作品タイトル不明
第106話 本物はやっぱり凄かった
正直、どっからツッコめばいいのか分からんかったが、まず驚いたのはそのレベルだ。
レベル35ってなに? どんだけ頑張ったらそんなにいくわけ?
「いや、これは私たちもうっかりしてたんだけどね。単純に、小鈴一人で経験値を独占していたら、ものすごいペースで上がっちゃったのよ」
フッ、と。気まずさを誤魔化すようにミライさんは笑った。
ああ~、でもそういうことか。確かにうっかりだったな。
「そういえば、俺たちのレベルの上がり方って、五人で配分した上での速度ですもんね」
「そういうこと。それを一人で低階層からスラレベをしていたわけだから、楓太君たちの五倍の速さでレベルが上がっていたってことね。予定が前倒しになるのも当然でしょ?」
聞いてみれば当たり前すぎて納得の話だったが、それにしたってとんでもないな。
介護付とはいえ、一人を集中させてやればたった六日で最前線レベルに強くなるのか。
探索者界隈、特に生産界隈の事情が変わってしまう。これはますます外に流せなくなってきたな。俺の価値が相対的に下がってしまう。
なんとしても小畑会で独占して、俺の地位を守らなければ……ッ!
「ん? でもそれだけ稼げるなら、むしろ来るのが遅くないですか? もう一日か二日、早く来れてもよかったんじゃ?」
「それがね、小鈴が熱を出して動けなくなっちゃったのよ」
「熱!? えっ、小鈴ちゃん体調悪くなっちゃったの? 大丈夫なの?」
「はい。今はもう下がったので」
小鈴ちゃんは平然と頷く。
なんでもないような顔だし、嘘はついてなさそうだ。
「そっか。大丈夫そうなら良かったけど、やっぱり旅に慣れてないから疲れが出たんですかね?」
「いえ、そうではなくてね。どうやら一度に大量に経験値を吸収したせいで、体がびっくりしたみたいね」
その時のことを思い出しているのか、ミライさんは頬に手を当てながら軽く溜息を吐いた。
「レベルが上がるということは、体を作り替えるということ。レベルの急上昇に体がついていけなくなるのは、不思議ではないわ。経験値酔いのような嘔吐の症状までは出なかったけど、それが発熱という形で出たということでしょうね」
はぁ、なるほどね~。
魔力の質をクリアしても、大量に吸収したらそれはそれで問題があったのか。
「順調にレベル上げが進んで、数段飛ばしで階層を進んでいるくらいだったのよ。でも途中で小鈴が熱を出して何度か寝込んでね。遅れたのはその回復に手間取ったからね。魔力酔いと似た性質だろうから、カコの治療も意味がなさそうだし」
「無能でごめんよ~! カコにもっと力があったら……ッ!」
「い、いえっ。寝込んでいる時に励ましてくれましたし」
四つん這いで嘆くカコちゃんを、逆に励ます小鈴ちゃん。
苦しんでいる横であんなテンションで騒がれたら、イラッとしそうなもんだけどな。俺ならたぶん殴っている。優しい子だ。
「しかしそうだとしたら、むしろよくこの早さで来れましたね? もっと時間がかかってもおかしくなかったんじゃ?」
「私も思った以上に遅れるかもって思ったんだけど、これもまた小鈴がね。二度目に動けなくなった時から、寝ている間に先に進んでっていうから……」
「病人のまま運んだってことですか!? 無茶しましたねっ!?」
俺の驚きに、ミライさんは目を逸らした。
さすがに傍若無人なこのメスゴリラさんも、罪悪感のようなものを感じていたらしい。
でも実際責められてもおかしくないだろ。いくら本人が希望したからといっても、止めるべきだよ。なんでそんな無茶をしたのか。
「多少無理をしてでも、楓太さんにリベンジがしたかったので」
