軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

82

道具の使い方が分かったら、今度はみんなにどの様にイベントに活用するかの説明が必要になる。

テレビとか映画を見た事の無い4人にちゃんと説明できるだろうか?

ちょっと自信がない。

どの様に使うか、ちゃんと説明できたとして、映像を限りなくオンタイムに流す事の意義を分かってもらえるかは難しいだろうとしか言えない。

「で、ボブに確認したかったのは、画像保存機の使い方とその特徴だったの。後、みんなで考えて欲しいのは、画像保存機を陸地に設置するか、湖の上に設置するか。どっちの場合でも、急いで画像板を投影機まで運ばないといけないので、どんな手段が考えられるかなの」

フェリーペが「水の上に設置するなら、舟が必要になると思うから、ちょっと難しいよね」と言うと、「でも、伝書鳩は使えないかな?」とメグが舟を使わない方法を一生懸命考えてくれた。

「伝書鳩かぁ。俺は良いとは思うけど、全部の鳩がちゃんと投影機の所まで飛んでくれるかな?画像板も安い物じゃないから失くしたくないよな?」

二人の言う通りだ。

これは湖の上は避けた方がいいかな?と思っていたら、ボブが「画像板を運ぶ手段があったとしても、機械を水の上に設置するのは湖に落ちるリスクがあるから避けた方が良いよ」と機械の保全の面から意見してくれた。

これにより、画像保存機は2台とも陸地に設置した方が良いと言う意見に落ち着いた。

ただ、まだ次の段階として画像保存機に関しては色々と決めておいた方が良い事があるのだ。

私たち4人は手を動かしながらも、あややクラブの活動の話を続けるのであった。

「じゃあ、道具の設置は陸地だとして、保存機から投影機までどうやって運ぶかだよね?」とメグ。

「鳩はやめておいた方が良いと俺は思うよ。さっきも言ったけど、全部の鳩がちゃんと運んでくれるかどうかあやふやだからね」

「じゃあ、運動系のクラブの人に頼んで走って運んでもらうのはどうかな?」

「メグのその案、良いとは思うけど、人が走るのってそんなに早くないぞ」

「人じゃないとすると馬?」

ボブのポツリと零したその言葉に、3人が「「「それだ!」」」となった。

「でも、こりゃあ、乗馬クラブを抜けた闇王様は嫌がるかもな?碌に馬にも乗れない女子部員が闇王様目当てで手を挙げて来られても困るしな」

フェリーペの言う事も最もだ。

「じゃあ、乗馬クラブに話を通す時に、腕の良い男子学生から選んでって頼めばいいんじゃない?」

メグの言う事も最もだ。

「まぁ、その辺は闇王様に任せておいた方がいいな」

フェリーペが〆てくれ、凡その図式が4人の頭の中に出来上がった。「う~ん、でも・・・・、画像板を結構使いそうだよね」

「ボブ、どうしたの?」

ボブは何時も言葉少な目な方だけど、言いたい事はちゃんと言う奴だ。

何か奥歯に物が挟まった感じの発言は少ないので、この発言はちょっと気になった。

「いやぁ、画像板って高価なんだよね。その費用をどうするのかなって。家の実家で用意するにしても無尽蔵に用意できる訳じゃないからね。あ、物の準備は出来たとしても、金額が相当な物になるから・・・・」

「なる程!ボブの心配は分かった。それについては私に案があるの」

「「「おおお!」」」

3人が私の顔を見つめた。

「お店をね、募集するの」

「お店?」

「うん。食べ物屋さんとか飲み物屋さん。なんならオスカル先輩のオペラグラスを売ってもいいよ。学生の店じゃなくって、王都の普通のお店に声を掛けて、お店を出してもらうの。で、お店を出せる権利を売るの」

「え?権利を売る?」

「うん。例えば、イベントの日に湖を使わせてもらう許可を貰う時に、同時にその日だけ湖の周りで商売する権利を貰うの。で、学生だけじゃなくって王都の人達もイベントを見れる様にする訳だから、お客さんはいっぱいいるはずなのね。よしんば、一般の人が来なくても学生は来るので、それだけでも商売が出来るはず。だから、そこで1日だけ商売する権利を複数のお店に売るの」

「なる程!そのお金で画像板を買う費用にするんだね」

流石、商店の息子、フェリーペの理解が早い。

簡単に王都とその近くにある湖の位置関係をササっと簡略的に紙に描く。

「ここら辺に観客が座る事になるんじゃない?」

「え?メグ、お前どうしてそう思うんだい?こっち側もありえるんじゃないか?」なんてメグとフェリーペは即席地図の上に指を走らせながら話している。

「ん?だって逆光になったら見づらいじゃない?」

「ああ!そうか。逆光を考えたら客席はこっちしかないのか」

「うん、多分ね」

ウチのメグたんは時々思ったままを口に出しちゃうけど、考える事だってちゃんと出来るのよ。

何と言っても学年2位の頭だからね。

ふふふ~ん♪

「じゃあ、さぁ、お店もこっち側ってなる?」等と、夕食後は4人が角を突き合わせて簡易地図にドシドシと書き込みをしていった。

スタート地点やゴールのブイを置く位置なんかも暫定的に描き込んで行く。

「ここからこの辺まで、湖の底に尖った所が無いかとか、水深が浅すぎる所はないかとかも調べて貰わないとだね」と私が言うと、「この湖には貸ボート屋がいるはずだから、そこに聞けば危険な場所は分かるかもしれないぞ」というフェリーペの言葉に、参加者の安全性の確保が一歩進んだ気がした。

これは忘れずに貸ボート屋に確認したり、魔法で湖底を確認する方法が無いかの有無も調べないとね。