軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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「ううん、それでいい。

反省はしないような気はするけど、もう関わらないのならそれでいいよ。

あ、女官長たちは?」

「女官長はすぐに平民落ち、むち打ちの上で王宮から出された。

女官長の生家の侯爵家は子爵家に。領地も半分没収。

女官長だけでなく一族の長である侯爵も予算の件で絡んでたんた。

文官と女官を輩出することで有名な家だったからな。

この件だけじゃなく、公爵と手を組んでいろいろとやってたらしい。

女官長だけじゃなく、何人か平民落ちしてる。

子爵家になった後の長は関わっていなかった分家の者になった。」

「そうなんだ。他にもいろいろやってたんだ。

それじゃ平民落ちも仕方ないね。」

教師の件とか、女官長だけで手配できるとは思えなかったけれど、

一族で王宮に仕えていたのなら可能だ。

…王宮の人員、総入れ替えになってないよね?

お祖父様がやたら忙しそうなのが気になる。

「王宮に勤める人、足りなくなったりしてない?」

「大丈夫。すっきりした感じだよ。

余計なことする馬鹿がいなくなったおかげで仕事ははかどってるらしい。」

「そっか。ならいいや。」

ぬるくなったお茶を飲み干したら、リサがすぐにお代わりを持ってきてくれた。

話しているうちに小腹がすいたなと思っていたのもわかっているのか、

ユナが焼き菓子も一緒に置いてくれる。

サクサクした焼き菓子を食べていると、カイルが笑ったのがわかった。

「カイル、なんで笑ったの?」

「…いや、姫様、その焼き菓子好きなんだなって思って。」

「あぁ、うん。美味しいよね。細かいナッツがのってるのが好き。」

そういえば最初に籠に入ってた焼き菓子もこんな感じだった。

なんだかすごく懐かしく感じる。ちょっと前の出来事なのに。

「ねぇ、王女教育っていつから始まるの?」

「姫様がこれだけ元気になったのなら、いつでも?」

「じゃあ、王女教育と一緒に魔術も覚えたい!二人が教えてくれる?」

あの頃の魔術とどのくらい変わったのか知りたいし、

急に私が魔術を使えるようになったらおかしい。

この二人に習っていれば、私が魔術を使っても不思議じゃなくなる。

そう思ってお願いしたら、

クリスとカイルだけじゃなく、リサとユナにも変な顔をされる。

「…え?私、おかしなこと言った?」

「姫様、魔力なしの判定だったよな?」

魔力なしの判定!嘘だ!

え?本当にと思って身体の中の魔力を探る。………うん、ある。

おそらく一度も使っていないけれど、間違いなくある。

何で魔力なしの判定?というか、魔力鑑定なんて受けた記憶ない。

「あのね…どうして魔力なしって言われているのかわからないけど、

私に魔力あるよ?だって、クリスとカイルの魔力わかるもん。」

「「は?」」

どういうことだとクリスとカイルが顔を見合わす。

それを見たリサがはっとした顔になる。

「クリス様、カイル様、

もしかしたら魔力なしの判定も公爵の嘘かもしれません。」

「あぁ、そういうことか!

あれもハズレ姫だっていうことにするための嘘なのか。」

「…これは、早いとこ陛下に報告して鑑定したほうがいいな。

え、というか魔力があるのわかるってどういうことだ?」

魔力を感知できる能力は全く無いわけではないがめずらしい。

だけど、これから魔術を使えるようになっていくためには、

これを隠すほうがめんどくさい。

全属性使えるんだから、こんなとこで出し惜しみしている暇はない。

「うーんとね、見えるの。

たとえば、今日の天井にいる影さんはダナね。ね、そうでしょう?」

天井に向かって言うと、ガタンと音がした。

慌てたダナが何かに足をぶつけたようだ。

「大丈夫?何かにぶつけた?」

「…大丈夫です。」

低い声が天井から聞こえる。

もう会話してもいいらしい。思わず笑顔になる。

「驚いた。姫さん、魔力が見えるのか。

というか、魔力で人を判別できるのか?」

「うん、できるよ。ユンとイルの魔力もわかる。

だからカイルと会った時に言ったでしょ?返事してくれてありがとうって。」

「あぁ、そういえばそうか。じゃあ、早いうちに監視の判別がついてたんだ。」

「うん。カイルはいつも心配してくれてたよね。怪我も治してくれてた。

クリスはね、ちょっと遠くから見守ってくれてる感じだった。

だけど、壊されたものを直してくれたのはクリスだよね?」

過保護なのはカイルだけど、クリスが優しくないわけじゃない。

そっけない感じはするけど、ちゃんと優しい。

そう伝えたら二人とも黙り込んでしまった。

「…では、陛下にお伝えして鑑定をいたしましょう。

魔力があることがわかれば、魔術を習う許可も下りるはずですから。」

「本当?じゃあ、お願いねユナ。」

「…私たちの区別がつくのも魔力で見ていたからですか?」

「ん?ユナとリサはよく見ると顔が違うよ?

ユナはウサギっぽいし、リサはリスっぽい。なんとなくだけど。」

ユナとリサはクリスとカイルほど魔力はない。

だから魔力で見るよりも顔で判断したほうが早い。

最初は似ていると思ったけど、今は間違えるようなことはない。

「そうでしたか。」

にこりと笑ってユナは部屋から出て行く。

すぐにお祖父様に報告に行ってくれたようだ。

部屋に残っているリサも笑っているけど、やっぱり笑い方が少し違う。

「早く魔術習いたいな。」

そう言ったら、クリスに落ち着くようにと言われ頭を撫でられた。

それがなんだか本当に妹扱いされているようで、くすぐったい気持ちになった。