軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ウサウニーのボーナスタイム

「う、うう……や、やめ、ろ……くううあああぁぁぁ」

どうやら悪夢にうなされて居るようですな。

拷問によるトラウマでしょうな。

どうしたものですかな……お義父さんに報告したら樹に添い寝してしまいそうですぞ。

こういった弱っている者にお義父さんは優しく接するのですな。

まあ、樹が大事にしているモグラやリースカもこの辺りは知って対処していそうですな。

今回、俺が忍び込む為にそれとなく誘導してこの二人にはパンダの村の方で泊まって貰ったのですぞ。

もしもコウが今の樹の様子を見に来たらルナちゃんと同じように持ち帰ってくるかもしれないですぞ。

……早めに処理ですな。

実は夢関連をどうにかする槍があったはずですが……面倒なので使いませんぞ。

スリープランスⅩで追い状態異常にしてやりますぞ。

「ウ!? ……すー……」

うなされて居た樹ですがスリープランスを突き刺してやった所、夢すら見れない程に深く寝入ったようですな。

では、と樹の服を脱がしますぞ。

じゃないと検査が出来ませんからな。

服作りが得意な俺は寝ているままの樹の衣服をはぎ取る等、容易いのですぞ。

そうして迅速に樹を裸にしますぞ。

もちろんリスーカ姿ですがな。

そうして俺は樹を仰向けに寝かせて尻尾を確認しますぞ。

確かに見た目の通り、途中から切れていますな。

何をかくそうコウが色々と気にするので樹の尻尾をどうにかできないかと思って潜入したのですぞ。

「さて、樹……真実を知って反省した君にウサウニーからのボーナスタイムですピョーン!」

『力の根源たるウサウニーが命ずる。森羅万象を今一度読み解き、彼の者の姿を変えよ』

「フォーフェアリーモーフ! ですぴょーん!」

ボフンと樹が元の姿に戻りましたな。

俺たちフェアリーモーフで姿が変わった勇者たちが本来持ちえない部位が切断された際、人の姿に戻った時にどんな変化があるのかの確認ですぞ。

これで特に変化などが無かったら変身した姿とは別の可能性がありますが……。

等と思いながら樹の尻尾がありそうな部位、尻を確認すると尾てい骨から連なりそうな部分、腰近くの皮が酷く抉ったような痣みたいになっていますな。

ここがリスーカになった際に伸びて尻尾になっていると見て良さそうですぞ。

では実験に……。

『我、ウサウニーが天に命じ、地に命じ、理を切除し、繋げ、膿みを吐き出させよう。龍脈の力よ。我が魔力と勇者の力と共に力を成せ、力の根源足るウサウニーが命ずる。森羅万象を今一度読み解き、彼の者を炎の焚ける力で癒せ!』

「リベレイション・ファイアヒールⅩですぴょん!」

という訳でリベレイションの最大強化したファイアヒールで樹の尻尾らしき部位の皮膚に回復魔法を施してやりますぞ。

じわりじわりと樹の尻にある抉ったような痣が肉が盛り上がって消えていきますぞ。

この程度の古傷、高位の回復魔法は治せるのですぞ。

お義父さんも昔、酷いけがをした際に回復魔法で治したのでしたな。さすがに欠損となると更に別の魔法が必要なようですが樹の場合は問題ないのですぞ。

この手の治療専門はお義父さんではありますが俺も適性はあるので回復効果は高いのですぞ。

「すー……すー……」

のんきに樹は寝息を立てていますぞ。

心なしか顔色が良くなっていますな。

回復魔法は便利なのですぞ。

しかも火の力でポカポカですぞ。雪山ならお義父さんの回復魔法よりも暖かく体温回復もできますな。

なんて思いながら樹の古傷は消えていきました。

よし、ですぞ。

あとは……俺は小さくした槍を杖を振るようにして再度樹に魔法をかけてやりますぞ。

『力の根源たるウサウニーが命ずる。森羅万象を今一度読み解き、彼の者の姿を変えよ』

「フォーフェアリーモーフ! ですぴょーん!」

ボフっと樹はリスーカに逆戻りしましたな。

おや? 記憶の中に居る前回のループの樹が「なんでまたリスーカに戻したんですか!?」と詰問していますが、ここで元に戻してやるなんて決めてはいないのですぞ?

