんと三々七拍子を実演してくれたんだけど、それを見て、また私のを思い出したのだろう、皆が再び笑った事に対する怒りを私は心の中のデ〇ノートに書き綴った。

その後、実行委員たちにも私ではなくフェリーペが実演してみせ、扇子の代わりに持つ物を各チームの応援団で思い思いに作ってもらって応援合戦をしてもらう事にした。

ポンポンを作ってるチームもあれば、宝〇の様に花束にリボンが付いている様な派手な物を作っているチームもある。

本当は衣裳まで揃えると見栄えがするのだろうけど、余りお金を掛ける事を許してしまうと、貴族の見得という戦争が勃発して止めどなく豪華な衣装とかになりそうなので、平民チームの事も考え、手に持つ物のみ自由に製作可としたのだ。

応援の場所は各チームのコートの後ろで生徒たちの少し前あたりの狭いスペース。

応援するタイミングは試合直前とした。

同時に2チームの応援合戦をするのではなく、先攻後攻に分かれてやってもらう事にした。

時間も5分と決められているので、口上や三々七拍子、その他独自の応援をしたい所は試合に影響しない範囲でやる様にと通達を出した。

保護者達の席は講堂の外周にある椅子の部分。

生徒たちは全員は入り切らないけど、4つの講堂に分かれて試合を進めるので、1/4ずつに分散されるから何とか講堂に入りきるだろう。

問題は、準々決勝と決勝戦かな。

最初、学園側はどれか一つの講堂でやるつもりで観覧席を拡張する工事まで着手していたが、各講堂同士の距離などを考慮すると、必要な席数が確保できない事が分かった。

そこで結局は去年ドッジボールをしたスポーツエリアに一つだけコートを作り、それを取り囲む様に臨時の観覧席を作ったのだ。

その観覧席には保護者と殆どの学生が、コートの周りには応援団の生徒が並んで観覧するとのこと。

何人保護者が来るのか知らないけど、ちゃんとがっちりした物を作って欲しいな。

事故とかになったら怖いからね。

本当は大きなスタジアムみたいなのがあればいいんだけどね。

まぁ、1年に1回しか使わないのに建てるのももったいないもんね。

さぁ、応援団も審判もちゃんと準備できたから、本番がとっても楽しみだ。