「あっ、そうでしたか。すみません……」
ズズズッ、と闇のようなものを纏った雰囲気で、小鈴ちゃんが俺を恨みがましそうに見てくる。
俺の何が悪かったというのだ。ちょっと勝負に勝って服を剥いただけなのに……。
「まぁでも、そんだけ無茶をすればここまでレベルが上がるのも納得か。俺をあっさり上回るどころか、日向さんと並んでいるだなんて……」
「これからも同じパーティで行動するなら、一緒にレベル上げできるくらいにはしておかないとね。予想以上に早く終わってよかったわ」
「僅か六日で追いつかれた私の心情を……気にしてほしかったです……ッ!」
「フフッ、まぁそう言わずに」
「今度は私達に追いつくように、二人に集中させてあげますから」
闇を抱える日向さんの頭を、今西さんと刻子さんが撫でてなだめる。
なんだかんだで仲いいよなこの人らは。
しかし、改めて見ると小鈴ちゃんのステータスは結構ショックだ。
レベルが俺より上にも関わらず、【MP】、【DEX】、【INT】という生産に関わりそうなステータスは俺の方が高い。これはおそらくジョブの差だろうな。とはいえそこまで差はないが。
地味に俺がダメージを受けているのが、【STR】と【CON】が俺の三倍くらいあること。
俺この子に力と体力で負けるの? しかも三倍? 俺なんかおそらく初期値から一切変化がないのに、なんでこの子はこんなに伸びてるんだろ。
ああ~、〈料理人〉は体力が必要とかそういう話かな? だとすると〈錬金術師〉はよりインテリっぽい生産職という証明か。ふっ、脳筋め。
だけど、やはり生産職の真価はステータスよりも、スキル。
「楓太さんにリベンジしたいという一心で無理をしましたけど、頑張って良かったです」
スキルによる生産力の変化。そして生産アイテム効果の上昇。これこそが、生産職の強み。
「早速、私の力がお役に立てそうですね」
小鈴ちゃんはうっすらと輝く目で、この場に集まっていた小畑会の面々を見渡していた。
♦ ♦
「――【キッチン】」
タンッ、と小鈴ちゃんが地面を叩くように踏むと、ボコンッ、と周囲の土が盛り上がり、即席のキッチンが作られた。さらに上部の表面は、ステンレスらしき金属で覆われている。
縦一メートル、横三メートルほどのキチッとした長方形。キッチンと言うより、ただの土台のような物だが、まあ野外で完全なキッチンを作る方が無茶だろう。むしろこれだけの台を即席で作れるなら十分すぎる。
小鈴ちゃんはそこにまな板や包丁、業務用鍋、フライパンといった調理道具、そして食材を並べていく。それを並び終えて、パチンと指を弾いた。
「――【洗浄】」
その瞬間、小鈴ちゃん自身、そしてキッチンの上に並べられた物が纏めて水に包まれ、パンッと弾ける。すると食材と調理道具が、汚れ一つなく綺麗になっていた。
おぉ……と皆が感心の声を上げる中、川辺が思わずといった調子で呟く。
「今の間違いなく【洗浄】だよな。自前でできるようになったのか?」
「いや、その前にあのキッチンだよ。土が金属で包まれて……あれは【土魔術】でいいのかい?」
「正確には【調理魔術】らしいぞ。使い方によっては戦いにも利用できそうだけど」
【調理魔術】――調理に関する【魔術】を使えるようになる。
シンプルなものだが、まぁそのままなんだろうな。
キッチンがないと料理が出来ないから、【土魔術】のようなものでキッチンを作った。
食材と調理道具は清潔でないといけないから、殺菌効果のある【洗浄】を使えるようになった。
でも、あくまで【調理魔術】だ。効果が出るのは【調理】に関することのみ。効果対象も限定されているんじゃないかな?
