軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

新しい住人と水路の完成

ある日、新しい住人が増えた。

ザブトンの子供の推薦になるのだろうか。

ザブトンの子供の糸で縛られた大きな蜂だ。

大きな蜂は、全長で三十センチぐらいある。

多分、縛られてない状態で見たら俺は逃げるか攻撃していたかもしれない。

ザブトンの子供のジェスチャーで、この蜂を飼育したいと推測した。

見れば縛られている大きな蜂は頭や首、手足にファーのような毛があり、偉そうに見える。

蜂は作物を育てるのに役立つかもしれない。

「しかし、襲ってきたりはしないよな?」

俺は確認する。

迷惑が掛かるようなら、排除するべきだ。

だが、蜂を捕まえているザブトンの子供は、大丈夫とジェスチャーした。

同じように、捕まっている蜂も大丈夫ですと言っているように見えた。

「……わかった。

場所はどこにする?」

蜂の希望を聞き、北の果実エリアの一角に蜂の巣用の小屋を作った。

小屋と言っても、雨風を防ぐ程度の簡単な作り、最初の頃に作ったトイレのような感じだ。

食事はどうするのかと思っていたら、ザブトンの子供がイチゴを持ってきて渡していた。

飼育もしっかりやるようだが……そのイチゴはどこから持ってきたのかな?

まあ、つまみ食い分として見逃そう。

その後、ザブトンの子供何匹かが交代で世話をしているのを見た。

十日ほどのち、大きな丸い巣ができていた。

見た感じ、雀蜂の巣をさらに大きくした感じだ。

大きいので、床に置くように作られ、蟻塚のようにも見える。

その巣から、働き蜂が出ていく。

働き蜂のサイズは、俺の知っている蜂のサイズで少し意外だった。

大きいのは女王蜂だけかと思っていたら、女王蜂よりは小さいが、働き蜂より大きい十五センチサイズの蜂が生まれ、巣を守っていた。

兵隊蜂だろうか。

ザブトンの子供たちと喧嘩しなければいいが……

ともかく、蜂の巣はザブトンの子供たちに任せた。

何かあれば、呼びに来るだろう。

ちなみに、蜂の巣を見たルーとティアがハチミツに期待できるかなと喜ぶ横で、リアたちは顔を引きつらせていた。

蜂が苦手なのだろうか?

水路が完成した。

やっとだ。

土を盛って固め、水路を掘る作りなので水路の幅はそれほど広くはない。

しかし、それでもしっかりと水を流してくれる。

途中の水漏れは無く、ため池に水が流れ込んでいく。

その様子に、涙が出てしまった。

うう……良かった。

そして、今まで協力してくれた皆に感謝だ。

今日の料理は豪勢に行くぞ。

さて、水路が完成し、ため池に水が入ることでやれることが一気に多くなった。

まずは前々から希望していた風呂作りだ。

リア達と協力して風呂小屋の作成。

沸かし場、風呂場、洗い場、そして着替える場所と用意する。

沸かし場は、お湯を作る場所だ。

現状、追い炊きとかはできない。

どこかでお湯を作り、それを湯船に流し込むだけだ。

だから小屋の外にカマドを作り、専用の石窯を設置。

石窯で沸かしたお湯はそのまま風呂場に送る水路を作った。

同時に、ため池から水路をカマド近くまで引き、水汲みが楽になるようにした。

風呂場には、湯船を作った。

縦幅三メートル、横幅一メートル五十、深さは一メートル。

かなり大きい。

底に水抜き用の栓と、そこから排水するための水路を作った。

排水した水はため池に戻さず、ため池から川へ水を戻す為の下り水路(こっちは掘るだけだったので、数年前に完成している)に直接流すようにした。

ティアからの提案で、排水にスライムを入れれば水を綺麗にできると教えられたので、川に戻す前に排水プールを作り、そこで水を浄化することにした。

環境は大事に。

そして、スライム、便利。

湯船が大きすぎて水汲みと沸かすのが大変だと気付いたが、広い湯船は憧れだったのでこのままにした。

その大きな湯船に相応しい洗い場や着替える場所を作る。

風呂は景色が大事と、湯船から見える壁に大きな窓をつけた。

なので、俺が今住んでいる寝床小屋よりも豪華な感じになってしまった。

そういえば家の方の新築もしなければ。

しかし、今は風呂だ。

風呂小屋が完成し、大体の準備ができると、俺は他の者たちに風呂の使い方を教える。

誰も風呂を知らなかったからだ。

身体は水を湿らせた布で拭くのみ。

まあ、考えれば大量に水とマキが必要になるから、贅沢なものかもしれない。

ともかく、使い方を教えた。

言葉では上手く伝わらなかったので、仕方なく俺が使っているのを見せた。

今更、俺の全裸に恥らうような者は居ない。

俺は女性陣の視線を少し気にしながら身体を洗い、湯船に浸かる。

「……染みる」

思わず、涙が出てしまった。

広い風呂、温かい湯。

前の世界で病院に入ってからは入浴がNGだったので本当に久しぶりの風呂だ。

「ああ~」

思わず声が出る。

もう女性陣のことは頭になかった。

ただ、風呂を満喫した。

俺の様子から、女性陣も良い物だと理解したのだろう。

今更、俺の前で裸になるのを躊躇する者は居ない。

全員、一気に入ってきた。

「え、あ、ちょっと、いくら広いとはいえ、無理、無理だから。

順番、順番で」

風呂を満喫できた時間は短かった。