軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

子供たちとザナドゥ観光

さて、パラセールの翌日。

俺、イェランは別荘のプライベートビーチにて、ビーチチェアにて横になる。

サスケは早朝からいない。ザナドゥにあるサスケが関係しているアズマ関連の店へ行ってしまった……裏で『忍』として殺しの依頼でも受けているんじゃないかと不安に……映画の見過ぎかね。

というわけで、イェランと二人である。

「そういやお前、仕事は?」

「お姉様が、休みをくれたのよ。その後はリヒターと交代する予定~」

イェラン、今日はチューブトップに短パン、サングラスというスタイルだ。

夏を満喫しているなあ……トロピカルドリンクでも作ってやろうかね。

「は~、夏休み最高。ね、ゲントク。今日は飛ばないの?」

「無理だな。最低でも三人必要だし……昨日やってわかっただろ?」

「うん。操縦と、補助だよね。まあ仕方ないか。ロッソたちもしばらく来れないみたいだし」

ロッソたち、昨日は上空から見たけど、今日は見ていない。

バレンたちと依頼をこなしているんだろうな。全部終わったら顔を出すだろう……絶対、パラセイルやりたいって言いだすだろうしな。

しばし、のんびり海を眺めたり、俺は新聞を読みながら煙草を吸っていると。

「にゃあー、おじちゃーん!!」

ユキちゃんの声がした。

玄関から叫んでいるようだ。俺は新聞を閉じて玄関のドアを開ける。

「ゲントクさん。こんにちは」

「スノウさん。それに、子供たちも」

ユキちゃん、シアちゃん、クロハちゃんにリーサちゃん。ケモミミの子供たち……ケモミミチルドレンだ。ケモミミチルドレン……なんか語呂がいいな。今度からそう呼ぶか。

スノウさんが一人で四人の子供を連れているのかな?

「実は、ティガーさんたちが宿舎の下見に行かれまして。キッチンや水回り関係のことは、リュコスさんたち女性の意見も必要ということで……私が子供たちをお預かりして、皆さんで行かれました」

「なるほど……」

「ゲントクさん。用事がないのでしたら、私たちと一緒にザナドゥ観光にでも行きませんか? 一応、ここに住んでいましたので、観光地など案内できると思います」

「そりゃいいですね。ちょうどイェランもいるし、みんなで行きますか」

「にゃああー!! おじちゃん、あそびにいこう」

「わううー!!」

「がるる、あそぶぞ」

「きゅうん」

おお、ケモミミチルドレンが俺に飛びついてきた。

俺はクロハちゃんとリーサちゃんを両腕で抱っこし、背中に飛びついたユキちゃん、シアちゃんを落とさないようにする。けっこう重いけど支えられそうだ。

「ゲントク、なにしてんの?」

「ああイェラン。これから、子供たちとザナドゥ観光に行くんだ。お前も行くだろ?」

「いいね。行く行く」

俺はクロハちゃんをイェランに差し出すと。

「がうー!!」

「うひゃぁ!?」

「おおお!?」

なんとクロハちゃん。イェランのチューブトップを掴んだせいで、ズルッとズレた……いやあ、ぶるんと出たね、なかなかのサイズの胸が……しかも、日焼けしていないのか肌が白い。

