軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

復活のM

「フィロリアルクロス!」

女王がアイドルのファンの様にクズにエールを送りますぞ。

なんとなく女王はクズに魅了されているのがわかりますな。

「母上……ねえ、ナオフミ……本気で家出して良い?」

「村の隣町にお前の屋敷があるだろ。そこに避難すればいいんじゃないか? フィーロとしばらく一緒にいれば良いだろう」

「そうさせてもらうわ……フィーロちゃんが今の私の癒しね……」

婚約者の目が死んでますな。

確かにフィーロたんは天使ですぞ!

「それではこれからよろしく頼む! 共に世界を平和に導くのだ!」

そんな訳でクズがリーダーをしつつ錬や樹、フレオンちゃんやブラックサンダー達が戻ってきて各地で色々と活動を再開したのですぞ。

ライバルが行った扇豚の世界……ああ、フレオンちゃんが扇豚は立派な人だと仰ったので豚では無いと俺は理解できました。

グラスでしたな。

そいつの世界を行き来しながら大きく動きまわっていて、充実した毎日を過ごしているそうですぞ。

ちなみにグラスの仲間達もいらっしゃるそうですな。

後はお義父さんやライバルから聞いた話で今回の補足ですぞ。

錬の仲間達も神鳥騎士団に付き合わされて異世界に渡って色々と活動していたとか何とかですぞ。

どうしてこんな事をしているのか疑問には思っているそうですが、尊敬する錬と共に色々と冒険をするのは悪くない経験だったとか仰っているそうですぞ。

リースカの方は相変わらず鳴いておりますな。

動き自体は良くなっており、タクトから没収した投擲具に選ばれるだけの成長はしたらしいですぞ。

こうして波は終わり、戦後処理の転生者討伐や各地で勃発している争いなどを鎮静化させる日々へと移行しました。

フレオンちゃんの異世界の冒険話を仙人はとても楽しげに聞いておりました。

ユキちゃんは念願のフィロリアルレースに出場しアッサリと優勝をもぎ取ったのですぞ。

もちろんフィロリアルクイーン&キング杯にも出場しました。

最初の世界では既に子供を産んで引退していたユキちゃんですが大健闘の末に優勝をもぎ取りましたぞ。

フレオンちゃんやフィーロたんは早く走るよりも飛ぶ事を楽しく思っていらっしゃる様ですぞ。

好みの違いですな。

で、ユキちゃんですが優勝しても自惚れる事無く練習を続けておりますぞ。

よく俺とレースをしておりますな。

まだまだユキちゃんには負けられないですぞ!

そうして……ある日の事、ガタガタと馬車は揺れますぞ。

本日はお義父さん達と一緒にのんびり行商の旅ですぞ。

「ナオフミ、行商好きよね」

「ラフー」

お義父さんはお姉さんとラフ種、そしてフィーロたんと婚約者、ライバルと虎男を連れております。

グラスはあちらの世界で何かを探しているらしいので帰りましたぞ。

「村に居たらやかましい正義戦隊騎士団に巻き込まれるだろ。こうしてのんびりするのは行商するのが一番なんだよ」

「そうね。だから私も一緒にいるんだしね」

「アイツらなんか知らんが、この世界の隠しダンジョンも紹介されてクリアしてきやがったしな。プラド砂漠だったか」

「時間稼ぎに使えるかとヒントを多少教えて送り出したけど、想像以上に攻略が早かったなの。覚醒クズ、ぱねぇなの」

ライバルはクズを筆頭とした神鳥騎士団にプラド砂漠のあの機械を紹介したそうですぞ。

しばらく静かでしたが攻略を終えて帰って来たのですぞ。

波の被害で起こった飢饉などは完全に解消されましたな。

ライバル曰く、あっちの世界でも似たような場所があるのでそっちにでも行けと仰っていました。

「アイツ等、無駄に完成度たけぇなの」

「だろうな……悪い事をしている訳でもないし、むしろ善行だから文句も言えないしな」

「表だった敵はフィロリアルクロス筆頭の騎士団が倒して、裏の敵は弓の勇者派閥、単独犯は剣の勇者派閥が……本当、無駄に完成度高いわよね」

「そして樹の配下と錬の配下に、異なる正義を繋げる者……フィロリアルクロス! だろ……勘弁してくれって感じだな」

どんな人物でも大抵はこの三派閥のどれかと相性が良いとかなんとか。

正統派、裏組織、個別、とお義父さんが言っていましたな。

その異なる思想を持つ者達を仲介するのがフィロリアルクロスらしいですぞ。

「あっちの世界で戦争準備中、少人数の集まりの時に仮面を着けてないクズが勝ち気で蔑みの笑みを浮かべながら『転生者共の指示する陣形はどいつもこいつも馬鹿の一つ覚えの包囲殲滅ばかりだ』って言っていたなの」

「あー……どんな陣形なのかは何となくわかるな」

俺の歴史知識を披露する場面ですな?

