軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

1

「「おはよう~」」

長期の休みの間に会わなかったクラスメイトと挨拶を交換する。

新学年になり、教室も校舎の2階になった。

寮から登校する時や学食への行き来が階段の上り下り分だけ遠回りになった。

平民クラスは持ち上がりだけど、貴族クラスは夏休み前のテストの結果によってクラス分けがされたらしい。

もちろん、闇王様たち貴族クラスも2階の教室だ。

「みんなが家に来てくれて父さんや母さんがすごく安心してくれたんだよぉ。ちゃんと友達が出来たって事が分かったみたいだし、みんなが私の学園生活について色々話してくれたので安心したんだって」

「こちらこそ大勢で押しかけたのに色々歓待してもらって、とっても嬉しかったよぉ」

「そう言ってくれるとこっちも嬉しいよ。お兄ちゃんがね、リアの事を綺麗だ綺麗だって煩かったんだよぉ」

「えええ!?」

自分でも顔が赤くなってる自覚がある。

メグは時々考えずに発言するから、こっちが慌てる様な事も言っちゃうんだよねぇ。

「おはよう!」

「・・・・おはよう・・・・」

「「おはよう!」」

フェリーペたちも登校して来たので、いつもの様に椅子をくっつけて一緒に座る。

「ん?リアはどうして顔が真っ赤なの?」

「え?いやぁ・・・・」

「あ、それね、家のお兄ちゃんがリアの事綺麗だ綺麗だって連発してたって話をしたら真っ赤になったんだよね」といたずらっぽい笑みを浮かべた勇者様。

「え?」

フェリーペが朝から眉を寄せて床を睨んだ。

前から薄々思ってたんだけど・・・・、思い違いじゃなかったらだけど・・・・、きっとフェリーペって私の事好きだよね?

だっていつもメグに声掛ける前に私に話しかけて来るし、何となくだけどね。

でも、私は前世や前々世の記憶があって、どちらの時も幸せな恋愛体験が少なかったので、それもあって現世ではあまり恋愛に食指が動かないんだよね。

できたらフェリーペとも良いお友達で、卒園してからも4人で助け合える様な関係でいたいんだけどなぁ。

そんな事を思っていたら、マリベルとナナが教室に入って来た。

「「「ん!!」」」

マリベルが真っ白なリボンや糸、レースでメグと私が作ったゴスロリファッションで登校して来たのだ。

1年生の時、花ピグ〇ンみたいな服を着て来た事があったんだけど、あれってもしかして私たちのゴスロリのパクリだったのかな?

いやいや、まさかぁ。

今回はちゃんとゴスロリだけど、何と、造花の位置やリボンの位置まで全く私たちのデザインと同じだよぉ。

でも、残念!サマーヤーンが絹でないのか、折角の造花がヨレヨレでみんな萎んで下を向いているんだよね。

あ、ほら、フェリーペなんて「ププっ」って鼻で笑ってるよ。

夏服を着れるのも後少しと思ってたから、メグも私も例のゴスロリ服を着て登校してたんだよね。

だから、私達の服とマリベルの服の対比が目立っちゃう・・・・。

せめて、少しデザインを変えればいいのに、何で全く一緒にするのかなぁ?

メグと二人で目配せしたけど、別に意味がある訳じゃないんだよね。

何かびっくりしちゃったんだよね。

あの服とかボンネットは何故かお貴族様の中にも真似てた人とか出てたんだけど、みんな全く同じデザインという事はなく、少しアレンジを入れてたので、今みたいに目が点になる事はなかったんだよね。

仲良しでもないのに、何故か女子3人がお揃いの服って・・・・。

ナナはリボンとかレースがふんだんに使われている服なんだけど、真似っこじゃないから言う程滑稽じゃないんだけどね・・・・。

まぁ、見なかった事にしよう・・・・。

「ねぇねぇ、今日の午後は錬金術クラブだよね?」と話題を変えてみる。

「ん?今日は月曜だけど、クラブはないぞ。授業もないはずだよ」

こういう情報をフェリーペはどこから仕入れてくるんだろうって前から思ってたんだけど、親戚に学園OBがいて、その人かららしい。

前にも1年生の最初の月に遠足があるとか、行先はどこかなんていうのを教えてくれたしね。

「そっかぁ・・・・、じゃあ今日はホームルームが終ったら寮に帰る?」

「いやぁ、アドルフォ様が飲茶を待ってるんじゃないか?」

「あっ!」そうだね。

ゴンスンデへの行き帰りにも飲茶、飲茶って繰り返し言ってたけど、自由に使える台所が無かったから無視してたけど、流石に学園が始まったら待ってるよねぇ?

「僕も飲茶食べたい。いつも美味しいおやつが出てくるからあややクラブに入って良かったって思ってる」って、食い気が先かよぉ~。

まぁ、いいんだけどね。

でもボブは食い気より2階のマイ錬金術エリアの方がよっぽど気に入っているはずだけどね。

「おはよう!お前たちのクラブ、すげぇなぁ。鳥人コンテスト、めっちゃ面白かったぞ」

遅刻ギリギリに教室に入って来たタルボットが真直ぐ私たちの方へ歩いて来た。

こらこら、君の真後ろにガスペール先生がいるよ。

目が三角になってるよ。

早く席に着いた方がいいと思うよ。

そんな私たちの心の声が届かなかったのか、タルボットが「空飛ぶとか、すげぇよ」と休み前の鳥人コンテストの話をしたがったのだけれど、ガスペール先生に右耳を掴まれ引き摺る様にして空いてる席に押し込まれた。

相変わらずだよね、タルボット・・・・。

「ホームルームだ。私語は禁止。今日からいよいよ2学年が始まる。平民のクラスはクラス替えがないから自己紹介とかは省く。今日はこのホームルームだけだ。放課後のクラブは基本お休みだが、明日からは新入生のクラブ見学とか始まるからそれに備えとけよ!よし、解散!」

働く事を悪かの様に考えているガスペール先生の話しはいつも短い。

さっさと出席簿なんかを纏めて背を向けた。

「あ、それと、休みの間の宿題の提出を忘れるなよ~」

ふぅ~。大事な事を言い忘れて後から付け足すのも変わってなかった。

先生、最初に伝えないといけない事をリストにしてから話してね。