軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

374.フラグクラッシャー

「で?ノア先輩やアラン兄様の理由は?」

と、王妃様に聞く。

「えーっと、ホルガー公爵令息の場合は……ホルガー公爵まぁ宰相ね、宰相との親子関係が悪くて、反発しようと素行が悪かったのよ。授業は受けない、屋敷にも帰らない、女性との問題もあったりね。そんな時に、ヒロインを王都の街中でガラの悪い男たちから、助けたところが出会いね。そこから、公爵令息は素行が良くなったの。でも、今までのことがあるから父親との溝は深くてね。そこをヒロインに癒されるってわけ。」

「要するにチャラ男要員か。」

「そうそう。」

「「「「「「チャラ男?」」」」」」

「えっと、浮ついた感じや軽薄な感じの男の人ってこと。」

「でも、宰相とノアが仲が悪いとは聞いたことないが?」

と、ノア先輩と従兄弟であるフレッド殿下が言う。

「そりゃそうよ。ゲーム内の宰相は、仕事の疲れからイライラして家族に当たり散らしていたけど、現実はイライラどころかニコニコで帰るんだもの。お土産を持ってね。それを子供達も期待して、勉強や鍛練を頑張るんだって話してたわ。まぁ、コレもジョアンのお陰ね。うふふふ。」

「えっ?私!?」

「だーって、仕事で疲れてもジョアンちゃんのドライフルーツで疲れ知らずだし、ジョアンちゃんの教えてくれたレシピで王城の料理人が作ったものをお土産に持って帰るんだもの。」

「宰相とノアが仲が良いのもジョアンが関係しているんだな。」

「そうよ〜。だから、素行が悪くなることもなく、立派な騎士になったじゃない。」

おうふ……。まさか、私の料理が宰相様んちの家庭環境を良くしてただなんて……。

ホルガーおじ様、仕事はほどほどに……。

「では、母上、ロンゲスト伯爵令息はどうなんです?」

「あー、ロンゲスト伯爵令息は、まあ今見てもわかるように他人特に女性にはクールな『氷の貴公子』でしょう。でも、ゲームの中では、更に上をいく女性嫌いだったのよ。嫌いって言うより、女性不信ね。まあ、その原因は……ジョアンちゃんよ。」

「へっ?」

「従姉妹のジョアンちゃんは、ロンゲスト伯爵令息が大好きで、付き纏っていたのよ。まあ、ストーカーって奴ね。ゲーム上のジョアンちゃんは、知っての通り、地味デブメガネで更にファションセンスがなくてね。フリッフリのピンク系のドレスを良く着ていたのよ。そんな子にストーカーされて、勝手に婚約者だと言い触らされたら、そりゃあ女性不信にもなるわよ。」

「「「「「「うっわ〜。」」」」」」

皆んな嫌な顔を私に向ける。

「いやいや、私じゃないでしょうよ!!ゲームだから、ゲーム。」

「うふふふ。」

「「「「「「あはははは。」」」」」」

「ロンゲスト伯爵令息が、唯一安心して話せたのがヒロインってわけ。学院でフレッドの護衛として付いていた時に出会って、ヒロインだけは自分に対して誠実だって感じたのよ。……まあ、現実では地味デブメガネでもないし、ファッションセンスなんて、王都で指折りのあのグッドマン夫人が崇めているぐらいだもの。」

「それは、前世の記憶からで、私じゃなくても王妃様でもそうでしたって。」

「むり、無理、ムリ。だって私は会社と家の往復だけで、私服はTシャツとパーカーとデニムだけしか持ってなかったもの。社畜なめんな。」

おい、美梨ちゃん……残念過ぎるな。

親が泣くぞ!

「それに、現実のロンゲスト伯爵令息は、保護者として目を光らせているぐらいジョアンちゃんのこと可愛くてしょうがないみたいだしね。」

「あー、そうですね。俺も聞きました。何でも、ロンゲスト兄弟と実兄達が、釣書を叩き切っているとか。」

と、フレッド殿下。それを聞いて、ベル達が今度は私を可哀想な子を見るような目で見る。

ええ、わかってますとも。

いくら政略結婚をしなくても良いランペイル家だけど、それでも釣書があるなら見てみたいじゃない?なのに、私に届く前に処分されているなんて……。

「ちなみにラムディール殿下との出会いは?」

と、聞いてみる。

「あー、転入前にお忍びで出掛けて、ヒロインと出会うのよ。ラムディール殿下は、留学と共に王子妃候補を探していてね、一緒に行動してみて殿下としてではなく、1人の男性として見てくれる、優しいヒロインに恋するってわけ。」

「「「「「「………。」」」」」」

皆んなが再び私をジッと見る。

「いやいやいやいや、私、一緒に行動してないから。ね?パール。」

『ええ、あちらから接触しようとするのを避けまくって、一緒に行動するどころか、逃げまくっていたわね。』

「「「「「「「………。」」」」」」」

「という事は、攻略対象者のラムディール殿下以外はジョアンとの関係で、あの令嬢と関わりを回避出来ているわけだ。……バンッ……でかした!!」

「いったっ!!」

思いっきり背中を叩かれて、私は涙目だ。

「えっと、ちょっと聞いても良いですか?」

エドが切り出す。

「そうなると、あの男爵令嬢はどう出るんでしょうか?」

「「「「「「………。」」」」」」

誰もが予想出来ないので、無言となる。

「飴ちゃんの狙いはフレッド殿下ですよね?まだ、会ったことないんですか?」

「ない!」

と、言い切る。

「うふふ、学院に行く時は私が転移で、学院まで送っているからね。」

「だが、あの男爵令嬢の性格や頭からすると、何か無理矢理ことを起こしそうな気がする……。」

と、フレッド殿下。

「「「「「「「あぁ〜。」」」」」」」

「あとは、ラムディール殿下に害が及ばないようにしないとな。」

と、フレッド殿下。

「ちなみに、話したんですか?飴ちゃんのこと。」

「ああ、だが乙女ゲームやら前世の記憶については隠した。玉の輿にのろうとしている男爵令嬢がいるってことだけな。」

「まあ、アニア国としても、ラムディール殿下はちょっと問題のある王子らしくてね。……人の話を聞かなかったり、聞いても自分の良いように解釈するって。」

と、王妃様。

「『ああー、アレか。』」

ダンジョン内の行動や会話だけで、その人を判断しちゃいけないとは思っていたけど……実際そうなのね。

攻略対象者と私との関係で、ゲームの内容が変化していることは、王妃様とフレッド殿下が報告してくれることになった。そこから、どうあの飴ちゃんが行動するかで、今後を決めると言うことになった。