作品タイトル不明
103.地域活性化
それから、しばらく魔物のことや、団の裏話を聞きながらお茶をしていると、応接間にお祖母様が戻ってきた。
「有意義な時間が過ごせたようね。ジョアン。」
「はい、お祖母様。皆様に色々とお教え頂きました。」
「そう。皆様、ジョアンの為に本当にありがとうございます。」
「いえいえ、とんでもございません。ジョアン様のお役に立てたのなら光栄ですわ。」
と、オリビア。
「えぇ、こちらも久々に旧友と会えましたし、ジョアン様との時間も本当に楽しいものでしたわ。ありがとうございます。」
と、エマ。
「また、何かありましたら遠慮なくお申し付けくださいませ。」
と、ソフィア。
*****
ーーーアフターディナーティータイム。
「で、ジョアン。今日、元団員の女性たちの話を聞いてどうだった?入団はやめるかい?」
と、期待を込めてお父様が聞く。
「いいえ、お父様。皆様にお話を聞いて、さらに入団したいと思いました。」
「あーあ。そ、そうか。色々話を聞けて良かったな。」
お父様は私の返答に項垂れ、他の家族は予想通りだと頷く。
「あっ、お祖父様に頼まれていた干し芋出来ました。」
と、ストレージから干し芋を取り出す。
「おっ、そうか。助かる。」
「「「「「「「「干し芋?」」」」」」」」
あっ、そう言えばお父様たちに話していなかったわねぇ〜。
「えーっと、蒸した甘露芋を乾燥させた物です。」
「父上が頼むぐらい美味しいんだね?それは。」
「食べます…よね?……どうぞ。」
自分用に残しておいた干し芋をストレージから出してテーブルの上に置く。
モグッ。
「ほんのり甘くて美味しいわぁ。これは砂糖を使っているのかしら?」
と、お母様が聞く。
「いいえ、甘露芋本来の甘さです。」
「これも、効果は凄いのかしら?」
と、ジュリエッタ叔母様。
「……はい。先に言っておきます。きっと驚くかと…。」
「「「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」」」」
「いいですか?いきますよ。【サーチ オープン】。」
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[干し芋]
蒸した甘露芋をドライフルーツにしたもの。
長期保存可能。
効能:むくみの解消。高血圧の改善。便秘解消。
老化防止。シミの予防。疲労回復。
貧血予防。冷え性予防。
食べ方:そのまま食べても美味。
炙ったらもっと美味。
ダイエット中の甘みの補給におすすめ。
ただし高カロリーなので食べすぎ注意!
補足:ジョアンがスキルで乾燥させた為、
効果が通常の3倍増し(今のところ)
美容目的には、もってこい!!
高カロリーの為、非常食にももってこい!!
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あららら、皆んな固まっちゃったわねぇ〜。
だから、先に驚くって言ったのにねぇ〜。
「こ、これは…今までのドライフルーツの効能が全て入っているような物じゃないか…。凄いな…。」
と、お父様。
「ねぇ〜ジョアン。これはスキルを使わなくても作れるの?」
と、お母様。
「はい、作れます。蒸した甘露芋を天日干しにすれば。その際、スライスしてからの方が乾きやすいですけど。」
「ねぇ、スタン。これで、甘露芋農家の悩み解決なんじゃない?干し芋を作って販売に繋げることも出来るし、非常食にも有効ならば遠征にも持って行けるんじゃないかしら?」
と、お母様がお父様に提案する。
「甘露芋農家の悩み?」
私は気になりお父様に聞く。
「あぁ、甘露芋は焼くか蒸すぐらいしか食べ方がないから売れ残ったら、飼料にするしかないんだよ。それで農家から、どうにか出来ないか相談されていてねぇ〜。」
「えっ?料理やお菓子にはしないんですか?」
「ん?料理やお菓子?甘露芋の?」
と、お祖父様が聞く。
「えっ?色々とありますけどーー」
「リンジー、明日帰る予定をもう少し延ばそう。ワシも食べたい!」
「「「「「「「「「はーーーっ!?」」」」」」」」」
「そんなぁ〜お父様、お母様ずるいわ。私達も食べたいけれど、明日には帰らないといけないのに!!」
と、ジュリエッタ叔母様が口を尖らせて言う。
「ジュリー姉様たち、明日の何時ぐらいに発つ予定ですか?」
「遅くても明日の夕方には……もしかして?」
「では、明日のランチにでも甘露芋を使った料理を作りますね。」
「やったーー。ジョアンちゃん、大好きー!」
喜びのあまり、力を込めて私を抱きしめるジュリエッタ叔母様。
「……く、苦しいです。ジュ、ジュリー姉様…。」
「母上、母上、ジョアンが潰れるー!」
ヴィーが助けてくれて、ようやく息をつくことが出来た。
「ごめんなさいね、ジョアンちゃん。つい嬉しくて。」
「いえ、大丈夫です。お父様、明日食べてみて判断されたらどうですか?甘露芋の活用が色々あれば、農家さんも困らないと思います。」
「そうだな。じゃあ、明日お願いするよ。で?父上は食べたいが為に滞在を延ばすのですか?」
「か、甘露芋農家の為を考えて、残るのじゃ!長年、我が領で頑張って支えてくれている者たちだからな。農家の為じゃ。」
と、言い張るお祖父様を皆んなジト目で見る。
甘露芋…さつまいも料理、何を作ろうかしらねぇ〜。メソが普及していれば、さつま汁もありだけれど今回は無理よねぇ〜。
ん〜、サラダ、コロッケ、グラッセ、バター炒め、ポタージュ…色々あるわよねぇ〜。お菓子だと、スイートポテトにポテトチップス、大学芋、ケーキ、クッキー…何でも出来るのに、誰も思いつかないのかしらねぇ〜。
これで、領民の助けになるならいくらでも頑張れるわ。地域活性化!頑張ろーー!!