俺は樹を心配するコウの為に治せるか来たのですな。

まあ、まさか尻尾切断までされているとは俺も思いませんでしたぞ。樹の仲間は予想よりも手が早い愚かな連中だったという事ですぞ。

さてさて、実験はどうなりましたかなー?

と、改めてリスーカになった樹を確認すると樹の尻尾は綺麗に治っておりましたぞ。

これで治療は完了ですぞ。

後は服を着せてこの場を去るだけですな。

という所で人の気配が後ろの方からしました。

「そこに居るのは誰で――」

「デスピョン!」

シュバッと咄嗟にスリープランスで口封じとばかりに突撃してしまいました。

クローキングランスで姿を念入りに隠していましたが見つかってしまったのですかな?

まあ、樹に色々と魔法をかけていたので気配が漏れてしまったのでしょう。

何にしても発見されたのですから即座に反応して黙らせるのですぞ。

バーストランス等をここで使うと危ないですからな。

「ウッ――!?」

ドサッと槍を突き刺して昏倒させてから槍を引き抜くとそこに居たのはウサギ獣人姿のウサギ男ですぞ。

おやおや、まさかウサギ男に嗅ぎつかれてしまうとは思いもしませんでした。

ヴォルフとかでしたら少し手を焼くことになりかねなかったですな。

一応ツメの勇者でお義父さんから強化方法を教えて貰っているのでテント内の戦力では上の方ですぞ。

お義父さんだったら媚びを売って撤退をするつもりでした。

俺はウサウニーですピョン。よろしくお願いしますですピョンと俺の知るお義父さんに撫でてもらうテクニックでお願いするつもりでした。

いずれお義父さんには俺のこの姿を見てもらうのですぴょん。

さて、俺のスリープランスで昏倒したウサギ男へ考えを戻しますぞ。

お前も中々察しが良くなりましたな。

お義父さんの配下としての自覚が出てきたという事でしょう。

「お前のウサギ天下も俺がウサウニーとしてお義父さんに近づけるようになるまでですピョン」

寝ているウサギ男に何を抜かしているんだと脳内のお義父さんが指摘しているような気がしますが間違いでしょう。

何はともあれ口封じはどうしたら良いですかな。

イリュージョンランスで追い打ちをして夢を見たとかで誤魔化しつつこいつを寝床にぶち込まねばいけませんな。

ですが今のウサギ男は地味に体躯が大きくなっているので運ぶのが少し面倒ですな。

まあ、顎なり襟首なりに槍をひっかけて引っ張っていくのがよさそうですがな。

「ラフラフラフ……見ぃたぞぉ~~……何やら物音がすると思ったら面白そうな事をしているではないか」

「デスピョン!」

俺の第二のスリープランス突撃を声の方に向かって放ちますぞ。

ですがボフっと音を立てて攻撃が空を切ったのですぞ。

「ラ、ラフミ!?」

「残像だ。今のは槌の勇者になっていなかったら当たっていたぞ?」

嫌な状況でラフミが出てきやがったのですぞ。

くっ……こいつを口封じするのは骨が折れますぞ。

バーストランスで仕留められますかな?

というより勇者になってなかったら本当に当たっていたのか怪しいですぞ。

「ふむ……どういう風の吹き回しか知らないがジャスティスの治療をしている所でテオドールに勘づかれたか」

「そ、それがどうかしたのですかな?」

犯行現場を見られたのですぞ。

倒れるウサギ男とラフミをどう処理しますかな。

そう思っていたのですがラフミが昏倒しているウサギ男の下に潜り込んで背負いました。

「おい、何をしている。お前もこいつの足を持て。こいつの寝床に見つからないようにぶち込むぞ」