これでも歴史は得意なのですぞ。

包囲殲滅というとハンニバル将軍のカンナエの戦いが有名でしょうな。

俺の世界のマンガなどでも使われているのを見た事がある位、有名な作戦ですぞ。

歴史によると作戦の完成度は高いそうですが異世界では定石が異なるのでしょう。

そもそも魔法のあるこの世界で囲える程、固まって陣形を組むと魔法の餌食ですからな。

俺だったら固まっている敵にプロミネンスを投げつけるか、横薙ぎブリューナクでバラバラな陣形でも一網打尽ですぞ。

尚、この包囲殲滅で有名なカンナエの戦いは紀元前の出来事という事も忘れてはならない要素ですな。

カンナエの戦い以外でも、多くの時代、場所で使われた歴史がありますぞ。

それ位、定番な作戦なのでこの世界でも兵法書にも載っている位、ありがちですぞ。

こんな作戦で出し抜ける程、世界は甘くないですな。

「囲むのも苦労するし、地形の問題、増援その他、無数に問題があるなの。通じるには多くの条件が必要って言ってたなの。そもそも大規模範囲魔法とかで範囲外を攻撃なんてのもあるから、どんな作戦でも頼り過ぎはだめなの」

「こう……兵法書に載っているクラスだと突破のテンプレとかありそうだし、魔法があると尚の事違いがあるはずだよな……」

「当然なの。であると同時に『なるほど、わしの世界の方でも過去の戦争でなぜ意味もなくこの陣形が多く使われたのかがよくわかった。これが転生者という事なのだろう。失敗した際に一騎当千の活躍のみが記されるのだな』ってなんか納得してたなの」

つまり失敗しても転生者固有の特殊能力によるゴリ押しで敵を倒し、作戦は成功した事になる、という事ですな。

失敗していても成功とは、よくわからない事になっていますぞ。

尚、歴史上負けた転生者もいる訳ですが、同様の作戦を使っているので歴史には残るそうですな。

「ああ、そういえば最初の世界のタクトもこの陣形使っていたそうですぞ」

飛行機による空爆以外の作戦で投入されていたそうですぞ。

どちらにしてもクズの作戦の前に一網打尽だったそうですがな。

尚、タクトの方は別動隊のお義父さんが倒していました。

「転生者が少数で突っ込んできた所をフィロリアルクロスが指を鳴らして『これが君のやりたかった事だろう?』って集団で囲んで包囲殲滅していたなの。上手く機能すれば確かにすげーなの」

「クズからすると転生者って倒すの楽そうな相手だよな……単純な強さでも勝てるし、作戦もカリスマも余裕か……覚醒クズと俺が敵対したら作戦負けするのは確実だな。まあ、そもそも俺は作戦なんて練らんが」

お義父さんはその辺りの理解が深いですからな……基本的には専門家に丸投げですぞ。

ただ、四聖勇者の中で指揮が高いのはお義父さんでしょうな。

それは揺るぎがありません。

ですが勇者である以上、最前線で戦わねばならないお義父さんの指揮にのみ頼るというのは間違いですぞ。

お義父さん以外に全体の指揮をする人物が必ず必要になるのですからな。

そもそも盾の勇者であるお義父さんは性質上、一番前に居る事になるので、軍団を指揮している余裕などないという事なのでしょう。

指揮官というよりは隊長とか武将のポジションですな。

お姉さんやフィーロたんなどの指揮をする部隊長なのですぞ。

「クズは地形をよく利用するなの。どれだけ地形を利用した罠で敵を倒したか……シルトヴェルトが苦戦したのも納得なの」

「そこまでか……」

「そういえばグラウェイク鉱石の浮遊岩を利用して飛行機を無力化してましたな」

最初の世界での作戦ですぞ。

飛行機がボコボコ突撃して落ちてましたな。

「だから、あんななのに偶に取り込まれそうになるのよね……あれが全盛期の父上のカリスマって言うのかしらね」

「おい、メルティまであっち側に行かれたら本気で困るんだが」

「そうなった方が楽そうだけど……私、メルフィロをやらされているじゃない?」

「ああ、あれな」

「この前、それなりに大きい所でメルフィロになったんだけど……居たのよ」

何が居たのですかな?

