軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

214.特別授業って

「じゃあ、皆さん移動して下さいねー。」

ララノア先生に言われて、移動を始める生徒達。でも、ジョアンは動かない。

「ジョアン?行かないの?」

「ん?私【無】だよ。」

「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」

何人か残っていた生徒達が驚く。

「そ、そうだったの?ごめん。」

「えっ、あれ?言ってなかったっけ?」

「う、うん。」

「そっか、ごめんごめん。ってことで、また後でね〜。」

「う、うん。行ってくるね、また、後でね。」

教室に残った【無】属性は、ジョアンを含めて5人。その中には、ソウヤとコッシーもいた。ジュリエッタは待っているように言い、教室を離れている。

「あ、あの……さっきは……も、申し訳ありません。辺境伯令嬢って知らなくて……。」

コッシーが謝る。

「えっ?まだ、その話?別に気にしてないんだけど。それより敬語の方が気になるから止めてよ〜。」

「はい、かしこ……あっ……わかった。」

「ジョアン【無】だったのか?って、隣良いか?」

「あはは、良いも悪いも既に座ってんじゃん。うん。【無】だよ。」

「貴族で【無】って……その……。」

コッシーが言葉を選んでいる。

「恥ずかしくないかって?全然。」

「なんで?」

「【無】だからって何も出来ないわけじゃないでしょ?現に魔物討伐団の副団長は【無】だよ。属性がなくても活躍出来るじゃない?別に討伐団じゃなくても他の仕事でも、全員が属性持ちじゃないもん。貴族なのに【無】だからって恥ずかしいなんて思わないよ。私に出来る事探してるし。」

「ジョアン、強いな。」

「そう?まだDランカーだよ?」

「いや、違っ……まあ、武力的にも強いけどな。精神的にもだよ。考え方が大人って言うか、俺、【無】をそんな事考えたことなかった。」

「ソウヤは、将来何かやりたいことないの?」

「んー、婆ちゃんの店を継ぎたいかな。それか、親戚の兄ちゃんみたいに商人やりたいな。あー、でも冒険者もやりたいし。」

「あははは、良いじゃん。やりたいこと全部やっちゃえば。人生は一回だよ。」

「ジョアン……大人ってより年寄りみたいな考え方だな。」

「「「「あっははは。」」」」

周りで聞いていた生徒もソウヤの言葉に笑う。

「ちょっとー、失礼じゃない?」

「お待たせてしてごめんなさいね。改めて、ジュリエッタ・ロンゲスト教授です。今は【無】属性の将来性について研究してます。えーっと、皆さんはお互いに知ってるかも知れないけれど、私は初めてだから自己紹介おねがいできるかしら?名前と出身領、スキル、将来の夢かな?じゃあ、青いシャツの貴方から。」

ジュリエッタはコッシーを指す。

「あっ、はい。ムジカ領のコッシーです。スキルは【リペア】だけです。夢は……大工です。」

次は、ソウヤが指される。

「えーっと、王都出身のソウヤです。スキルは【身体強化】と【隠密】【スピード】です。夢は、商人、冒険者とか色々あって決めれません。」

「次は、貴方。お願いできる?」

次はソウヤの隣にいる私ではなく、他の子を指す。

その男の子は、青色のボサボサ髪に黒縁のメガネをしている。

「えっ、あっ、はい。ぼ、僕は、マヌエル。ス、スキルは【リード】と【メモリー】。……あっ、バリスト領……です。しょ、しょ、将来は……本屋か…できたら学者になりたいです。」

次に指されたのは、橙色の2つ結びをしたそばかすの女の子。

「はい。あたしは、サリバン領のミューラです。スキルは【クリーン】と【ドライ】です。将来は……まだ決めてません。」

「はい、ありがとう。じゃあ、最後は貴女ね。自己紹介は 全(・) て(・) お願いしますね。」

えっ?全て?

スキルのことよね?言っちゃって良いの?

驚いてジュリエッタを見ると、笑顔で頷かれる。

「はい。ランペイル領出身のジョアン・ランペイルです。スキルは、【サーチS】【ストレージS】【リペア】【ファーストエイド】【アクア】【ドライ】【アシスト】【転移】【アニマルトーク】です。夢は、魔獣討伐団所属か冒険者です。」

「「「「えっ!?」」」」

スキルの種類の多さに4人は驚きを隠せない。

「うふふふっ。スキルの数に驚くわよね。あっ、ちなみに私の姪っ子でもあるの。」

「「「「えーっ!!」」」」

ジュリエッタは、4人が落ち着いてきたところで

「今回、何故【無】属性に特別授業になったか説明しますね。

私の研究では【無】属性とは、あらゆる属性の能力が平均の場合もあるの。ただ、全員がそうとは限らないの。人によって2つ以上の属性が使えるかもしれないし、もちろん全然使えない人もいるでしょうけど。それにね、どのタイミングかわからないのが現状なの。その人が必要に駆られた時かも知れないし、違うかも知れないの。だから、ここにいる皆さんに協力して欲しいの。」

「「「「……。」」」」

皆んなは、【無】属性の可能性を聞いて黙ってしまった。

「それから、ジョアンのスキルの数ももしかしたら関係あるかも知れないの。」

「どういう事ですか?」

ミューラが首を傾げながら質問する。

「他の属性を使えなくても、もしかしたら今まで自分でも知らなかった隠れたスキルがあるかも知れないわ。」

「「「「……隠れたスキル。」」」」

「叔母様、それはどういうことです?」

ジョアンが質問すると、ジーッとジュリエッタが見つめてくる。

あっ……もしかして、叔母様って言ったこと?

さすがに、いつも通りにジュリー姉様とは言えないって。

ジョアンが苦笑すると

「……まあ、いいわ。えっとね、【無】属性が他の属性のように魔術を使えない代わりにスキルが他よりも優れているのではないかと、私は考えたのよ。確かにジョアンのように規格外もいるけれど、でも、もしかしたらと思ってね。それで、調べるのにジョアンの【サーチS】で皆さんを見せて欲しいの。」

「「「「「えっ?」」」」」

ジュリエッタの言葉に、ジョアンも4人も驚く。