軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

楽しい一日

今日は快晴! 絶好の海水浴日和だ!

夏休みも残り少なくなったから、今日は一日遊ぶ予定。

ルーシーも、カミュ先生、それに手の空いた時はミリアム先生にも指導してもらい、これなら単位を落とす事はないレベルになった。

サミュエルも、秋学期に必須科目を修了証書貰えそう。勿論、ナシウスとクラリッサもね。

アイラやジェニーやリンダも、かなり数学を頑張って、楽に合格を貰えそう。

つまり、夏休みの宿題は終わったから、ぱぁっと遊ぼうと思う。

私も、ゲイツ様と頑張って蓄魔器の『ちくま』ぐらいは作ったよ。後は、蓄えるバッテリー擬きを作らないといけないのだけど、これも玄武岩で作ろうと思っている。

カザリア帝国のとは違うけど、蓄魔できそうなんだよね。

後は、魔法省で頑張って欲しいな。だって、秋は社交界デビューとロマノ大学の受験で忙しいからね。

その上、今年は初めての葡萄酒を仕込む! サムが管理している葡萄畑、今年は暑い日が多かったから、すごく良い感じに実っている。

まぁ、少し魔法で後押ししたのもあるのかもね。

これを九月になったら収穫して、搾って樽に入れて熟成させる。簡単に言うと、そうなんだけど、こちらではほぼ人力だから、大変そう。

あっ、搾るのは乙女が踏むのでも、おじさんが踏むのでもなく、機械で搾るよ。

まぁ、そんなことより、海水浴だよ! 普段は、午前中は勉強だけど、今日は皆で海水浴をする。

それに、簡単な海の家をラドリー様に建てて貰って、そこでランチをする予定なんだ。

「わぁ、良い感じですね!」

ナシウスが驚いている。ヘンリーは、喜んで馬車から飛び降りて、海の家に駆け寄っている。

これは、組み立て式の海の家。秋になったら解体して、倉庫に入れておけるようになっている。

壁と壁を組み合わせて、床と屋根を設置する感じ。

私が描いたデッサンは、前世の海の家だったけど、ラドリー様の手に掛かれば、あっという間に海辺の別荘風になった。

「これは良いな」

父親も気に入って、テラスの日陰に置いたデッキチェアーで読書している。本当にブレない態度だよ。暑くなったら、泳ぐそうだ。

夏休みの間に、ナシウス達と、何回かカザリア帝国の遺跡を見学に行ったりしたから、少し日焼けして健康的になっている。

父親には、ナシウスやヘンリーが独り立ちするまで元気でいてもらわないとね!

ここには、簡単なキッチンと着替える部屋が作ってある。勿論、シャワーもね!

ヘンリーが嵌っている空飛ぶスケボーで海の上を飛んでいる。

「あれは、良いですが……国王陛下も欲しがりそうで、面倒臭い事になるのがわかっているから、広めたくないですね」

ゲイツ様は、ラドリー様とテラスで冷たいジュースを飲んでいる。

「その件は、ゲイツ様にお任せしますわ!」

後ろで、無責任だとか騒いでいるけど、私はパーシバルと一緒に泳ぐ。

「本当にペイシェンス様が泳げるのが不思議です」

まだ上手く泳げないアイラの悪口なんか無視するよ。

クラリッサと一緒に、ジェニーとリンダに水泳を教えて貰っている。

ルーシーは、風の魔法を使って泳いでいるけど、なんか溺れているような格好が悪い泳ぎ方だね。犬かきに近いからかも。

「さぁ、あそこの小島まで遠泳をするぞ!」

ユージーヌ卿、今日は訓練を忘れて楽しもうよ! とは言わないよ。

騎士組と弟達とサミュエル、パーシバルは、遠泳をするみたい。海の魔物とか大丈夫かな? まぁ、あのメンバーなら平気でしょう。

私は遠慮して、スワンのフロートでぷかぷか浮かんでいる。良い気持ち!

ルーシーがアイラとクラリッサに泳ぐ指導をしているけど、ほぼ風の魔法の訓練だね。

「クラリッサは、風の魔法が使えるのだから、泳げるし、飛べる筈だわ!」

ルーシーは、なかなか厳しい。それにアイラもクラリッサも食らいついているから、勝手にやらせておく。

遠泳から皆が帰ってきたので、ランチにしよう!

海の家のランチ! カレーと焼きそばだよね。

これは、私の海の家の定番だ。それにバーベキュー!

焼きそばは、カンスイは無いけど、卵を混ぜて、なんとなく中華麺に似た物ができた。

ソースは、ウスターソースっぽいけど、鉄板でじゅーじゅー焼いていると、匂いで泣きたくなるほど、懐かしい。

カレーは海の幸だよ。これも好評だ。

でも、一番人気はバーベキュー! マッドクラブを焼いたのが、次々となくなる。

青葉祭で錬金術クラブで作ったガーデンテーブルとガーデンチェアー。これは、クラリッサに作って貰った。

クラリッサ、この夏休みで錬金術の腕をかなりあげている。醤油やソースの瓶も、同じ大きさにちゃんとできるようになったし、それを作る型も作ってくれたよ。

クラリッサには、秘書としての賃金だけでなく、色々と錬金術で作った物の代金も払うつもり。

「パーシー様、このとうもろこしも美味しいですわよ」

本当なら、とうもろこしの一本焼きをしたいけど、こちらでは令嬢は丸齧りなんかしないからね。

カットしたとうもろこしを焼いて、醤油をハケで塗ってある。香りが暴力的なんだよね。

「これは美味しいですね!」

パーシバルと二人で仲良く食べているのに、邪魔が入った。

「子爵様、これがノースコート伯爵から届きました。緊急だと言っています」

モンテス氏も、私達が楽しんでいる邪魔はしたくないみたい。でも、ノースコート伯爵が緊急と言うのなら、理由があるはずだ。

「読んでみますわ」手紙を受け取って、読む。

「あああ、これは困ったわ!」

パーシバルにも見せる。

「どうせ、エステナ聖皇国が無茶を言っているのでしょう」

マッドクラブを皿に山盛りにして食べているゲイツ様が、鼻で笑う。

「ペイシェンス様、これを解決したら、秋の食事会を開いてください。秋は、きのこも美味しいですし、魔物の肉も脂がのってきますから。材料は、こちらで用意しますよ」

食事会ぐらいは良いけど、ゲイツ様、大丈夫なのかな?

「ははは、私の心配は要りません! 元々、エステナ聖皇国と仲良くしようと思った事は一度もありませんから。それより、マッドクラブを残しておいて下さいよ!」

はぁ、遺跡が何らかの動力源で動いているのは、誰でもわかるよね。エステナ聖皇国は、そのシステムを掘り返して持って帰ると、無茶苦茶を言っているんだよ。図々しいにも程がある。

ノースコート伯爵は、そのことでエステナ聖皇国の司教の護衛である聖騎士と領兵とが睨み合っていると知らせてきたんだ。

つまり、ゲイツ様に来て欲しいって事だよね。

ゲイツ様は、私は顔を出さない方が良いと言ったので、ノースコートには行かないけど、海水浴を続ける気分ではなくなった。

早いけど、館に戻って、それぞれが夏休みの課題に取り組んだよ。