もっとも、それだけだとしても小鈴ちゃんにとっては有用過ぎる。
この【調理魔術】があるなら、どこでだって料理が作れるんだから。
「――【水】、【点火】」
デカい鍋に宙から水が注がれ、火が点く。
皆が見た事のない【魔術】に注目している中、小鈴ちゃんは魔物の肉をドンと目の前に置き直し、解体用のナイフを持った。
「――【解体】」
そしてポツリと呟き、腕を動かし始める。そしてそれだけで、また皆のどよめきが大きくなった。
「はっや!? なんじゃありゃ!?」
「嘘でしょ? 影しか見えないっ」
「〈斥候〉系のジョブ並み……いや、それ以上に速いんじゃ……」
「それだけじゃないわ。切り分けた食材の切り口が綺麗。あの速度で正確性を両立させている……?」
両腕が霞むほどの速度でナイフが振るわれ、まだ皮を剥いですらいなかった魔物の肉がみるみると解体されていく。
そしてそれが終わったら流れるように包丁に持ち替え次の食材に、同じことを休みなく続けていく。もう完全に漫画の世界だよ。
その速度と正確性に、前衛職の人であるほど絶句している。
たかが生産職が肉体操作で、自分たちにもできない神業を行っているのだから、まぁ気持ちは分からんでもない。
ただこれも、小鈴ちゃんのスキルを見れば納得がいく。
【解体】――食品のロスを無くし、解体作業を簡易化する。
【工程加速】――調理作業を高速化する。
【精密作業】――調理作業における精密動作を可能とする。
これらが高速化と正確性を両立させている理由だ。
【解体】の効果が皮を剥いだりするだけではなく、単純な食材の切り分け、野菜の皮むきまでに適用されているのが意外といえば意外か。
料理のクオリティを落とさず、どれだけ早く提供できるか。それを〈料理人〉の腕と言われれば、これも納得のいくスキルだ。
もちろん状況にもよるだろうが、料理は早く出せるなら早い方がいい。
しかしこの速度は、【調理】の動きを補正するスキルだけによるものではない。
料理の完成までに何をどうするか? そのルートが完全に見えているからこそ、あの速さなのだ。
【料理人の勘】――調理における正解の道筋を捉える。
〈料理人〉として長年過ごしていたからこそ、芽生えたであろうこのスキル。このスキルがあるからこそ、初めて扱う食材だろうと迷いなく動くことができるのだろう。
そしてなにより、これらのスキルレべルの高さ。レベルが上がって覚えたばかりの【調理魔術】はレベル3だが、【解体】、【工程加速】、【精密作業】は4、【調理】に至っては俺の【錬金術】と同じレベル7。これだけのレベルで纏まっている。
これも考えれば当然か。小鈴ちゃんは今まで、生体レベルが上がらないまま努力してきた生産職のトップだ。スキルがゴミカスすぎてろくな料理が作れなかったとはいえ、そこで得た経験値は俺の比ではないはず。
今はまだ必要なだけしかスキルに経験値が振られていないだけで、おそらく熟練度的なものはクリアしているはずだ。その気になればここから更に大きく飛躍する。
これまでの小鈴ちゃんの努力が、急速に表面化しただけの話。むしろこれこそが、現在に至るまでに努力し続けた、生産職の正しい実力なのだろう。
……今は必要ではない【大量生産】、【携帯食の極意】にまで、レベル4以上が振られていることに、ちょっと悲しみを感じなくもないが。
そんなことがどうでもよくなるくらい、凄まじい光景だ。
いよいよ【調理】も終盤に近付いたらしい。小鈴ちゃんは下ごしらえを終えると、沸かしていた鍋に鶏肉をぶち込み、下茹でしてアク抜き。その後、もう一つ用意していた水を張った鍋にその鶏を移す。
「――【加圧】、【時間短縮】」
そして鍋を蓋で閉じ、そう呟いて放置――
「え?【加圧】はともかく……今【時間短縮】って言った?」
「自分で圧力鍋を再現した上で、その時間を更に短くできるってことですか!?」
「凄く便利ですねー! いいなー! あれができたら本当に助かりますっ!」
七緒ちゃんとチヨちゃんが羨ましそうに言っているけど、これそんな単純な話じゃないよな?
