軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ダンジョン局倉庫訪問

放課後、俺は天下無双のオフィスに向かった。

そこで、ミルク、アヤメ、姫と合流する。

アヤメと姫に頼まれ、超激レア缶を見せた。

「へぇ、これが超激レア缶なの? 虹色に光ったりしてないのね」

「見た目は一緒だよ。ただ、トレジャーボックスGから出てきたことからも既に凄いんだよな。なにしろGだし。G」

「G、Gと聞くと、黒光りの虫みたいで少しイヤですが、凄いってことは伝わります」

早速開封の儀と移りたいが、残念ながら、これからダンジョン局に行く。

とんでもないアイテムが出てきたら、それについて考察したりするのに時間がかかるからな。

超激レア缶を一度収納し、タクシーに乗って移動する。

着いたのは大阪支部ではなく、支部が保有する倉庫だった。

「皆様、お待ちしておりました。ダンジョン局の山辺と申します。本日はよろしくお願いします」

秘書っぽい若い女性が倉庫の前で待っていた。

「ご案内します。壱野様はアイテムボックスのスキルをお持ちですよね? 無断でアイテムボックスにアイテムを収納しないようにお願いします」

わかってる。

そんな子供にでもわかることを敢えて言うってことは、貴重なアイテムも多いんだろうな。

中に入る。

セキュリティチェックが半端ない。

警備員や電子機器によるチェックも行われ、さらに周囲には監視カメラだらけ。

こんなところ、ル〇ン三世か怪盗〇ッドじゃないと盗めないぞ。

アイテムバッグも預けた。女性陣も鞄類は全て預けることになった。

せっかく来たので中の物を見せてもらう。

まずは武器だ。

んー、剣は俺が使っている布都御魂や布都斯魂剣より強い剣はないな。

当然、大魔術師の杖より高性能な杖もないし、ミルクが使っている銃器の類はそもそも存在すらしない。

クナイは何種類かあったが、良し悪しはわからない。でも、姫の反応を見ると、彼女が使っている風魔のクナイよりいいものはないだろう。

甲賀のクナイとか伊賀のクナイはないのだろうか? それとも、甲賀や伊賀より風魔の方がいいのだろうか?

他の装備品についても似たような感じだ。

まぁ、生駒山上遊園地のダンジョンを攻略するとき、上松大臣が最高級の装備を用意してくれたから、それに勝る装備がここにあったら、あの時の上松大臣の言葉はなんだったのか? と考えるところだ。

消耗品を見せてもらう。

水野さんが作った捕獲玉や状態異常の猛毒石、麻痺石、睡眠石、鈍重石、薬石がある。

魅了石だけは封印しているのでダンジョン局にも納めていない。

あれは危険すぎるからな。

捕獲玉もいろいろな種類のものが置かれている。

もしかしてっ!? と姫が見る前に目的の薬を探すが、幸いにして見つからなかった。

豊胸剤――あれは絶対に姫に見せるわけにはいかないもんな。

胸の大きさで女性の良し悪しを判断するつもりはないが、似合う似合わないはある。

姫にはいまの大きさがベストだ。

少し安心して他の薬を見る。

豊穣の肥料――へぇ、ダンジョン産の肥料か。

当然、その質はめっちゃいいんだろうな。

一般に出回っていないってことは、量産はできないか、できたとしても値段が凄いことになるのだろうな。

英雄の霊薬や聖女の霊薬のような何千億円もする貴重な薬は見つからないけれど、それなりに種類が揃っている。

――な、こ、これは!?

【フェロモンの香水(男性用):振りかけると一定時間女性からモテるようになる】

凄いものがあった。

異性からモテモテになる香水って、そんなものがあるのか。

「泰良には必要ないよね?」

「壱野さんには私たちがいますからね」

「魔道具を見ましょう」

女性三人にブロックされた。

しまった、三人とも鑑別のモノクルを使っているのでバレバレだった。

続いて魔道具を見せてもらう。

ここが一番警備が厳重だった。

貴重品が多いのだろう。

魔法のランタンがあった。これは最近、水野さんのところで働いているアルバイトの子が作った奴だな。

魔法の水筒も種類が多いな。

醤油が出る水筒もあるのか。こんなの出ても飲めないだろうに。

魔法の水筒(回復薬)はフル回転で回復薬生産に使われていてここにはない。

俺たちが貸している打ち出の小槌は――ここにはないか。あれは各支部の職員のレベルを上げるために今も国中で活躍しているらしい。

魔石融合機もない。

あれは魔石保管庫で魔石を融合するために使われているらしい。

まぁ、うちから貸し出している魔道具は実用的なものが多いから、倉庫の肥やしになることはないってことだな。

「皆様、こちらになります」

そして消耗品のコーナーの一部にそれがあった。

ダンジョンドロップが大量に並べられている。

見やすいように、積み上げずに平台に載せていて、それが5層にも連なっている。

縦が40個、横が50個。一段で2000個の飴玉か。

それが5層だから……10000個っ!?

「あの、こちらが頼んだのは1000個のはずですが」

「10万円で募集をかけたところ予想以上に集まりまして。スキル玉の検証のための特別予算申請が通ったので、こうして集めたわけです」

凄いな。

それだけのダンジョンドロップを集めたのか。

といっても、たぶん低階層の宝箱から集めたのだろうな。

ほとんどがスキル玉ではない普通のダンジョンドロップだ。

おっ、これは激レアのド〇ターペッパー味……チェリー味と違うんだな。

ってそうじゃなくて――

詳細鑑定。

うっ、こんなに一度に詳細鑑定したことないから目がちかちかするな。

よくSNSで流れて来ていた、大量の漢字の中から間違った漢字を探すゲームをしているみたいだ。まぁ、それより難易度は遥かに低いけど。

うん。数は少ないがスキル玉が存在するな。

だが、必要のないスキルを覚えられるスキル玉は残しておかないと、ダンジョン局がスキル玉の検証ができなくなってしまう。

「泰良、どれを選ぶの?」

「そうだな。これとこれとこれ――あとこれか」

ゴム手袋をはめて尖端がゴムになっている小さなトングでスキル玉を別の容器に入れていく。

手に入れたスキル玉は20個。

これは最初から決めていた数だ。

あとはカムフラージュに普通の飴玉を80個選ぶ。

ド〇ターペッパー味を貰おうかと思ったが、考えてみたら誰が触ったかわからないただの飴玉を舐めるのはな。

スキル玉以外はダンポンにプレゼントしよう。

「では、約束通りいただいていきます」

「あの……壱野様。一つお願いがあるのですが――この中から壱野さんに五個ほど飴玉を選んでいただけないでしょうか?」

「え? 五個?」

「はい。いま、ダンジョン局でスキル玉の検証をしているのですが、スキルを覚えられた事例がなく。壱野様が選ばれた飴玉なら、スキル玉が混ざっているのではと」

なるほど、俺の運狙いか。

姫に相談する。

『選んであげたら? 本物のスキル玉を一個混ぜてあげたら満足するわよ。全く入っていないなら入っていないで、泰良の幸運にも懐疑的になりそうだし』

なるほど。100個中のダンジョンドロップを得て20個のスキル玉を得た俺たちだ。

5個中1個はちょうどいい数だな。

この『基礎鞭術』のスキル玉を混ぜておくか。