まったくわかりませんぞ。

「お忍び姿の母上がね……ガエリオンが販売しているメルフィログッズの杖を振って応援していたのよ……」

「お前の母親、本当ミーハーだよな……」

婚約者の目は本当に虚ろですぞ。

「がんばってー! メルフィロー! とか自分の母親が叫んでいる光景、ナオフミはどう思う?」

「それを見て死にたくなった、と」

「ええ……だから、私があっち側に行く事は無いでしょうね……」

「そりゃよかった。出来るだけあいつ等に関わらない様にしないとな」

「とはいえ、フィロリアルクロスが良い感じに政治関連はやってくれているなの」

「なあ……その件のフィロリアルクロスだが……なんかあると俺にあの鉄仮面を渡そうとしてくるんだが……」

虎男が困った顔でお義父さん達に言いますぞ。

「お前を後継者にしたいんだろうな。クズとして表舞台に立ち、フィロリアルクロスと和平を結び続けるみたいな感じで」

「やめてくれ……俺に政治は無理だ。アトラが俺に似ていると言うから信用してるが、あんな真似出来ないぞ……」

「凄いのは認めるんだがな……クズはお前の事が気に入っているんだろうさ。過去の自分と重なるって事でさ……あれじゃないか? 『その意志、フィロリアルクロスが受け取った!』とか言いながら仮面を被ればクズも満足して隠居してくれるかもしれないぞ」

「そんな投げっぱなしな……」

「だからってあんな仮面をつけるのは……」

「フィロリアル様に文句でもあるのですかな?」

クズもやっとフィロリアル様を理解したのですぞ。

「怪しげな生き物だってのは間違いない。少なくとも荷物を運ぶだけの生物じゃない。それ以外の、魔物を超えたナニカだ」

「なんですかな? 喧嘩なら買いますぞ?」

「元康、落ち付け。原因はお前とフレオンとブラックサンダーの所為だろ。村のフィロリアル共の感染問題もどうにかしなくちゃいけないんだ。メルティとフィーロ、しっかりと管理するようにな」

「父上達を相手にするよりは幾分か気が楽よね……なんか波を乗り越えるってがんばっている時よりきついわ」

ちなみにフォーブレイの豚王関連の討伐などは行われておりません。

アレも必要悪と認識されているのか、まだ手を出す時ではないとの認識なのか分かりませんな。

お義父さん曰く、フォーブレイの転覆はアイツらにとって行き過ぎた正義になるって事だろ。樹が隠れて行った革命騒動辺りでの経験からじゃないのか? との話ですな。

まあ、面倒なのは事実ですぞ。

無駄に藪を突く事を錬や樹、フレオンちゃん、ブラックサンダー達はしないと言う事でしょう。

「フィーロのお仕事馬車をひくー」

おお……フィーロたんがご機嫌ですな。

俺はユキちゃんとコウを連れて同行しているのですぞ。

お義父さんとフィーロたんをお守りしたいですからな。

そうして進んだ場所は……おお……懐かしいですぞ。

俺が赤豚に騙されたんだと確認した、錬と赤豚がポータルで飛んで逃げられお義父さんに捕まった時の町でした。

日が暮れ始め、村にポータルで帰る気が起きなかったお義父さん達はここで宿を取る事にしましたぞ。

俺も参加ですな。

ああ……全てが懐かしいですぞ。

フィーロたんとの出会いの酒場ですな。

酒場に入り、ぼんやりと思い出の椅子に腰かけますぞ。

「元康様! お食事ですわね!」

「そうですな。お義父さんの作る料理とは異なりますがここは中々悪くない酒場ですぞ。俺の思い出の酒場ですからな」

「そうなのですわね! きっとここの酒場の料理は足が速くなるのですわね。それと料理の摂取栄養素を計算すべきですわね……うーん」

ユキちゃんは相変わらず走るのが大好きな様ですぞ。

「ほら、ラフタリア」

「ナオフミ様、自然に私を膝の上に乗せようとしないで下さい。獣人には成りませんからね?」

「ダメか?」

「ダメです」

「そうか……じゃあ今回はラフちゃんを乗せるとしよう」

「はぁ……注意するのも疲れましたので良いですよ」

お姉さんが深いため息をしながらお義父さんの隣の椅子に腰かけて料理を注文しましたぞ。

「なおふみ、もうラフーに素直に成った方が良いと思うなの」

「そうよねー……」

「俺は正直だぞ」

「なんて言うか……勇者って揃っておかしくなっちゃったのよね。ナオフミもその限りじゃないわ」

「なおふみはまともな方だと思うなの。ガエリオンとしてはもっと優しいなおふみを知ってるなの」

「片鱗とかは分かるんだけどね……それがラフタリアさんに集約してると言うか……」

ちょっと離れた所で婚約者がライバルと話し込んで居ますぞ。ドラゴンなんかと話して居たらフィーロたんが怒りますぞ!

出来ればやめてほしいのですぞ!

フィーロたん! 嫉妬はダメですぞー!