イェランは急いで直し、俺を見る。

「……見た?」

「はっはっは」

「がうう、ごめんね」

「い、いいよ別に。ささ、行こっか」

というわけで、みんなでザナドゥ観光に出かけるのだった……ちなみに、イェランの胸を見た代償は強烈な肘打ちでした……い、いてえ。

◇◇◇◇◇◇

さて、やってきたのはザナドゥの中心街。

スノウさんが説明する。

「ここはザナドゥの中心地で、観光名所でもある『ザナドゥ大噴水広場』です」

そう、大噴水。

広場の中央には噴水があるが……その規模がとんでもない。普通サイズの噴水の数倍以上の大きさがあり、噴き出す水の量も半端ない。

真っ白な王城をバックに、巨大噴水から水が噴き出す光景は、まさに観光地。

「わうう、すごい……!!」

「がるる、こんなの見たことないぞ」

「きゅう、キラキラしてる」

子供たちは、俺の背中によじ登って噴水の水を眺める。

キラキラした水滴が弾け、俺たちの顔に少しかかる……き、気持ちいい。

ユキちゃんは見慣れているのか、イェランに抱っこされてのんびり見ていた。

顔についた水滴を舐めて気付く。

「あれ、なんかしょっぱいな」

「ええ。この水は海水なんです。噴水は海と繋がっていて……あ、そろそろですね」

スノウさんがそう言うと、噴水から爆発したように水が噴き出した。

びっくりしたなんてモンじゃない。ドォン!! と、凄まじい音がした。そして、上空何十メートルも水が噴射し、雨のように噴水内に落ちていく。

びっくりしていると、スノウさんが普通に言う。

「一日に何度か、海底で爆発が起きるんです。その時、海水も一緒に爆発して、今みたいに噴き出してくるんですよ」

「び、びっくりした……ゲントク、大丈夫?」

「お、おう」

周りを見ると、驚いている人、特に気にしていない人と分かれている……地元の人には慣れたもんで、そうじゃない人には驚きしかない。

ってかこれ……あれだ、間欠泉ってやつと同じかも。海水は冷たいけど。

「にゃああ、つぎ行こう」

「そうね。では、次の観光地へ案内しますね」

スノウさんの案内で、俺たちは別の観光地へ。

巨大なモアイ像みたいなのが並ぶ『ザナドゥの守り神像』のお社でお祈りしたり、ザナドゥを見下ろせる『ザナドゥの丘』で街並みを見たり、ザナドゥの歴史がわかる『ザナドゥ歴史博物館』に行ったり、ザナドゥの固有種である動物と触れ合える『ザナドゥ動物園』に行った。

途中で昼を食べ、観光は楽しく過ぎていくのだった。

◇◇◇◇◇◇

歩いていると、スノウさんも知らない光景があった。

「これは……大規模な工事ですね」

「スノウさんも知らないんですか?」

「ええ。新しい河川、でしょうか?」

川を作っているような光景だ。地面を掘り、固めて整備しているように見える。

するとイェランが言う。

「ゲントク、忘れたの? これ、アンタのアイデアじゃん」

「…………なんだっけ」

「海路だよ。国内に海路を作って、船で移動するってやつ」

「あ、思い出した!! おお、工事始まってんだな」

「自分の仕事忘れないでよね……」

ラスラヌフに出した『ザナドゥ・海路計画』のこと忘れていた。よく考えたら船外機付きボートとか、そのアイデアから生まれたんだっけ。

工事が進んでいることに喜びつつ、スノウさんに案内されたのは。

「ここが、ザナドゥで一番の繁華街、『オーシャンズ・タウン』です。ザナドゥのお土産や、名物、飲食など、ザナドゥの全てが詰まっていると言っても過言じゃない場所ですよ」

「おお、こりゃすごい」

「わぁ~、すっごい賑わいだね」

巨大なショッピングモールだ。

いろんな露店が並び、多くの人が買い物を楽しんでいる。

子供たちも目を輝かせている……よーし、ここは大人のおじさんとして、子供たちにいいところを見せてやりますかね。

「みんな。欲しいものがあったら言うんだぞ。おじさんが一人……三つまで買ってあげよう」

「にゃ!? いいの?」

「ゲントクさん。そんな……」

「まあまあ、スノウさんも気にしないで。俺が子供たちに何かしてやりたいんですよ」

「カッコいいね。ねえ、アタシは?」

「……まあ、お前は大人だし一個な」

ちなみに、なぜ三個なのかというと……俺のじいちゃんが「欲しいものがあったら三個まで買ってやる!!」って人だったからだ。じいちゃん曰く『子供の頃できなかったプレゼントをやるには、一個だけじゃ足りないから』らしい。まあ、じいちゃんらしいな。

親父も笑ってたけど、特に何もいわなかった。っていうか、親父にも『お前は大人だから一つな!!』と普通に酒とか買ってあげてたし。

というわけで、子供たちに三個ずつお土産を買うことにした。

「にゃああ。おじちゃん、ねこのぬいぐるみ」

「ははは、一個目はそれにするか?」

「わうー、この木の剣、ほしい」

「いいぞ。おもちゃの木剣か」

「がうう、ほしにく」

「いいけど……オモチャじゃなくていいのか?」

「きゅうう、これほしいー」

「はは、魔獣の骨を削った櫛か。女の子らしいな、リーサちゃん」

「アタシ、このペンダント欲しいな」

「……ドラゴンのペンダントか。お前らしい……のか? まあいい、おっさんのプレゼントだ。大事にしろよ?」

「ゲントクさん。本当に申し訳ございません」

「いいですって。それよりスノウさんもどうです? お、このバッグとか」

みんなでショッピングモールを回り、俺はみんなにプレゼントを買った。

ちなみに、俺は木製のジョッキを買った……なんか一目惚れしちゃったんだよね。

この日は、ザナドゥ観光で疲れたけど、子供たちと最高の時間を過ごせたぜ!!