作品タイトル不明
215.隠れスキル①
「ジョアンの持っている【サーチS】はね、見ているあらゆるモノを検索・鑑定可能なの。物であれ人物であれね。だから、もしかしたら隠れたスキルも見つけられるかも知れないのよ。」
「で、でも……その……洗礼式の鑑定球でも出なかったスキルが、わかるんですか?」
マヌエルがジュリエッタに緊張しながらも質問する。
「ん〜、どうかしら?ジョアン。」
おっと……こっちに振ってきた〜。ムチャ振りだわ。
ーーヘイ!アシストちゃーん!!ヘルプ!!
ーーA:はいはーい。
ーーJ:サーチSで隠れたスキル探せるもん?
ーーA:うん、イケるよ。
ーーJ:あっ、イケるんだ……。
ーーA:ジョアンだからね。
……アシストちゃんまで、それ言う?
って言うか、隠れたスキル……隠れスキル……はぐれメタル。
ふふふっ。某RPGの倒したらボーナスキャラみたいに、見つけたらボーナススキルだったりして。
「ジョアン?」
「あっ、すみません。大丈夫そうです……。」
「そう。と言うわけなんだけど、皆さんはどうしたいかしら?自分を鑑定されるのは気分の良いものではないと思うわ。だから、もちろん拒否をすることも可能よ。」
「それを拒否したら、どうなりますか?」
ミューラが質問する。
「どうもしないわ。ただ特別授業からは出て行って貰うしかないけれど。あー、それから今ここで話していることは口外しないように。研究途中のことを話されたくないですからね。あとで皆さん契約書にサインして頂戴ね。」
「俺、見てもらいたい!他にスキルがあるなら、やれる事も増えるって事だろ?それに、ジョアンなら信用できるし。」
そう言ってニカッと笑うソウヤ。
「ぼ、僕も気になるから……見てもらいたい。じ、自分の知らないこと知れるなら……。」
マヌエルもメガネを押し上げながら言う。
「じゃあ、俺も。」
とコッシー。
「でも、自分のこと見られてそれを色んな人に言われたら……。」
ミューラは未だに悩んでる。
「ミューラさん、貴女のことをサーチしても他の人に絶対に口外致しませんわ。サーチする時は、1人1人個別にサーチし、もちろん皆さんの鑑定結果も口外は致しません。ジョアンにも口外させません。」
その言葉にジョアンも頷く。
「それなら……あたしもお願いします。」
他のメンバーには一度廊下に出てもらい、まずはソウヤのことをサーチする。
「(隠れスキルも見せて)【サーチ オープン】」
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[ソウヤ]
王都出身。10才。【無】属性。
状態:健康だが、空腹。
スキル:身体強化、隠密、スピード、変化、メモリー。
補足:スパイス屋ナオの孫。
サチコ、タイキの親戚。
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「「「えっ!?」」」
ジョアン、ジュリエッタ、ソウヤが同時に驚く。
「俺、スキル5個もあんの?」
ソウヤはスキルの数に。
「……確実に《影》に向いているわ。」
ジュリエッタはスキルの内容に。
「ナオさんの孫!?タイキさんの親戚ー!?」
ジョアンは知り合いの身内だったことに。
「ん?ジョアン、婆ちゃん知ってんの?しかも、タイキ兄のことまで?」
「うん。タイキさんはウチの御用達だし、サッちゃんとナオさんのお店は私の行きつけだよ。」
「えっ……ん?ランペイル……。あーー!!もしかして、噂の料理好きなお嬢様!」
「あー、たぶん私だわ。あっ、そう言えばナオさんの腰どう?」
「腰?あっ、もしかしてそれもジョアン?」
「いや、治したのは私じゃないけど、治す人を連れて行った人かな。」
「そっか。今はすっかり元気だよ。ありがとな。」
「コホン……もう良いかしら?」
「「あっ、スミマセン。」」
「ソウヤ君の隠れたスキルは【変化】【メモリー】ね。」
「あのぉー、どんなスキルなんですか?」
「【変化】は髪の毛の色を変えたり、声色を変えたりね。【メモリー】は記憶力をアップさせるものよ。とは言っても、私が持っているわけではないから、正確にはどう使えば良いかわからないけれど。」
「叔母様、もしかしてタイキさんが使ってるかも……。」
「確かに。」
「えっ?どういうこと?」
ソウヤはタイキの裏の顔を知らないようだった。
「えーっと。そうだ、タイキさんに聞けばいいんだよ。」
「でも、タイキ兄に連絡の取り方わからないし。」
「たぶん、ウチの執事に聞けばわかるかも。」
「マジか。」
「うん。じゃあ、聞いておくね。」
「おう!頼む。タイキ兄と一緒なら、嬉しいなぁー。」
次に教室に来たのはミューラだった。
「えーっと、お願いします。」
「はーい。(隠れスキルも見せて)【サーチ オープン】」
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[ミューラ]
ハピネ領出身。10才。【無】属性。
状態:健康だが、やや緊張気味。
スキル:クリーン、ドライ、アクア。
補足:恥ずかしがり屋だが、皆んなと仲良くなりたいと
思っているが空回り気味。
強気の口調の時は照れ隠しの可能性が高い。
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「………。」
ミューラは、スキルのことより補足に書いてあることが恥ずかしくて俯いてしまった。その顔は真っ赤だ。
「ミューラさん?大丈夫?」
ジュリエッタが心配して聞くと、うんうんと頷くだけ。
「えーっと、ミューラさん?私で良かったら友達なってくれる?」
「えっ?でも、あたし平民……。」
「ん?友達なるの身分必要?私は友達なりたいんだけど。」
「……あたしで良いの?」
「うん。」
「お、お願いします。」
「イェーイ!よろしくね、ミューちゃん。……って、呼んで良い?」
「えっ、う、うん。……ありがと。」