と、思ってフィーロたんを見るとフィーロたんは酒場でご機嫌に歌っております。

ああ……そのお姿は思い出の中のフィーロたんと全く同じなのですぞ。

ピューピューとフィーロたんの歌が好評で酒場の客たちがエールを送っておりますぞ。

婚約者も混じって歌って踊って賑やかに時は流れて行きましたな。

色々とフィーロたん達は客からプレゼントを貰っております。

そうして山盛りのプレゼントを持ってフィーロたんが俺の方へとやってきました。

「どうしたのうるわしゅー? なんか辛い事でもあったー?」

ああ……思い出の中のフィーロたんと重なる光景ですぞ。

「お腹が空くとね。元気がでないんだよ? 元気の出る歌を歌ってあげる」

フィーロたんは俺の思い出の中と変わらぬお姿と歌を歌って下さっておりますぞ。

おお……そうですぞ元康、お前の愛はフィーロたんから授かった愛。

どんなフィーロたんであろうとも怯えるなどしてはいけないのですぞ。

フィーロたんは歌を歌い終わると差し入れのプレゼントの中から野菜と花を俺に下さいましたぞ。

「これ食べて、元気出してまたうるわしゅーってご飯ちょうだいねー」

と、満面の笑みを浮かべて下さいました。

フッと……今までの恐怖が取り払われた様な晴れやかな気持ちになりましたぞ。

「お、おい。槍の勇者。なんか元気になったのは分かるから落ち付けなの。せっかく良い所なんだから我慢しろなの? 分かってるなの? 落ち付けなの」

ライバルが何か言ってますが知った事ではないですぞ。

「なんだ? 何かあったのか?」

「早く槍の勇者を押さえつけるなの! じゃないと槍の勇者の為にならねーなの!」

ライバルが虎男に命じながらこっちに飛んで来ようとしていますぞ。

「う、うわぁあああああああああああああああああああ!」

俺はフィーロたんに飛びつきました。

「にゃあああああああああああああああああああああああああああああ!?」

「フィーロちゃん!? 槍の勇者、ちょっと落ち着きなさいよ」

「あーあ……折角良い感じに関係を構築して後少しって所まで来てたってのにやっちまったなのー」

ヤレヤレと言った様子でライバルが何か言ってますが知った事ではないですぞ!

こうして俺はやっとフィーロたんへの恐怖を克服し、愛を取り戻したのですぞ!

フィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんお義父さん!フィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたんフィーロたん!

ですぞー!

こうして俺は立ち直り、今まで以上にフィーロたんへの愛を増したのですぞ。

ドライブモードでフィーロたんと各地でドライブしました。

飛んで行くフィーロたんにフライングモードでお空にランデブーも行いましたな!

どこまでも一緒ですぞ!

……。

…………。

………………。

選択遡行

サクラちゃんを婚約者の所に行かせる。

虎娘を優遇する。

虎娘を優遇する。

虎娘を優遇する。

虎娘をお義父さんに斡旋する。

虎娘をお義父さんに斡旋する。

虎娘、いい加減諦めろなの。

諦めませんわ!

ランダム遡行←

第八座標…………参照…………照合…………遡行開始――

……。

…………。

『フィーロね。時々遠くを見つめるごしゅじんさまとラフタリアお姉ちゃん達と同じところを見たい。ねえどうしたらフィーロは同じところに行けるー?』

『うーん……それはなかなか難しいねー。君は覚悟を持って、振り返らない決意……どれだけの別れがあっても後悔しないでいられるかい?』

………………。

「おや?」

ふと気付いて俺は周囲を見渡しますぞ。

そこにはお義父さんや錬、樹がいますな。

ここはどこですかな?

どことなく見覚えがあるような……。

「あれ? 波の到来時間がいきなり消えた……?」

お義父さんがここで異変に気付いた様に言いました。

この声音や錬や樹へ向ける態度からして優しいお義父さんですぞ。

どうやらまたループしてしまった様ですな。

そして錬や樹以外の人物へと意識を向けると……お姉さんのお姉さんやパンダがおりますぞ。

そしてエクレアやサクラちゃん、コウ……ユキちゃん。

ユキちゃんは大人ではなく子供のお姿ですな。

「元康くん、何かわからない?」

色々と確認しなくてはいけませんな。

ここは……確か最後の波の転生者共との戦いを行う場所ですぞ。

そのような場所に優しいお義父さん達と一緒に行ったループは……ライバルにその身を捧げてしまったお義父さんの場合は樹が死んでいるので違いますな。

ここに樹が居ますぞ。

となるとおそらくは……。

「な、なの……? なのーん!」

ここでライバルがハッと我に返ったかのように助手の隣で鳴きました。

「ガエリオン、ループしてきたなの!」

「え?」

お義父さんがライバルの方に視線を向けました。

「今、ガエリオンがループしてきたって言わなかった?」

助手がライバルを見て言いましたな。

「なの! ここは……うん。間違いないなの。槍の勇者、ここはお前が勇者達を連れてフォーブレイへ行ったループで間違いないはずなの!」