軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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「という訳です。画像の投射を取り入れてもいいでしょうか?」

ザ・お貴族様ズを前に作戦会議室の机をスクール形式に並べ、鳥人コンテストで大勢が同じ映像を見つつ解説を聞く事がイベントを盛り上げる事に必要不可欠という事を力説致しました~。

同時にボブん家から届けられた投影機を使って、実際にデモンストレーションをしてみました。

デモンストレーションをしてみて気づいたのだけど、昼間の屋外で映写しても殆ど映像は見えないだろうと言う事だ。

部室で投影する時もカーテンを引いて暗くして漸く見えたのだ。

そう言えばアメリカのドライブシアターなんかも夜だけだったよね。失念してたぁぁぁ。

そこでみんなに相談してみると、何やら炭や暗めの色の砂とかと風魔法を使ってスクリーンの背後や横などを可成り暗くする事も出来るらしい。

魔法って便利だね。

投射機を使う事については、

「うむ。オレはそれで良いと思うぞ」

「僕も賛成です」

「僕もアンディと同じで、リアさんのアイデアに賛成です」

「私もしゃんせいでちゅ」

と、満場一致で投射機を使う事が決まったので、「アドルフォ様、申し訳ございませんが乗馬クラブへの折衝をよろしくお願いします」と早々に宿題を出すと、闇王様は心底嫌そうな顔をした。

別に闇王様に意地悪するつもりはないのよ。

ええ、これっぽっちも。

ふふふふふ。

しばらく経っても闇王様には『むぅ~ん』というオノマトペが付いていそうな顔のままだ。

ヘルマン様は普段、ある意味セシリオ様がするよりも闇王様を立てる様に動いている。

恐らくそれは、家の父ちゃんを通してあややクラブに入りたがる程、闇王様との関係を確立したかったからではないかと私は思っている。

まだモンテベルデ家を継げるかどうか確定していないので、ヘルマン様の貴族社会内での扱いは微妙なのだ。

このまま貴族社会からフェイドアウトする分には、現モンテベルデ家の面々が苦しむだけなのだが、ヘルマン様が後を継ぐとなると、今の中途半端な立場からでは貴族付き合いも中途半端になってしまうだろう。

そこへ持って来て、元使用人の娘が貴族社会の中でも頂点に近い闇王様との伝手が出来た。

これを使わない手は無いだろうと言う事だと思う。

だから、ヘルマン様は常に闇王様をサポートする様に動いている様に見える。

今回も、この苦虫を潰した様な闇王様のご尊顔を見て、「もし良ければ僕が折衝に当たりますよ。アドルフォ様もセシリオ様も前に所属してたクラブに頼み事をするのは気まずいでしょう」とスマートに重石を取り除きに動いた。

「そうかっ!よろしく頼む」

闇王様は秒でヘルマン様にお願いしていた・・・・。

「それで、画像板の事もあるので新たな一時的な建造物建設の許可申請が必要かと思うのですが、その機会を利用して商売の権利を申請して欲しいんですけど、元々湖の使用権はどうなっているんでしょうか?」

申請の様な仕事は闇王様が担当しているからね、こういう風に聞くのは勇気がいるんだけど、まずは確認しないとだね。

大体、こういう裏方の仕事は私が闇王様に御注進する形になる。

やっぱり中身が大人ってのは大きい。

「ああ、結局、王都の管理官に話を通した。後は日にちを特定するだけの所まではいっているんだけど、その前に一度、お店の営業権と湖周り、特にイベントに影響のあるエリアをロープとか柵とかで仕切る事も申請してみよう」

「なる程!」と言ってヘルマン様がニヤリと笑った。

「出入りを制限できる様にして、イベントを楽しむのも、お店を利用するのも出入り口を一か所にしてコントロールするって事ですね」

ヘルマン様は12歳なので、いや先日13歳になったね。どっちにしても私たちの中では一番大人寄りだ。

やっぱり年が上だけあって、色んな事の理解が早い。

「うん。何なら入場料みたいなものを取ってもいいかな。画像板にお金が掛かるし、解説も聞けるわけだし、子供の駄菓子程度の料金ならみんな払うんじゃないか?」

「・・・・」

珍しくボブがパッと顔を上げ闇王様を見た。

別に不服気でも何でもないのだけど、普段自分の意見を言ったり表に出す事が少ないボブのその仕草には、闇王様の意見に反対なんだろうという事がその場の全員に伝わった。

本当にこれは珍しい事なのだ。

闇王様にも分かったらしく「ん?何?言いたい事があれば自由に発言してくれていいぞ」と、直にボブに話しかけた。

「・・・・あの・・・・、学生が主体のイベントなので入場料は取らずに、全生徒に参加してもらう事の方が大事な気がします。学生から入場料を取らないのなら、一般の人からも取らない方がいい気がします。学園側が僕たちのイベントを許可してくれているのは、僕らがそれで金儲けをしようとは思っていないからじゃないかと・・・・」

ボブの言う事はもっともだ。

営利目的ではないところからスタートした企画だし、全校生徒参加型のイベントにしたいのだし、学園から湖への移動だって生徒が各自で行わないといけないのだから既に一部の生徒には自腹を切ってもらっていると同義だしね。

「それじゃあさぁ、学園生徒手帳を持っていたら無条件で無料。大人からは入場料を取る。子供であれば生徒でなくても無料ってしたらどうかな?例えば子供用の門をくぐって、その門をくぐれるくらい背が低い人は全員子供。男なら、髭が生えていたら門をくぐれても大人って具合にさぁ」

「うん、セシリオの言うのもいいかもな」

この世界には戸籍が無いので、身分証明書とかは貴族年鑑や、騎士証、学園生徒手帳、冒険者のカードくらいしかないんだよね。

微妙な見た目の自称子供が来た時、「あいつは良くて何でおれはダメ?」なんて揉めそうだからね。

身長と外から見て一発で分かる髭の有無で判別するのは有りかもしれない。

まぁ、女性は外から見ての判断は難しいので、子供門くらいしか物差しが無いけどね。

入場料を取るとなると、門を作り、そこで入場料を取る係も必要になってくる。

そうなるとお金を扱うので、大人が必要になる。

となると学園の協力を仰ぐ必要が出てくるなんて話まで発展した。

次に、前から気になっていた安全面の話をさせてもらった。

鳥人用機体を操作する人の安全性を高める為にヘルメットと救命胴衣の着用の義務や、全身または半身をちゃんとカバーする機体にすることと、動力は使わず滑走のみの競争にする事などもパッパと決まっていった。

これらは私の前世の記憶から出て来た案で、サクラのみんなへの安全に関する説明は例によって例の如く私の担当になった。

安全面や入場料に関する事や、大人の人手については後日闇王様が学園の先生たちとの会合を申請する事になった。

今回、イベントを盛り上げるであろう画像の投影については、無料で協力してくれるスイカズラ工房の宣伝を無料で画面下に入れる事なども決まった。

イベントに無料で協力してくれるボブの実家にも旨味がある様にしないとね、今後何かやる時に他からの協力も得られ易い様にしておかないとだよね。