料理の短縮とはいえ、つまりそれは時間を操っていることだろ?
いうなれば、時間に干渉するスキルがあるってわけで。それじゃあ戦闘でも時間を操るタイプのスキルが存在する可能性を示しているんじゃ……。
スキルの新たな可能性に武者震いをしている間に、どうやら料理が完成したよう……もう!? まだ蓋を閉じて十分程度しか経ってねぇぞ!?
突っ込みたい衝動に駆られたが、そんなことを考えていられたのは小鈴ちゃんが鍋の蓋を取るまでだった。
パァアアアアア、と。黄金の強い光が天に昇る。その眩く美しい光に、誰もが見とれていた。
それはかつての料理バトルで、俺が作った奇跡のハンバーグと同質のものだ。いや、この光の強さからいって、それ以上の――
「お待たせしました。“スカイラプターのチキンスープ☆4”です。お召し上がりください」
「あっ、はい。いただきます……」
小鈴ちゃんは【調理魔術】で即席のカップを作り、そこにスープを注ぐ。皆から早くしろとばかりに押し出され、俺は一番にそれを受け取った。
黄金のように輝く透明感のあるスープ。いわゆる清湯スープってやつだろう。あっさりとした味わいのはずだが、漂ってくる香りの深さが、そんな印象を感じさせない。
【アイテム鑑定】
スカイラプターのチキンスープ☆4
【体力強化(大)】【体力自然回復(大)】【疲労回復(中)】【安眠促進(中)】
これは絶対にやばい。そう思って直感的に【鑑定】をしたが、案の定(大)という俺ですら出したことない効果が付いていた。なんだこの疲れは殺す、みたいな料理は。まるでつべこべ言わずに働けと言わんばかりの……ッ!
料理効果からプレッシャーを感じつつ、俺は口をつける。そして、俺は文字通り言葉を失った。
「おっ……おっ、あっ……!?」
――美味い。
その言葉しか思いつかない。
俺の味覚がどうとか、語彙や表現力がどうとか、そういうことではなく。
圧倒的な美味さが、それ以外を考えることを許さない。いっそ暴力的なまでの美味さだ。
「おい、楓太? 味は? どうなんだ? ……ええい役立たずがっ! 小鈴ちゃん俺にもくださいっ!」
「僕にも。一杯だけでも」
「私にもぜひ――」
俺も、私にも。そんな雑音を無視して、俺はスープを味わい続ける。
さすがに何度も口を付ければ衝撃も落ち着き、少しは味の感想が出せるようになってくる。
しっかりとした鳥の旨味が感じるのに、それでいてくどくない。野菜の甘味も感じて、ごくごくと飲めてしまう。まるで食べているような満足感があるのに、いくらでも飲みたくなる。
……俺、食レポのセンスないな。ともかく美味いとしか言えんわ。
でも味はちゃんと分かってるんだよな。鶏肉に野菜の甘味までしっかりと感じ取って――あれ? 俺、こんなに味覚鋭かったっけ?
【味覚強化】――料理に味覚強化を付与し、料理効果を上昇させる。
これかっ! 【味覚強化】って〈料理人〉にじゃなくて、料理を食べた人にってことね!?
普通に勘違いしてたわ。なんてややこしい……。
だけどそうか。味を深く理解させることで、より料理効果を効かせるスキルなのか。
ただでさえ高い料理効果を、より深く受け入れさせるスキルとか、反則じゃないか?
