軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

16

「何か面白そうな事をしていますね。私もさっきから気になっていたんですよ」

なんか無駄にキラキラしいセシリオ様がいたずらっぽい微笑みを浮かべながら闇王様の横に立った。

「えっと・・・・そのぉ・・・・」

「何?新しいイベント?」

あっ、闇王様の目がきらりと光った!

「え?いえ・・・・イベントではなく、大公様からの宿題です」

私がしどろもどろに答えてるのを見かねて、フェリーペが、「何か複数の街や村に貴族用の豪華な宿を造れっていう宿題らしく、卒園するまでに色々案を出して建設を終わらせるって話しらしいです」とあっさり説明してくれた。

闇王様ってこういう話し好きだから、更に目がランランとして来て、自分用の机と椅子を私たちの島にくっつけた。

「面白そうですね。責任の全てがアウレリアさんに掛かって来て、私たちには一切掛からない美味しいシチュエーションですね。ふふふ」と謎の笑いを零すブラックセシリオ様も机をくっつけた。

そして、素早く2階に上がってアドリエンヌ様まで呼んで来ちゃった。

こういう風に仲間外れが出ない様に、さりげなく動くのがセシリオ様なんだよね。

最初の頃はクラブ立ち上げの人数合わせの為だけに呼ばれた感が強かったアドリエンヌ様だったけど、花いじりが好きでお茶を美味しく淹れてみんなに振舞うのが大好きな、口が悪い普通の女の子っていうのが皆も分かって来たからこその対応ってのもあると思う。

後、セシリオ様は、普段、一人で好きな事をしているか、闇王様の後ろに立ってちょっと突き放した目線で皆をみているんだけど、ここぞという時のフォローはすごいんだよね。

ヘルマン様が居た時は、彼がその部分をやってくれていたので、セシリオ様は一歩引いていた感じだけど、今はセシリオ様しかそういうの出来る人いないからね。

「なんでちゅの?お花をいじっていたので、手を洗ってきまちゅわ」

ボブがアドリエンヌ様の机も並べ終わる頃に、彼女も戻って来た。

闇王様が大公様の宿題について改めてアドリエンヌ様に説明してくれたので、私から細かく言う必要はなくて助かったぁ。

「そこでみんなで話し合いたいんだが、オレはこのアウレリアの宿題に手を貸したいと思ってる。みんなの意見を聞かせて欲しい」

「僕は興味があるので手伝いますよ」

「もちろん俺ら3人は最初から手伝う気なので」

みんなの目が一斉にアドリエンヌ様を見た。

暫く沈黙が続き、自分の返事待ちなんだと漸く気付いたアドリエンヌ様が「3年がかりのちゅく題なら、要ちょ要ちょでおてちゅだいします。毎日じゃないでちゅよ」と答えて、皆で毎日宿題に取り掛かるが、不定期にやろうぜ!という事になった。

「あの~。ありがとうございます。私の宿題なのに、みんなが助けてくれるというのは本当に嬉しいです。私がこの宿題をやるに当たって頭に入れておかなければならないと思った事があるのでそれをみんなに共有したいと思います」

黒板の前に立ち、ささっと板書した。

1)あややクラブ自体のイベント:何回?どんなイベント?

2)錬金術クラブの即売会:フェリーペ、ボブ、メグ、アウレリアのみ

「この2つがこの1年を通して大きくウチの部員に関わる事だと思います」

みんなが無言で頷いている。

「あややクラブとしての優先順位はこの順で、私の大公様の宿題はこの後に位置しますよね」

「そうだな」

みんなを代表して闇王様が答えてくれた。

そしてまた板書を続けた。

1)どこに宿を立てるか

2)候補地の特性を活かした建物とサービスを決定

3)建設開始の時期:建設工事にどれくらいの時間が必要か

前倒しで設計図を仕上げないといけない時期が分かる

「ここに書いた様に、3年あると言っても実際に建設にかかる期間を考えると、大まかな内容とかはこの1年以内に決定しないと間に合わないと私は思っています」

「そうだな。黒板にそうやって書かれると分かり易いな」

「はい。だから、ロードマップを作るのが先じゃないかと思うんです」

「ロードマップ?」

皆がきょとんとしている中、ウチの勇者様が何も考えずに口から出たって感じで聞いて来た。

「何をいつまでに決めないといけないか。そしてやらなくちゃいけないか。ついでに言えば誰がというのもありますね。そういうのを表にしたものです。例えばですね・・・・」

さっさと例をもう一つの黒板に書いてみた。

縦軸をやらなければならない事、横軸を月単位の時間軸として、

1)建設地を決定

2)建設地毎の必要なサービスを決定

3)2を元に設計図を作成

と、書き込んだ。

そして適当ではあるが、各項目の実施しなければいけない時期に横棒を引いた。

「つまり、最初にやらなくちゃいけない事をリストアップして、それを項目毎に何時やるのかをこういう横棒で表せば、誰が見てもすぐに分かるじゃないですか」

「お前!何者?すごすぎるだろう?」

闇王様が思わずバンとデスクを叩いて立ち上がった。

「今までもそうでしたが、アウレリアさんは異様なくらい仕事が出来るし、ポンポン新しい発想が出て来ますね。いつも感心しています」

うわぁ、ブラックセシリオ様の目がなんかランランとしてきてる。

ザ・お貴族様ズの男子メンバーが揃って探る様な目をこちらに向けて来ます。

「お前が大公様の精鋭集団の一人でなかったら、家の使用人として確保していた所なんだがなぁ、実に惜しい!」

え?なに?闇王様、青田買いですか?

「本当に。アウレリアさんが考える仕組みや手法は、今まで誰も聞いた事がないものが多いんですよね。その頭の中、どうなっているのか一度見てみたいです」

そこまで言われて、この世界にはグラフというモノがまだ無いのを思い出した。

やっちゃったぁぁ・・・・。