「――ッ! 嘘だろ。もう体が軽くなってる?」
あまりにシナジーのあるスキルに呆れかけるが、そんな物がどうでもよくなるほどの身体の変化だった。
何となく感じていた肩や腰のコリが無くなり、すっと背が伸びた気がする。気のせいか、視界すら広がった気がした。
「うっま……!? うぉ……あぁ……!?」
「凄い……こんなスープ飲んだこと……」
「朝の楓太さんのスープも美味しかったけど……これは……」
「ああ、間違いねぇ……これに比べれば楓太のスープはカスや……」
おい誰だ今暴言吐いた奴。
見つけ出して文句を言ってやりたいところだが、それ以上に皆の変化が気になる。
スープを飲み進んでいる奴ほど、顔色がどんどんよくなり、肌のツヤ、ハリがみるみると出てきている。
平気そうに見えていたけど、実は疲労がたまっていたことがありありと分かる光景だった。
「皆さん、元気になってくれたようで何よりです」
小鈴ちゃんは、ほんわかした笑みを浮かべて言った。
「疲れが溜まっていたのもありますが、やはり遠征で栄養バランスが偏っていたみたいですね。このスープはスキル以上に、皆さんに足りてない栄養を考えて作りました」
「なるほど。そういうことですか」
【顔色診断】――対象の健康状態を読み取り、何を食べればよいかが分かる。
たった一目見るだけで、相手の状態を探る【鑑定】に似た料理特化のスキル。
これを使って皆を観察したからこそ、このスープを出したのか。
食が体を作ることを考えれば、〈料理人〉にとって欠かせないスキルであると言える。
でもこれ逆に言えば、食べる客のことを考えてないと生えてこないよな?
んでもって、小鈴ちゃんの【顔色診断】だけど、既に【調理】と同じでレベル7もあるんだよな。
これってつまり……。
「小鈴ちゃんってさぁ」
「はい?」
「めっちゃ良い〈料理人〉だよね」
「――なんです急に!?」
小鈴ちゃんは抱き締めるように胸元を抑えると、俺から距離を取りだした。
なんでやねん。真面目に褒めたんだぞ俺は。
「だ、騙されませんよっ! そんな甘い言葉を言って今度は私に何をするつもりですか!?」
「何もしねぇよ。というか君は俺を何だと思っているんだ……」
本気で料理バトルのことを根に持ってるのかな?
でもあれ君が悪いだろ。服が脱げると分かっておきながら、食べる方がどうかしている。
「あら。もしかして引き抜き? いくら楓太君でも駄目よ。もう小鈴は私達のメンバーだから。こうして一緒にいる時とか、依頼で料理を頼むのはいいけど」
「そうだぞー! もう小鈴ちゃんはカコたちの仲間だぞー!」
「フフフッ、もう小鈴がいない日々なんて考えられないよ」
「毎日の食事と間食が本気で楽しみなんですよね」
「ま、間違いなく……私達が今、世界で一番幸せです……!」
まぁ分かってふざけているのだろうが、〈百花繚乱〉のメンバーが揃って小鈴ちゃんの盾となる。
べつに引き抜こうとは思ってないが、そうか。ミライさんたちはこのレベルを毎日食べられるのか。本気で羨ましいな。
……いや、でもこんだけ美味すぎるものに慣れると、普通の料理食えなくならない?
俺、マ〇クとか〇牛とか大好きだからなぁ。それが食べられなくなるのはちょっと悲しすぎる。
それだったらたまの御馳走って扱いでいいかな。でもまぁ、今は一緒にいることだし――
「とりあえず、おかわりあったらもらえますか?」
「あっ、はい。今用意しま――」
「あっ! ずりぃ! 小鈴ちゃん俺も! 俺にもいっぱい!」
「私も! ほんの少しでもいいから!」
俺も、私もと、次々に皆がまた小鈴ちゃんに殺到していく。
小鈴ちゃんが来てくれたおかげで、皆はより精力的に拠点開拓に打ち込み、そして毎日の食事で本当の幸福とは何かを味わうことになるのであった。
そして――俺の激務はよりその密度を高めた。